めだかボックス 〜From despair to hope 〜
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第27箱 「今日中に突き止めてやるぞ!」
とりあえず…善吉と劉一がなし崩し的に生徒会の役人となって、
一週間が経過した。
そして、ここは…
【生徒会室】
そして、何やら善吉は鏡の前で…。
「うーーーん んーーー……」
何やら唸ってる…?
善吉は鏡の前で…。
「……何やってんの善吉?ナルシストに目覚めたとか?」
そこに劉一くんがやってくる。
「って!ンな分けあるか! でもよ… やっぱサマになんねーだろ?うー 大体オレって黒の制服はな…」
だそーです。
制服の色が気になっていたらしく……。
生徒会の服、黒いから。
「ああーなるほど、だから制服白のここにね、でも 善吉、黒も似合ってると思うよ?」
「そーかー?」
劉一は、とりあえず… ファッションに疎いんでテキトーに言った。
でも、バレてなくてよかった! 苦笑
で……。 ほっとしている時に、そこになにやら影が…。
「ふむ テキトーは良くないぞ?劉一、 だが的を得ておる。私も善吉には黒が良く似合うと思う!」
めだかちゃん現る!!
「どぅわっ!!」
「えええ!!」
めだかちゃんが現れて、2人ともびっくり!!急に後ろに立たれると!!
「だからなんでいつもお前はいきなり後ろにいるんだよ!!それと!!劉一!!お前テキトーに言ってたのかよ!!!」
「ええっとぉーなーんのことかなぁ??」
“ぴゅ~~~♪”
劉一は口笛を吹き吹き♪
劉一はごまかす体勢に♪
「てめっ!こっちを見やがれってんだ!」
「そーだった!そーだった!……めだかちゃんが読心術使えるの忘れてたよ……。」
「コラァ!劉一っ話をそらすな!!」
善吉君…ご立腹だ〜♪
そして、そんな善吉を見てちゃっかり、楽しんでいる劉一君……。
この後、衝撃的事実をめだかちゃんから聞くことになる!
「……む?何を言っておる劉一。私はそんなもの使えないぞ?」
(……え?)
そう……、まさかの使ってない宣言!?
「ええー 嘘だぁっ!だってめだかちゃん……。僕のことバレてるじゃん!ほら!さっきだって!」
劉一はとても疑いのまなざし!
……ってか、劉一君。完全にめだかちゃんの事、嘘だと思っていた!
嘘つく性格じゃないと思うんだけれど。
「まあ、 劉一、お前は顔に出るからなっ、だからわかったのだ。」
!!!
そーなんだ……。
ってか、それって読心術とどう違うんだろう…?
表情だけで……読み取るってことだし……
「おいコラ!オレを無視してんじゃねーって!」
善吉君はまだまだご立腹!
「落ち着け善吉よ。後できつく劉一には言っておく。それに見てくれが気になるなら内側にジャージでも着てみればどうだ?きっと 格好良いであろう」
劉一を睨みつつそう言う……。
「へうっ………」
劉一は一気にやる気…消失……しちゃった。
【きつく】されるそうだから。説教を……。
「あぅ……やだなぁ…。」
めだかちゃんが劉一にきつ〜いことを言っているとき。
「? 何を馬鹿な…」
善吉は言われたとおりに、服の下に着込んでいた。
その間に…めだかちゃんに言われて、凹んでいる劉一にちょっとだけ…同情の目で見る。
まあ、ちょーっとだけだけっポイけどね。 苦笑
そして、劉一は着替え終わった善吉を見て………。
「ん… それはどうだr「デビルかっけぇ!!」…ええ?」
反骨精神の塊みたいだーー!っとか何とか善吉は叫んでる…。
いや…ファッションセンスあるかい?って聞かれたら…ちょっと困るけど……。
「僕、それはないと思うよ?善吉?」
「ああ〜なるほど、 それもテキトーか?劉一。」
「いいや?これはほんとだよ!」
「……へっ!お前にはこのセンスのよさがわからねーのか?」
「うん。わかんない!」
「……そんな、どストレートに言うな!!オレは気に入ってる!!」
「そっか。まあ……本人がいいなら…いいんじゃない?」
「なんで「?」が入るんだよ!」
とまー色々言ってる。
傍から見ればとても仲良さそうだ。
「ひとまず 善吉は落ち着け、で 劉一……。」
“ガシッッッ!!”
めだかちゃんは劉一の頭をワシづかみにする……。
「わぁっ!!!!」
「テキトーなコトを言うのは感心しないぞ?私が本格的に自ら説教をしてやろう。」
「うわーーーん!ごめなさーーい!!」
劉一の悲痛な叫びが木霊した…
善吉は流石に… 止めてくれたけどね… 暫くしてだけど…
それで…
めだかちゃんはすっきりしたのか仕事に戻っていった。
「さて、説教も終わったことだ、目安箱のチェックだ。 明日からは目安箱の管理は善吉、貴様の仕事だぞ。本生徒会の最優先事項なのだから くれぐれも手を抜く出ないぞ? …で劉一!貴様も善吉をフォローしてやってくれ。私の補佐だと思ってやってくれ。」
「………はい。」
劉一はげんなりしながら返事をする…。
善吉は若干苦笑気味だった。
で、記念すべき最初の依頼は…。
今回は匿名じゃなかった。
「ふむ……どうやら今回はきちんと記名しておるようだ。」
そして、依頼者を生徒会室に呼んだ。
「あの… ごめんなさい。 本当は こんなこと下級生のあなた達に相談するようなことじゃないかもしれないんだけど… 剣道場のこととか友達から色々聞いて…」
申し訳なさそうに聞いてきているのは依頼人である。
☆☆有明先輩
2年9組
部活 陸上部
血液型 AB型
とても恐縮しているけれど……。
よくよく考えたら、自分達より歳上だから そんなかしこまらなくてもいいし、
何より……。
「あはは… 問題ないよ!逆に、僕達なんかでいいのかな?って思ったりしちゃうくらいだよ?」
苦笑しながら劉一が答えた。
「///あっ…いえ… そんなっ……。」
頬を赤くしている有明先輩。
「…ん?どうしたの有明先輩?」
劉一が 不思議そうに見ていると…
“ドゴン!!”
めだかちゃんの拳骨炸裂!!
「あ……ぅ……い…痛いよ… なんでぇ……?」
劉一は、頭を抑えながらダウン!!哀れ劉一君… 苦笑
「さあ!遠慮はいらんぞ!! 構えるな!私は誰の相談でも受け付ける!」 偉っ
「う…うん……」
有明先輩は、一気に萎縮してしまったようだった。
(ぅぅ……めだかちゃんのぱんち……相変わらずすっごく痛いよぉ……。)
(なんで…こいつは上級生に敬語使わないんだろ?それに 劉一は大丈夫か?結構すげー音してたし)
(なんで…私…睨まれてるんだろう… ちょっと 彼がカッコいいなって思っただけなのに…後なんでこのコは制服の下にジャージ…?)
それぞれの思いを胸にしまい… 苦笑
まあ…とりあえず、話が進まないので…
めだかちゃんにちょっと怖がってたけど。
「ええっと… それで…相談はね、このことなんだけど…」
そう言って取り出したのは…
ボロボロのスパイクと、
【リクジょう部ヤめロ】と書かれた紙…
「これは…」
「酷いな…」
復活を果たした劉一とめだかちゃんが紙とシューズを見ながら呟いた。
「私、今度の大会で短距離走の代表に選ばれて……。 二年生で代表に選ばれるなんて滅多に無いことなんだから… 凄くうれしかったんだけど…」
顔を少し暗めながら…話す。
「三日前… スパイクがこんな風にされて…」
「…そ…うう!!」
“ギロッ!”
で…… 劉一が何か言おうとしたら… めだかちゃんに睨まれた…。
「めだかちゃん……仕事なんだから、勘弁してよ… と言うかなんで叩くのさ……?」
「ふん!まぁそれならば仕方あるまい!!」
めだかちゃんは露骨に嫌そうだ。
そして、扇子をビシッ!っと突きつけると。
「だが、次いちゃいちゃしたら許さんぞ?」
「僕……いつそんなのしたのさ……?」
めだかちゃんにガーー!!っと怒られている劉一君。
(ううぅ……彼、とてもカッコいいのに 彼の事見たら… 彼が怒られちゃう… 下手したら…私も? 気をつけよう…)
ってまぁ… そんな話だったっけ?
話を戻そうとしてくれたのは…。
「……で?犯人の心当たりは?」
善吉でした♪
「あっ!ああ… それが… 」
有明先輩は、表情を再び暗くさせて……。
「わかんないの… スパイクなんて… 更衣室だし置きっぱなしだし誰にでも出来るし… てゆーか みんな怪しいし! この箱庭学園の部活動は伝統的にレギュラー争いが激しくてさ… レギュラーに選ばれたとたん皆からシカトされるなんて通過儀礼なんだよ…? だから あたしも…覚悟はしてたけど でも…まさかここまでされるなんて思わなかった…。」
確かに、陸上とは個人種目。
その協議には1人しか出られない、成績のよいものが出されるのは当然だろう。
だからこそ、競争心を煽ると前向きに考えればそうだが。そうじゃなく……妬む者も出るだろう。
「随分長い間愛用していた靴のようだが こんなことをされては練習ができんのではないか?」
めだかちゃんが…そう聞いていた。
「…今はスニーカーで代用してるわ。 こんな事顧問の先生には話せないし… 問題抱えてる生徒なんてレギュラーから外されちゃうかもしれないし… 」
そして…有明先輩は涙を流していた。
「第一 あたしこんなことしたかもしれない人たちと一緒に練習なんか出来ないよ! 皆怪しくて!誰も信じられなくて!不安で不安で…夜も寝られないんだよ!?」
確かに…その部活動にかけていればいるほど… 好きでいればいるほど…
不安は増していくだろう…。
何より苦しいに違いない。
「有明先輩… めだかちゃん!善吉!!」
「うむ」
「ああ」
劉一が2人を見ると頷く、
「安心しろ有明二年生眠れぬ夜は今夜で終わりだ この黒神めだかが今日中に犯人を突きとめてやる!!」
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