ワンピース*海賊と海軍、七武海と白髭。
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第一部
自分の変化。2
リノ「・・・あのバカ・・・」
途中までラクダに乗ってたあたしだったけど、
いつまでもラクダのスピードに着いて来れてたレオンが途中で蛆虫(エース)が違う道へ進んでいくのを見たとか何とかで
ナミたちには怪しまれないように一言、言ってからレオンの背中に乗ってレオンの記憶を頼りに戻っていた
リノ「何で方向を見失うんだか」
レオン『の、割には心配そうだな。
心でも奪われたのか?あの男に』
リノ「はあ?冗談じゃない。
蛆虫如きに恋に落ちたりはしないし」
レオン『強がって』
何かお前、あたしを完璧に舐めてるよな?
リノ「見てろよレオン、アイツ見つけてギャフンと言ってやるんだから」
レオン『出会ってから今日まで何度、抱きしめられた?』
リノ「んー・・・三回?四回?そんな感じ。」
レオン『奴には人間不信が直りかけてきてるようだな』
リノ「ホント不思議だよね」
肩を竦めて棒読みで言うと、少し前から立ち込める煙みたいな物に眉間に皺を寄せた
リノ「今時、砂漠のど真ん中で煙上げてるなんて」
レオン『奴の仕業だろう』
リノ「・・・あ、ほんとだ」
急な坂になっている砂を駆け上がったレオンの背中の上で煙が上がっている場所をみると
絶対に体長三メーター以上はあるサソリの身体が異常な程に赤くなってて
肝心のアイツは紫色の何かと遊んでいた
リノ「何遊んでんのあのバカは」
レオン『どう見ても遊んでいるようには見えないが』
いやいや、鏡みたいに同じ場所いったり来たりって何処が遊んでないの?
リノ「・・・・・・・・・」
エース「ったくよー、最初からそうしてれば・・・・・・・?・・・ってリノ!?」
・・・あれから何時間が経過したのかは分からないけど、
このバカとしか言えない蛆虫があたしたちに気付いたのは夕陽が沈みかけた頃で
本当に眠れそうな感じがした
リノ「遅い」
エース「え?」
リノ「遅いっつってんだよ!!どんだけ遊べば気が済むの!?」
エース「…え、いや…」
リノ「ったくもー…あんたがその変な蛙と遊んでるから…」
エース「何だ?心配して来てくれたのか?」
リノ「そうそう。太陽がちょうど真ん中に昇った時から今までずっーとね。」
眠たそうに欠伸をするレオンの背中に乗ると振り返って言った
リノ「ナミたちの元に急ぐからちゃんと着いて来てよ」
エース「それは悪ィな頼む!!」
……何だ、コイツ
何かムカつくなあオイ((
重い溜息をついてレオンが歩き出すと、
あたし達はなかなか前に進まなかった。
…何故なら、
リノ「テメェーら遅ェェェんだよッッッ!!!」
レオンが十歩、歩く歩数は紫蛙は五歩未満しか歩いてなかったからだった
夜。
焚き火を集めて来たアホ(エース)と紫蛙は小さく萎縮してあたし達の前に座っていた
リノ「何でもっと早く行けないんだか…」
エース「…そ、それは…まあ」
リノ「おかげで野宿になったし」
レオン『リノ落ち着け。奴らにそれだけ当たっても意味は無いだろ』
リノ「イドの街まで多少は早く着いてたと思うけど!!!」
エース「まあまあ落ち着けって」
お前だけには言われたくないし、思われたくねーよ!!
立ち上がってカバンから色々な物を取り出すと、薄い掛け布団みたいな持っていた布の一つを蛆虫どもに投げつけるとレオンとあたしがその掛け布団を一緒に使えるように横になった
エース「何だ?もう寝んのか?」
リノ「一刻も早く皆と会う。それだけ」
エース「…俺ァ…二人きりでも良いと思うけどなァ」
リノ「黙れ。さっさと寝ろ。寝ないと麻痺させて無理やり寝かせるぞ」
エース「女なんだからよォ…もう少し可愛らしい言葉を使おうぜ?」
リノ「マジで電撃浴びせるぞ」
エース「わっーたよ!!寝る!寝ればいいんだろ!!」
焚き火の近くで横になった蛆虫が、焚き火に背を向けたかと思うとレオンが片方の腕で腕枕をしてくれて、
片方の腕であたしを抱きしめるように腕を伸ばした
…よく、こういう大勢で寝てたよね。
レオン『寒くないか?』
リノ「ありがと。大丈夫」
レオン『そうか。おやすみ、リノ』
リノ「うん。おやすみ」
ゆっくりとゆっくり、目を閉じようとして眠った時…
「「ビリビリッ」」
リノ「邪魔すんじゃねーよッ!」
エース「おっとこれはいけねェ…」
盾が何かに反応したかと思うと、蛆虫が投げつけて来たであろう石が焚き火の中に飛ばされる
何なのコイツ!?絶対にあたしが盾を付けてなかったらあたしたちが寝てる最中に何かを仕出かそうとしてたな…
…絶対に…。
誰よりも早く起きたレオンのおかげで、蛆虫どもを叩き起しながら
ようやく全員が目を覚ますとあたしたちは早速出発して、
蛙のお腹にロープを巻いてそのロープの先っぽをあたしが持っていなかったら
今も砂漠の中だったのかも。
エース「お?リノ見ろよ!!前に街があるぜ!!」
リノ「あれがイドっていう街だと思う?レオン」
レオン『行って見なければ何とも言えんな・・・』
エース「腹も減ってるし、ルフィーたちもいるかもしれんし…行くか!!」
リノ「レオンお願い」
レオン『任せろ』
本当にレオンがいなかったらあたしはきっと、
このノロノロ遅い気色の悪い蛙と、この能天気蛆虫にイラついて電撃を浴びせてた程だったけど
レオンが得意の走りで街中に入ると宛もなく何処かの家に入って、
四人ぐらいの大男(大蛆虫)がいたのにも関わらず、
アホ蛆虫(エース)もレオンの後に続いてテーブルの上にあった料理を食べ始めた
「誰だお前ら!!」
エース「旅人だ。」
「旅人が人の料理を食ってんじゃねーよ!!」
エース「人の料理?大きな体格だけ持っといて逃げ腰だけは立派のようだな」
「あァん!?俺たちァ反乱軍だぜ!?」
リノ「ニセの、でしょそこは」
「はぁ!?」
一人の大蛆虫があたし目掛けて剣を振り下ろした時、
蛆虫の剣を通じて電撃が蛆虫を麻痺させた
リノ「あたしの前に現れないでよ!見るな!喋るな!息すんな!!さっさと消えろ!!」
「「ヒィィッッ!!!」」
電撃と火拳の力であっという間に三人の大蛆虫を壁にぶち当てると、
あたしの目の前には普通に床に座って、普通に料理をバクバク食べているアホ(エース)が
ふつーうに料理には毒が盛られていないか?とかそんな心配はせずにふつーうに食べる。
レオンもレオンで何事も無かったように好物らしい肉をバリバリ食べていた
エース「おかわり。」
「よよよ、喜んでっ!」
…そこは喜ぶのか?喜んでとは言ってるけど、かなり怯えてるよね。
逆に怯えてるのに喜んではちょっと怖いんだけど・・・
「あ、あああああの!!」
リノ「?」
「普通の旅人とは違うお二人に頼みがありますっっ!!
俺たちァ…見ての通りニセの反乱軍です!!力もありません!!
…なので、お願いしますっ!!砂族を倒して欲しいんですっ!!」
他の三人とは違う蛆虫が頭を下げると
あたしは眉間に皺を寄せてその蛆虫を見た。
…絶対に力は貸さない、って思った直後で
エース「貸さない…って言わない訳でもねーけどよ」
リノ「はぁ!?」
コイツ一瞬だけのあたしの期待を裏切りやがった…!!
エース「ただし交換条件付きだ。それならいいだろ?リノ」
リノ「勝手に一人でやれば?あたしはやんないから」
エース「交換条件として食料や水を貰うって約束だ」
「あ、ああ…!!それで倒してくれるんだな!?」
エース「任せとけって、な?リノ」
リノ「い・や・だ」
腕を組んでレオンの隣に座る。
第一、この部屋に入って行ったのはレオンと蛆虫(エース)なのに
何であたしまでもが巻沿いを喰らわなきゃいけないの?
ほんっっとうおかしいでしょ!?
イドの街から出るときもレオンの背中に乗ったあたしがトカゲだか蛙だかのお腹に巻かれたロープを強く持って走ってると
ナミ「リノォォォ~!!!」
前からラクダの背中に乗ったままのナミとビビを最初に見つけると
無駄に今までの体力が全て消耗したような気がした
もう二度とコイツとは行動を共にしたくない…っ!!
エース「なんだぁ?砂族ってのはルフィーたちの事なのか?」
ルフィー「砂族?それならさっき別れたばっかだぞ」
ナミ「ていうか大量の食事じゃない!?」
ビビ「盗んで来たとかそういう訳じゃあ…無いよね?」
リノ「あー、どっかのバカが変な約束して貰って来ただけ。」
ビビ「そう、なんだ良かった…」
…きっとあたしがビビの謎を解く前までは
あたしたち四人が反乱軍を壊滅させて無理やり奪っただとか、
力で捻ふせて・・・・・・とかを思ってたんだろうね。
ビビの頼みでもあって、今度はエースと二人だけ
ここ、重要。「二人だけ」でさっきのニセ反乱軍がいた場所付近で待機する事になった
にしてもビビからアイツらを試したいとか…
…どうせ逃げるに決まってる。第一、万だか億の海賊相手に逃げる事だけを先手に考えるしかないじゃん
エース「…来た」
面倒臭げに建物の影からさっきの蛆虫どもを見つけると、
明らかに海賊が来たという事例を聞いて顔を青ざめていた
どうせニセの海賊はニセなんだから、そんな事をやったって意味ないのに。
エース「行こうぜ?配置に」
リノ「その手はなんだ、その手は」
エース「手、繋ごうぜ?」
リノ「嫌だわ気持ち悪い。
お前みたいな男という名の蛆虫に触られると反吐が出る」
エース「抱きしめさせてくれたのによ~」
リノ「は…!?変な勘違いすんなッ!!」
エース「勘違い?してねーけど」
リノ「なっ…!?」
コイツマジでムカつく…
ニヤニヤしやがって…バカにしやがって…!!
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