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ヘタリア大帝国

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TURN80 スペインとの交渉その三

「満州は伊藤首相と山本大将が指揮にあたられ」
「インド洋の方は柴神様とギガマクロ酋長だ」
「その方々を軸として護りを固められていますね」
「ああ、そうしている」
「山本さんはアステカ戦には参加されないのですね」
「本当は参戦して欲しいがな」
 だがそれでもだというのだ。
「それが難しい」
「お身体のことですか」
「今度攻略戦に参戦したら今度こそ、そんな気がする」 
 東郷は直感としてこのことを感じ取っていた。
「だからな」
「それでなんですね」
「爺さんに死んでもらうと寂しいからな」
 これは東郷だけでなく日本軍全体で感じ取っていることだ。
「だからな」
「それでなんですね」
「防衛艦隊に入ってもらっている」
 そうだというのだ。
「そういうことだ」
「わかりました。私も山本さんにはまだまだいて欲しいです」
 笑顔で言う五藤だった。
「あの人とまた一緒に飲みたいですし」
「ははは、爺さんは酒も好きだからな」
「お酒に博打にですね」
「可愛い娘も好きだからな」
「不思議とそれで嫌味がないんですよね」
「屈託や陰がないからな。それにあっさりとしてる人だ」
「だからいいんですよね」
 五藤もそれがよくわかっている。
「私もよくお尻を触られますけれど」
「俺もそうだがな」
「若し樋口提督だったら」
 あの悪名高き人物はだと、五藤は彼については眉を顰めさせてそのうえでこう言う。
「最悪です」
「あいつは出ているからな」
「はい、下卑たものが」
 それで樋口の場合は問題なのだ。
「だから駄目ですね」
「本当にな。しかしこれから太平洋はどんどん変わるな」
「日に日によくなっていきますよ」
「ありとあらゆることに才能を見せる天才、噂以上だな」
「はい、本当に」
 五藤も笑顔で言う、レーティアの復活は太平洋を一変させた。
 フランスもスペインを待っている間にその話を聞いた、そしてこう言うのだった。
「俺達が伊勢志摩に向かっている間に随分とあったんだな」
「その様ですね」
 シャルロットも応える、二人でそれぞれの携帯に入っているフランス妹からのメールを受け取って事情を知ったのだ。
「あの総統さんの復活にな」
「それに日本帝国の資源に」
「太平洋議会か」
「立法府、行政府も出来て」
 そしてだった。
「政策も画期的なものが次々と出され」
「太平洋の主まで決まるなんてな」
「太平洋は一変しますね」
「ああ、本当にな」
 まさにそうなる、フランスはシャルロットに答えた。
「兵器も第八世代か」
「開発、製造の費用も飛躍的に低くなり」
「本当に変わるな」
「今よりも遥かに大きな勢力になりますね」
「あの総統さんはやっぱり天才だよ」
 フランスはかつての敵であり今は戦友である彼女の話をした。 
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