ソードアート・オンライン~黒の妖精~
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26
前書き
やっと始まった感じ。。
兄は買ったばかりの愛車に乗り込み、私もその後ろに飛び込む。
「つかまってろよ!」
「わかってるってば!」
一言言葉を交わすと、兄はグン、と、勢いをつけて走り出した。
***
エギルさんの経営する店、ダイシーカフェ。
ドアを開くと、相変わらずいかつい顔のエギルさんが私たちを迎えた。
あ。 そういえば私、リアルでエギルさんに会ったこと無かったんだっけ。
「よ。相変わらず不景気だな。よく二年も残ってたもんだ」
「これでも夜は繁盛してるんだよ。で、ソイツは・・・」
エギルさんは私をまじまじと見てから、「あ」という顔をした。
「お久しぶりです、エギルさん。えーっと・・・・キリア・・・じゃない、桐ヶ谷咲亜です。」
「咲亜か。キリトと同じモジリってか。さすが双子だな」
「はぁ・・・・そうですかね」
「その話はいいだろ、エギル。早くあの写真のこと教えてくれ」
キリトは痺れを切らしたのか、エギルさんを急かす。
「ああ。まぁ座れ。・・・・これなんだが」
エギルさんは、例の妖精姿のアスナさんが写った写真を見せてきた。
「似ている・・・アスナに」
「やっぱりそうか。」
「アスナさんだ・・・・」
私と兄が、「アスナ」と承認すると、エギルさんは「アルヴヘイム・オンライン」通称ALOの話を始めた。
なんでも、フライトエンジンなるものを搭載しているらしく、「飛べる」らしいのだ。
その話とアスナさんに、何の関係が・・・?
兄が、私の同じことをエギルさんに質問した。
すると。
「世界樹だよ。アルヴヘイム・オンラインの中の」
「「世界樹・・・」」
エギルさんは、その世界樹に上るために、5人がかりでロケット式に飛び、証拠にと撮った写真がこれなのだ、と話した。
「エギル」
「何だ?」
「このソフト、貰ってもいいか?」
「構わないが・・・行く気か?」
「この目で確かめる。少しでも可能性があるなら。」
「・・・そうか。なら、絶対助け出せよ。そうでないと、俺たちのSAOはおわらねぇ」
「ああ。いつかここで、オフをやろう」
***
ここはアスナさんの・・・いや、結城明日奈さんの眠る病室。
私と兄は、明日奈さんのお見舞いに来ていた。
実を言ってしまうと、私。
レオの本名を聞くのを忘れてしまったのだ。
だから、いまだにレオのお見舞いには行けていない。
ではなぜ、眠っているのを知っているのかというと、情報源は菊岡さんだ。
「彼はまだ眠っているよ」 菊岡さんはそれだけいい、彼の本名と居場所は教えてくれなかった。
兄には教えてくれたらしいのだが。
「アスナ、来たよ。えーっと、こっちは知ってるだろうけどキリア・・・咲亜。」
「始めまして・・・じゃなくって、久しぶり、アスナさん。咲亜だよ。・・・お見舞い来るの遅れてごめんね」
そう、私は、今日始めて彼女のお見舞いへこの病院に来たのだ。
随分遅れてしまったのだが。
「・・・きれい、だね」
「・・・ああ」
「絶対、助けないとね」
「当たり前だ」
兄はしっかりと、言い切った。
私は空気が読めるコなのです。
ということで。
「お兄ちゃん、私はさきに帰ってるから。早く帰ってきてね。ログインは同時なんだから」
「・・・ありがとう。・・・すぐ帰るよ」
私は小さく微笑むと、病室を後にした。
帰ろうと、エレベーターへ向かった、そのとき。
ひとつの病室のドアが大きく開いていた。
清潔感あふれる白いベットに横たわり眠る、黒髪の・・・青年。
私は、その顔に酷く見覚えがあった。
「・・・レオ・・・?」
ベットに横たわる彼は。
病室のプレートに、秋葉玲遠と表記してあった。
それを見た瞬間、私の足は、勝手に病室の中へと動いていく。
「レオ・・・、レオ、だよね・・・?」
答える声はない。
「やっと、会えたね・・・?」
でも確実なこと。
「久しぶりだね・・・レオ・・・!」
この青年は、レオだということ
後書き
見舞いのタイミング、違いますよね。
見逃してくださいw
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