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レインボークラウン

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第四十四話

               第四十四話  先生達の様子
 六人も雅美、もっと言えば雅美の同級生達もだった。
 皆呆然としながらパーティーをはじめていた、だが。
 それを見る今田先生と今日子先生の態度はいつも通りだ、おっとりとした顔で微笑んで二人で話していた。
 先生達は大人だからシャンパンだ、尚華奈子達が住んでいる八条町においてはアルコール類は十五歳から飲んでいい。欧州並だ。
 それでシャンパンを飲みながらだ、先生達は穏やかな笑顔で話す。
「いいはじまりよね」
「そうよね」
 こう話すのだった。
「驚いてね」
「それからだからね、はじまるのは」
 本当に心から落ち着いている感じだった。
「だから私達はこうしてね」
「見守りましょう」
 そうすればいいというのだ。
「じゃあ今からね」
「楽しくやろう」
 こう話してそしてだった。 
 先生達はお菓子も食べる、ケーキやアイスクリームを食べてまた話すのだった。今度話すことはというと。
「ところでアイスクリームにはやっぱりね」
「そうよね、ブランデーよね」
 シャンパンよりそちらだというのだ。
「じゃあブランデーも飲みましょう」
「オンザロックでね」
 氷を入れて飲むというのだ。
「あとは赤ワインも用意して」
「赤ワインもお菓子に合うのよね」
 この辺りが日本酒と違う、日本酒はどうしても甘いものとは合わないがワインやブランデーはケーキ等とも飲めるのだ。
 それで先生達もだ、今自分の手でそのブランデーと氷と持って来てだった。
 オンザロックにしてそのうえで飲んでアイスも食べて言うことは。
「アイスも日本よね」
「日本のアイスクリームが一番美味しいわよね」
「他の国のアイスも悪くないけれど」
「口に合うわ」
 だからいいというのだ、日本人の口に合うから最も美味しいというのだ。
 それで日本のアイスを食べる、だがブランデーは。
「ナポレオンが一番ね」
「ええ、ブランデーだとやっぱりね」
 これが一番いいというのだ。
「これが一番いいわよね」
「美味しいわ」 
 こう話してだった、そして。
 ナポレオンを飲みつつ日本のアイスを楽しみつつ生徒達を見守る。だがその飲む量はというと。
 一人で一本ずつブランデーを空けた、だがそれだけではなく。
 シャンパンも一本空けた、しかしそれでは収まらずに。
 さらに飲んでいく、そして食べていく様はというと。
 アイスもケーキもクッキーもどんどん食べていく、エクレアもシュークリームもだ。
 先生達は笑顔で話していって生徒達を見守っていた、その飲んで食べる量は生徒達のそれよりも遥かに上だった。


第四十四話   完


               2013・6・6 
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