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DQ4 導かれちゃった者達…(リュカ伝その3)

作者:あちゃ
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第5章:導かれし者達…トラブルを抱える
  第33話:もろばれ

 
前書き
祝100話!
そんな目出度いエピソードに、こんな話をぶっ込んで良いのかな?
あちゃの作品だから良いのかな?
今後もこんな感じで行っちゃうけど良いのかなぁ? 

 
(ソレッタ王国)
ウルフSIDE

「あれ……もしかしてお前達……」
リュカさんと合流でき、ホッと一安心できたのも束の間……
何やら速攻で俺とリューノの関係を詮索し始めた!

いや……リュカさんの場合これは詮索ではなく、自身の予測を裏付けるための確認であろう……
何でこんなに簡単にバレるんだ?
今再会したリュカさんには、ヒントになり得るモノなんて何もないはずなのに!?

「ちょっとリュカさん、あっちでご相談したい事があるんですが!!」
俺は大声で話しかけると、リューノ・リューラを引き剥がしリュカさんを離れた場所へと連れて行く。
勿論リューノは快諾してくれたが、リューラは顔から不満が滲み出ている。




「お前……リューノに手を出したのか?」
やっぱりバレてはる……
何でだろう?

「な、何を根拠にそんな事ヲ?」
い、いかん……
平静を装ったのだが、どうにも語尾が裏返る。

「だってリューノが処女じゃ無くなってた」
「な、何でそれが解るんですか!?」
匂いとか言うなよコノヤロー!

「何となくの雰囲気……っての? リューラは相変わらずだったけど、リューノは大人になったみたいな……そんな感じ。前の様にツンケンした感覚がなくなったんだ」
あの一瞬でそれを感じ取れるのか!?
この化け物め……

「し、しかし……聞いた話によると、ポピー義姉(ねぇ)さんの時は本人からのカミングアウトまで気付かなかったと聞いてますが……今回のは思い過ごしでは?」
「ポピーはその前後で態度を変えなかったから気付かなかったんだ。あの()は凄いよ……流石ビアンカの娘だね!」

もう何を言っても無駄だろう……
それに元から話すつもりだったのだし、これはこれで構わないか!
何よりこれ以上繕おうとすると、本当の事を話せなくなりそうだ。

「はい……仰るとおり、リュカさんの娘さんに手を出してしまいました……」
「うん。その言い方は正しくない。元々僕の娘……マリーに手を出してたんだから、その言い方だと問題点が浮かび上がらないよ」
手を出されたんだよ! 最初は向こうからだよ!

「す、すみません……リューノと肉体関係を持ってしまいました……それも一度だけでは無く、何度も……」
「やっぱり……お前はロリコンだったのか?」

「そ、そのつもりは無かったのですが……どうやら言い訳できそうにありません。でも、ビアンカさんみたいなアダルトも大好きですからね!」
「分かった分かった……お前の嗜好は理解した。でも気分悪いからビアンカを引き合いに出すな!」

「ご、ごめんなさい……以後気をつけます!」
こえー……
今リュカさん、滅茶苦茶怒ってた……
ビアンカさんを性的対象にした発言をしてはいけない!

「ところで……何で俺がリューノに手を出したって判ったんですか? リューノの雰囲気が変わった事については理解しましたが、手を出したのが俺だとは限らないでしょう! 共に旅立った別の男が、危険を共有し心を惹かれ合ったかもしれないじゃないですか!?」

「うん。その可能性は否定できないね。だからリューノを最初に見たときは、あの()の変化にしか気付かなかった……でもね、その後でお前があり得ない行動をしてきただろ。『パパ~ん』とか言って抱き付こうとしてきただろ! あれで悟ったね……コイツがリューノに手を出したのかって」

くっそ~……
罪悪感から行った行動が裏目に出るとは思わなかった。
正面からまともにリュカさんと対峙できなかったから、思わず取った行動だったのに……
相変わらず目敏すぎる!

「それに……」
え!?
まだ何かあるのか?

「それに、リューノは元からお前に恋心を抱いてたし……普段はマリーが居るから押さえ込んでいたみたいだけど、状況が変わりマリーも側に居なくなって、我慢する事が出来なかったんだろうと、簡単に予測出来た」

か、敵わない……
俺は告白されるまで、リューノの気持ちには気付かなかったのに……
初めから打ち明けるつもりだったが、何も言わないうちに悟られるのは……

「……で、マリーには何て説明するの? それとも黙って二股フィーバー?」
「何ですかフィーバーって!? マリーに隠し事をする気はありません。ちゃんと説明して解ってもらうつもりですよ。ただ、何と言えば良いのか……」

「二股は止めないのね?」
「父親としてそれは怒りますか?」
楽しそうに問いかけるリュカさんを、申し訳なく見上げる俺。

「その件について怒る事が出来ると思いますか、僕に? 愛人が沢山居て、子供も複数居る僕に怒る権利があると思いますか?」
「いいえ、正直言ってこの件でリュカさんに怒られるのは不本意です。ですが二人ともリュカさんの娘ですし……」

「うん。二人とも僕の大切な娘だね。だから、泣かす事は許さないよ……不幸にする事は絶対に許さないよ! 二股だろうが三股だろうが、娘達を幸せに出来るのなら僕は何でも構わないよ」
父親の台詞として『二股も三股もOK』ってのはどうなの?
でもまぁ、リュカさんは怒らないと思っていた……あとはマリーの説得だ。こっちの方がよっぽど重要だよなぁ……

「マ、マリーが怒らない説得方法って何ですかね?」
「僕に聞くなよ……今やマリーの事なら親以上に詳しいウルフ君だろ? でも一つだけ言える事があるとすれば……話す前にマホカンタだけは唱えておけよ(笑)」

だよねー!
こんな事をリュカさんに相談しても結論は出ないよねー!
良かったマホカンタを覚えておいて!!

ウルフSIDE END



 
 

 
後書き
読者様方に『ウルフのリュカ化が激しい!』と言われますが、本家が登場するとウルフが如何に大人しいのかがよく分かる。
何だアイツは!? 
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