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インフィニットストラトス サタンと契約した憤怒の一夏

作者:マンモス
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憎しみの矛先

俺は今郷田が麻薬取引に使うマンションの片隅で朝川を待っていた。俺が腕時計で時間を確認すると午後十時二分前だった。朝川が来ないと思ったら普通に歩いてやってきた。

「ごめんなさい。歩いて来たから遅れたわ」

「なんで永良の店から歩いてくるだよ?タクシーとか拾えばいいだろ」

俺が呆れながら言っても朝川は耳を塞ぎながら無視したので、郷田の居る部屋に向かって歩き始めた。

「朝川はお前学校行ってないか?」

俺は同い年位の朝川は明日学校があるんじゃないかと思い質問してみた。

「学校は両親が自殺してから精神的に行ける状況じゃなかったから、自主退学したわ」

「そうか。それと朝川は一つ質問しても良いか?」

「何?」

「もし、お前の両親の仇が郷田じゃなかったらお前はどうする?」

「どおゆう事よそれは?」

朝川は不信感たっぷりの声で聞いてきた。だが、俺が答える前に郷田の麻薬取引を行っている部屋の前に立った。

「準備は良いな?」

「もちろん」

朝川は唾を飲んで覚悟を決めたので、俺は扉を開けると奥のリビングに何人の人影が有ったので朝川を廊下に待機させリビングの扉も開いた。男が10人いて奥のソファーに郷田が座っていた。

「なんだテメーは、どこの組のもんだ!」

「勝手に人の家にただで帰れると思うなよ!」

「黙ってろ。下っ端共」

俺は下っ端共にそう言って、サタンの左手を部分展開して、郷田を除いた9人を燃やした。下っ端達は叫び声を上げることが出来ずに燃え尽きていった。郷田は何が起こったのか分からない顔をしている。

「何だ。お前は何者だ!?何をしたんだ!?」

「俺はお前みたいなクズを燃やす殺し屋だ。今のは手品だと思ってくれても構わない。それよりお前に用が有る奴がいてな、入ってこい。朝川水美」

俺が来るように言うと朝川は扉を開いてリビングに入ってきた。朝川の顔を見て郷田は驚いている。

「テメーはあの蕎麦屋の!」

「そうだ。お前のせいで死んだ両親の仇だ!」

朝川は小型のナイフをポケットから取り出して、郷田に切り掛かるが郷田はそれをよけて、スーツに隠してた拳銃を取り出して朝川に向けた瞬間、郷田の体に青い炎がついた。 

「熱い!熱い!助けてくれー!」

郷田は助けを求めるも、虚しく燃え散ってしまった。俺は床に置いて有った金庫を見つけて、青い炎をバーナー機のように細くして穴を開け、中の金を取り出して、バックに詰めていると朝川が俺の胸ぐらを掴んできた。

「なんで殺したのよ!私に殺させるんじゃなかったの!?」

「お前そう言ってるけど、殺されそうになってたじゃないか。知ってる奴が目の前で死ぬと目覚め悪いだろ。とにかく、外に出るぞ!」

郷田の断末魔のせいで近所の奴らが、玄関にいた為、サタンを展開して朝川を連れて窓から外に出て、部屋に火を付けて、永良の店の近くの公園まで飛んでいった。朝川は酷く泣いていたので永良の店まで、連れて行った。

「水美ちゃんようやく寝たよ。」

「そうかい。そりゃ良かった」

永良は真剣な顔で自分でついだお茶を飲んで俺にあることを言ってきた。

「水美ちゃんや彼女の両親達は本当に幸せな家族だったんだ。それを彼女は他人に踏みにじられたんだ。かつての君みたいに」

「そうだな。だけど俺と朝川は違う。俺は人を殺している。もう千冬姉や十秋に合わせる顔は無いけど、朝川は違う。まだマトモな道を歩ける。両親の墓の前で堂々としていられる。それが朝川と俺の違いだ」

俺はサタンと契約した頃は千冬姉を恨んでいた。しかしその半年後、偶然襲った日本政府の上役から全部聞いた。あの時千冬姉が俺が誘拐されたことを聞かされなかっていなかったことを。その時から俺は自分が何をしていたのか分からなくなっていた。

「俺はもう帰るから、朝川に宜しく言っといてくれ」

俺は金の入ったバックを持って席を立つと永良が急に変な事を言ってきた。

「…一夏君、君は本当に優しい子だね」

「何が優しいんだ?」

「だって君、本当は水美ちゃんに郷田を殺させる気なかったでしょ。水美ちゃんが殺されそうになった時郷田を変わりに殺したって聞いたし」

「あんなのは、優しいに入んねえよ。俺はアイツに殺人をするように仕向けたゲスだよ」

俺はそう言いながら店を出て家に帰った。



 
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