ヘタリア大帝国
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TURN79 天才の復活その一
TURN79 天才の復活
スペインのところにイタリアとフランスが来た、二人に同行しているのはユーリとシャルロットだった。
シャルロットはスペインがいる彼の家の客室で共にいるフランスにこう言った。
「あの、スペインさんですが」
「あいつだよな」
「はい、ここ暫くお会いしていませんでしたが」
それでだというのだ。
「お元気でしょうか」
「まあ元気だと思うぜ」
フランスはこうシャルロットに返した。
「伊勢志摩は内戦ばかりしてても国は普通にやっていけてるからな」
「だからですね」
「ああ、あいつ自体は元気だろ」
こう言うのだった。
「だからそのことは安心していいな」
「そうですか」
「だといいね」
イタリアも笑顔で言ってきた。
「スペイン兄ちゃんが元気ならね」
「そうだな。そういえば俺も暫くあいつに会ってなかったな」
フランスもこのことに気付いた。
「戦争なり何なりで忙しかったからな」
「そうだよね。俺達も太平洋にいるし」
本当に何かと事情が変わっていた。
「俺達もね」
「ああ、忙しかったからな」
「スペイン兄ちゃんもどうなったかな」
「何気にこっちにハンガリーの兄貴来たな」
「あの人ずっとデスクワークばかりでね」
それでだというのだ。
「軍事には参加してなかったんだよね」
「予備戦力でこっちにいたよな」
「うん、オフランスにいたんだ」
「それでバルバロッサにも参加していなかったんだな」
「そうだったんだ、というか北欧も全部ハンガリー兄ちゃん一個艦隊で守ってたから」
「大変だったんだな」
「枢軸って人手不足だったからね」
長い間そうだったのだ。
「それでね」
「今と全然違うな」
「うん、今枢軸は大所帯だけれど」
「そこでハンガリーの兄貴も来たか」
「妹さんはあっちに残ってるけれどね」
「そうなったんだな」
「そうだよ」
こうした話もスペインの客室でしていた、その中で今度はユーリが言う。
「さて、伊勢志摩との同盟ですが」
「ああ、枢軸に引き込む話な」
「それがどうなるかですね」
「来てくれるなら来てもらいたいな」
これがフランスの本音だった。
「仲間は多い方がいいからな」
「そうですね。ただ」
「ああ、戦線だよな」
「下手したら伊勢志摩方面にもう一つ戦線が出来るからな」
「伊勢志摩が完全に枢軸に入るとですね」
「ああ、その場合はエイリス軍が来るな」
そしてインド洋、シベリアと並んで伊勢志摩にも戦線が出来るというのだ。
「それは勘弁して欲しいからな」
「戦線は少ないに限ります」
ユーリは戦略の常識から述べた。
「確かに戦力は我々の方がかなり上になっていますが」
「それでもな。戦線は少ない方が考えやすいからな」
「はい、妙な戦線拡大は敗北の引き金になります」
ユーリはここで難しい顔になってイタリアを見て言った。
「祖国殿もそのことは」
「うん、北アフリカで失敗したからね」
イタリアにとっても苦い思い出だった、それで困った顔で言うのだった。
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