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魔法少女リリカルなのは 〜TS少女の最強物語〜

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第41話『夏祭りと花火大会…中編』

~なのは~

「おっツバサちゃん珍しいね隣町のお祭りに来るなんて」

「うん……」

「ツバサちゃんじゃないか。どうだい今年もやってみるかい?」

「あとでやる……」

「し、不知火様じゃ無いですか!?
い、いやあの1件以来不正はしていませんよ!?」

「みたいだね……」

「わー金魚のお姉ちゃんだー」

「ツバサちゃんじゃないか
今年は全すくいとかしないでくれよ?」

「善処する……」

「おーツバサちゃん今年はこっちのお祭りにも来たのかい?
もし良かったら後でアレお願いできないかな?」

「わかった……」

色々な屋台を見て回っているんだけど
その先々でツバサちゃんを知っている人が居たの

「あんたどんだけ知名度高いのよ……」
「凄いねツバサちゃん」
「ツバサ何したの?」
「あっ私も気になるの」
「じゃーツバサに何かやってもらおー」

アリシアちゃんはそう言って辺りを見渡して

「あれ!! あの鉄砲のやつ!!」

射的屋を指差してそう言ったの

「わかった……欲しいの…ある……?」

そしてツバサちゃんの問いに

「じゃーあのクマのぬいぐるみ!!」

アリシアちゃ んが指を差した先には
40cmぐらいのクマのぬいぐるみがあったの

「アリシアあれは無理だと思うわよ」

それを見たアリサちゃんは直ぐに無理だとアリシアちゃんに言って

「ツバサ…無理かなぁ?」

アリシアちゃんはツバサちゃんに無理なのかと聞いていた
するとツバサちゃんは

「ちょっと待って……うん……大丈夫……」

クマのぬいぐるみを凝視して少し考えて『大丈夫』と答えたの

「いやツバサあれは無理でしょ!?」
「ツバサちゃん私も無理だと思うよ?」

アリサちゃんとすずかちゃんがそう言うけど
ツバサちゃんは射的屋のお兄さんにお金を渡したの
弾は5発でツバサちゃんは弾を順に置いてある3つの鉄砲に詰めて準備をして
ツバサちゃんは両手に鉄砲を持って構えたの
そして……

『パンッ』

1発の銃声が聞こえたと思ったら
棚の上にあったクマのぬいぐるみが下に落ちたの
そしてツバサちゃんを見てみると
手に持っている鉄砲は一つだけで
他の二つは台の上にいつの間にか置かれていたの

「あれ?置いてある鉄砲の弾が無くなってるよ?」
「全部撃った……」
「えっ?でも1発分しか銃声が聞こえなかったの」
「同時に打った……」
「同時にって……まぁ2発まではわかるわ
でも……どうやって3つ目を同時に撃ったのか説明しなさいよ!!」
「2発撃って…持ち替えて…撃った……」
「それじゃ2発分銃声が聞こえるんじゃ……」
「急いだ……」
「フェイト…ツバサの動き見えた?」
「気づいた時には2つ持っていた鉄砲が1つになってたよ……」
「私もそんな感じ……」

そんな会話をしていると

「まさか落とされるとは思わなかったよ」

そう言って射的屋のお兄さんがクマのぬいぐるみをツバサちゃんに渡したの
それを受け取ったツバサちゃんは直ぐにアリシアちゃんに渡して
残りの弾を鉄砲に詰めて何かを狙う準備をしていたの

「ツバサありがとー」

アリシアちゃんがお礼を言っているけど
聞こえていないのかツバサちゃんはまた両手に鉄砲を持って構えたの
そしてツバサちゃんが引き金を引くと ……

『パンッ』

同時に撃ったからかまた1発分だけの銃声が聞こえて
景品の棚にあったアリシアちゃんのより少し小さめの
クマのぬいぐるみが下に落ちたの
それをお兄さんから受け取ったツバサちゃんは

「あげる……」
「いいの?」
「うん……」
「ありがとうツバサ」

フェイトちゃんにプレゼントしていたの

その後
お店を色々と見ながらお祭りの中心部へと進んで行くと
太鼓の音が聞こえてきたの

「フェイトこの音なに?」
「えーと…」
「これは太鼓の音だよ」

「アリシアとフェイトは日本のお祭りは初めてみたいだし知らないのも当然ね
ん~説明するより見た方が早いわね。この先だし行ってみましょ」

そう言ってフェイトちゃん達は歩いて行ったの
私もついて行こうとしたんだけど

ツバサちゃんが
お祭りを回っている途中に話しかけてきていたおじさんと話していたの
そしてツバサちゃんはその人について行こうとしていたので

「ツバサちゃんどこ行くの?」

私が後ろからそう聞いてみると
ツバサちゃんは振り返って少し考えた後

「………ついてきて」

そう言って
前を歩いていたおじさんを追いかけて行ったの
私はよくわからないけど
とりあえずツバサちゃんの後を追ったの……

~side out~


~アリサ~

フェイトとアリシアが太鼓を見た事が無いと言ったので
私達は太鼓の音が聞こえてくる方へと向かったわ

少し歩くと音はどんどん大きく聞こえるようになってきて
そのまま進んで行くと
少し開けたスペースの真ん中にある櫓(やぐら)の上で
ハッピ姿の大柄な男の人が太鼓を叩いていて
櫓の周りにはそれを見に来た人達が集まっていた

「見える? あの男の人が叩いているのが太鼓よ」
「へぇ~あれが太鼓かー」
「うん。あれは和太鼓って言うんだけど私も詳しくは知らないから
こう言う豆知識はツバサちゃんに聞いてみると大体知ってるよ」
「そうなんだ。じゃーツバサ……あれ?」
「どうしたの?」
「えっと…ツバサとなのはが居ないんだけど……」
「え!?」
「ほんとだ!? なのはとツバサ何処いったんだろー?」
「とりあえずさっきの所に戻りながら探して見ようよ」
「うん。じゃー急いで……」
「いや、まずは携帯で連絡を……」

私達があたふたしていると

「特別ゲストが来てくれたぞ!!」
『わーーーーーー』

櫓の上で太鼓を叩いていたおじさんが急に大声で喋り初めて

「それじゃ上がって来てくれ!!
不知火ツバサちゃんと高町なのはちゃんだ!!」
『わーーーーーー』

その言葉を聞いて私達は視線を櫓の方に向けると……

「さっき紹介された不知火ツバサでーす♪」
「え…えっと高町なのはです……」

丁度今から探しに行こうと思っていた2人が櫓の上に現れた

ツバサは胸元にさらしを巻いてその上から青のハッピを着た姿で
いつもと違って笑顔で手を振りながら自己紹介をして
なのははツバサのとは色違いの赤いハッピを着て
恥ずかしそうに自己紹介をしていた

「なのはちゃんと…ツバサちゃんだよね?」

すずかが言いよどんだのは
いつも無口なツバサが元気よく自己紹介したからだろう

「え、えぇそうね……何やってるのよあの2人……」

私がそう呟いている内に

「それじゃーいっくよー」

ツバサはさっきまで太鼓を叩いていた男の人からバチを受け取って
掛け声と共に叩き出した
リズミカルに叩き出される音は時に強く激しく時に弱く緩やかに
その音は見に来て居た人達を魅了して行き
すぐ側に居たなのはもツバサの邪魔にならない程度に離れて楽しそうに眺めていた

当然私達もツバサの姿に見惚れるように視線は釘付けになり
ツバサが止めるまで視線を外す事は出来なかった……

その後、何故あんな舞台に居たのかを聞いてみると
去年の海鳴市のお祭りでもやって好評だったからと頼まれたかららしい
そう言えばお祭りを回ってる途中で
ツバサがそんな感じの事を言われていたなぁと思い出しながら

「でもちゃんと私達に一声掛けてからにしなさいよね」
「次からは気をつける……」

私が注意すると直ぐにツバサは『次からは…』と返してきたので
まぁこの件はこれで良いとして……

「……っでさっき凄く明るい顔で元気良く喋っていたけど…あれは?」
「その場のノリ……」

学校でも授業中とかはちゃんとはっきり喋るので
ツバサは要所要所で使い分けれるのだろうと思い

「普段もあの喋り方で話す事は?」
「いや……」

『無理』ではなく『いや』
『出来ない』のではなく『やらない』
この後もう一度さっきみたいに話してとお願いしてたが
断固として拒否されてしまった……

そしてツバサとなのはは元の浴衣に着替える為に
仮設テントの区切られたスペースに行って
数分後元の浴衣姿になって戻って来た

「ツバサちゃんのおかげで盛り上がったよ。ありがとな」

戻って来たツバサにおじさんが話しかけてきて

「ん……」

ツバサは軽く返事をしていた……

~side out~


~すずか~

今日はツバサちゃんに驚かされてばかりでとても楽しい

ツバサちゃんとなのはちゃんが着替えて戻って来た後は
また色々とお店を見て回っていたら右手の方に型抜き屋があった

「ねぇツバサちゃん一緒にあれやろうよ?」

私は型抜き屋を指差してツバサちゃんそう言うと

「いいよ……」

ツバサちゃんはそれに賛同してくれたので
私はツバサちゃんの手を繋いで型抜き屋に向かった

私達の後ろでフェイトちゃんとアリシアちゃんが
型抜きとは何か聞いていたけど
それはアリサちゃんが説明していたから問題ないだろう

私とツバサちゃんを見た型抜き屋のおじさんは

「おぉ月村さんとこの嬢ちゃんにツバサちゃんじゃないか」

私は結構こういうのが得意で毎年やっていた為
この店のおじさんとは顔見知りだった

そしてツバサちゃんも型抜き屋のおじさんと顔見知りみたいで
おじさんは私達2人に挨拶をしてきた

その後どれをやろうかと悩んでいると少し離れた所から

「おっちゃん!! これって誰がやったの!?」

そんな声が聞こえてきて
そちらを見てみると
髪は茶色のポニーテールで服装はハッピ姿の元気そうな高校生ぐらいの女の人がいた
そしてその人が指差す先には凄く複雑そうな形をした龍の型が綺麗にくり抜かれていた

「ん? あぁそれは去年ツバサちゃんがやった奴だね」

おじさんがそう言った瞬間私はツバサちゃんの方を見てみると
色々な型のどれをやろうかと悩んでいる最中だった

そして私はツバサちゃんに声を掛けようとしたら

「貴方があの龍の型抜きをやったの?」

その前にさっきの女の人がツバサちゃんに声を掛けた
多分型抜き屋のおじさんが教えたのだろう

「うん……」

女の人の問いに簡素に返事をしたツバサちゃんは
すぐに興味が無いように女の人から視線を外した

「私は『型抜 まつり』(かたぬき まつり)
去年の型抜きの全国大会の高校生の部の優勝者よ」

女の人…まつりさんが自己紹介をすると

「ツバサ……不知火ツバサ……」

ツバサちゃんは視線はそのままで自分の名前を言った
まつりさんは特に気にした様子も無く

「あの龍の型抜きを成功させる何て凄いじゃない
ちょっと私と勝負しようよ」

「いいよ……」

ツバサちゃんに勝負を挑んでツバサちゃんはそれを了承した……

~side out~


~ツバサ~

すずかと一緒に型抜き屋に来て
今回やる型を選んでいたら変な人に絡まれた
とりあえずめんどくさいので適当に流していたら

いつの間にか勝負を挑まれていて
それに軽く了承の返事を返してしまっていた

ルールとかはこっちが決めていいと言われたので
ボクは紙に色々と書いて型抜き屋のおじさんに渡した
そのルールとは

・15分間の制限時間制
・今回やるのは初級-中級-上級の3種を3個2個1個と合計6つ
・制限時間内に多くできた方の勝ち
・失敗した物はその度合いで変わる
(少し欠けたとかなら-15秒でそれが複数あると失敗作として破棄される)
・審判は型抜き屋のおじさん

大体こんな感じだ
そしておじさんからまつりさんにルールが伝わり
まつりさんはそれで大丈夫だとオッケーを出していた

そしてボクとまつりさんが並んで作業机の前に立ち……

「それじゃー制限時間は15分……始め!!」

審判でもある型抜き屋のおじさんが開始の合図を出した

するとボクの隣でまつりさんは凄い速さで型抜きをし始めて
1分も経たない内に1つ目の型を抜き終わり
次のを受け取るとまた凄い速さでやり始めた
その間に審判が抜き終わった型を確認して欠けていたりしていないかを確認していた
そして次の型も1分程度で抜き終わって
まつりさんは3つ目に突入していた

ボクがそれ眺めていたら

「ツバサちゃん早くやらないと!!」
「何してるのよツバサ!!」
「ツバサちゃんもう始まってるよ!?」
「ツバサー早くしないと負けちゃうよー」
「ツバサ頑張って」

周りで見ている人達に交じって
なのは達がボクを応援していたので
ボクはみんなに手を振ってみたんだけど……

「ちっがーう!! ツバサ早く型抜きしなきゃー!!」
「手を振ってないで早くやりなさい!!」
「ツバサちゃんそんな事してる暇ないよ!?」
「ツバサちゃん早くやるの!!」
「ツバサ早くやらなきゃ負けちゃうよ?」

誰も振り返してはくれず
みんな揃って早くやり始めろと言われてしまった……

そしてそんな事をやっている内にまつりさんは3つ目の型を抜き終わって
難易度が中級の型に取りかかり始める前に

「のんびりしているみたいだけどアタシは手加減しないよ」

ボクに話しかけてきた

「大丈夫……」

それにボクは大丈夫だと答えると

「へぇ~じゃーそこから追いつけるものなら追いついてごらんよ」

まつりさんはそう言って自分の作業に戻って凄い早さでまたやり始めた
そして開始から5分程経過した辺りで
ボクは針を手に持って1つ目の型を抜き始めた…… 
 

 
後書き
『型抜 まつり』(かたぬき まつり)
名前テキトー過ぎるw

まぁこの祭りが最初で最後のキャラだから問題ないかw

それでは次回の更新までお待ちをー 
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