学園黙示録 終末と武器商人
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
秩序の崩壊
高茂達は静香先生の友達の家で一時の安全を取ることができた。しかし、いつまでもここにいるわけには行かない。
理由は二つある
1.床主大橋が近いため、奴らが集まって来ているということ。
2.食料はあるが、孝や麗の両親を見つけなければならない
ということだ
高茂はある人物との通話を端末でしていた
高「そうか。お前も無事でよかったよ。ジョン」
ジ「あぁ、自分が武器商人をやっててマジで良かったって思える日が来るとは思わなかったよ。mr.高茂も無事で何よりだよ。あんたはウチの業界じゃあ大御所だからな」
彼の名前はジョン・マケイン 高茂と同じ武器商人である。元は米軍兵士だったがある任務において失敗し軍をやめて武器商人になる。表向きには銃砲店を営んでいる。高茂とは仕事仲間であり飲み友達だった
高「そんなんでもないさ。それより、米国本土はどうなってるんだ?」
ジ「状況はますます酷くなる一方さ。米軍も頑張っちゃあいるが、本土の約70%を化物共に制圧されたらしい。俺も銃砲店からオサラバして食料とかを探しつつ本土から出るようにするさ。まぁ、迎えに行けたら迎えに行くよ」
高「おっありがたいね~でも、出られるのか?本土じゃあ警戒レベル5だろ」
米国の警戒レベルは1~5まであり、最大表示の5は警告なしに攻撃されるということだ
ジ「あぁ。大丈夫大丈夫。昔好っていうことでな上層部に仲間がいるんだよ。そいつの手助けを借りるつもりだ」
高「そかそか。気をつけろよ。噛まれたりしたら一巻の終わりだからな」
ジ「ああ、気をつけるよ。それじゃあ、」
そう言って端末を切る。丁度、平野が出てきた
平「誰と話してたの?高茂」
高「ああ、仕事仲間さ。米国にいる奴でな。あっちも状況は酷くなってるらしい」
平「そうなんだ。やっぱり日本だけじゃないんだね。」
高「平野はどうしてベランダに?」
平「あぁ、弾込めも終わったから見張り兼外の空気が吸いたかったんだよ。ニュースで橋のこと言ってる」
高「橋?警察が封鎖してるんだっけか」
平「うん。そしたら、どっかの設定マニアの連中が出てきて抗議デモ起こしてるみたいなんだ」
高「はぁ?現実逃避かなにかか?だとしても俺は助けるつもりはないがね」
平「まぁ、聞くのもなんだけどどうして?」
高「助けを求められたら助けはするが、自分とは関係なしの人間を助けに行くなんてこと俺には無理だね。あくまでも俺はビジネスマンだ。それなりの対価が必要ってことさ。まぁ平野や孝達は別だ、俺の古き良き友人ってことにしてある。だから心配すんな」
平「そっか。安心したよ」
と話していると
(パン!!)
高・平「!!」
橋の方から銃声がした。隆茂がテレビを確認すると一人の警官が抗議者の一人を撃ち殺していた。
孝「何があった!?」
平「やばいよ。小室」
高「最後の秩序が崩壊したな。こいつはぁ・・・・・・・これからが本番ってとこか・・・・・・」
葉巻を吸いながら言う高茂
孝「くそ!」
平「小室!ショットガンを持ってどうするつもりなの!?」
孝「決まってる!!奴らを!!」
冴「奴らを撃ってどうする?忘れたか?奴らは音に敏感なのだぞ?そして、生者は我々の姿を確認すれば群がってくる。我々にはすべてを救う力などない」
高「先輩の言うとおりだぞ。孝、この状況でそいつをぶっぱなしたところで何が変わる?世界の日常が戻ってくるか?それはただ単にお前の自己満足に過ぎない。だったら、前を向いてこの惨劇をしかと目に焼き付けろ。そうじゃなきゃあお前は成長しない」
孝「高茂と先輩は違う考えかと思っていたのに・・・・・・」
冴「勘違いをするな。ただ、現実がそうなったということだけだ。」
高「その通りだ。この状況で男らしさとか変なプライドは捨てたほうが言いということだ。生き残るためだけを考えろ。」
孝「くっ・・・・・・・酷い」
孝は双眼鏡で外の状況を見た。他の家に助けを求めるが中の人は開けずに見殺しにした。そんな状況は孝の心に強く響く
平野の手にはこの家で見つけたAR-10改を装備、高茂もいつの間にか持ってきていたM82A1を装備していた。
高「おや、親子か」
ひと組の親子が一軒家に助けを求めた。しかし、中の人は開けてくれなかった。親の方は見かねたのか持っていたレンチを振りかぶっていた
すると、中の扉が開いたが・・・・・出てきたのは簡易槍だった。それは父親の胸にジャストミートし、父親はその場に倒れ、その娘が泣き叫んでいた。それに反応した奴らが子供に近づく。そして・・・・・
平「ロックンローール!!!!!」
平野の声と共に一発の銃弾が発射される。それは女の子を食おうとした奴らの頭に直撃する
平「他人の調整もしてない中でヘッドショットを決めるなんてやっぱ俺って天才だなぁ」
孝「平野、お前・・・・」
平「助けるんでしょ?僕がここから援護するから!!」
平野がそう言うと孝はすぐにマンションを出る準備をする
高「平野・・・・お前ってやつは・・・・・」
平「小さな女の子だよ!?」
高「ロリコンか?」
平「ち、違うよ!?それじゃあまるで変態じゃないか!?」
高「誰も変態なんて言ってないんだがな~」
平「・・・・・・・・」
そう言いつつ隆茂もM82を構える
高「冗談は置いておいて。さっさと仕事をするぞ。平野」
平「うん!」
ページ上へ戻る