ポケットモンスターズファンタジー~導かれし者達の軌跡~
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Reincarnation
新たな一日
「・・・んーーーーーもう朝ぁー・・・?」
いち早く起きたのはモルク・・・なのだが、まだ寝たり無いらしく、目が半分しか開いていない。よろよろしているあたりはやはり寝ぼけているようで、玄関に差し掛かる前のカーペットに盛大に引っかかって、まるでお笑いを見てるみたいな綺麗なヘッドスライディングを決めて、最後に玄関の段差から落ちて停止し・・・しばらく痛みに悶え苦しんでいた。
「・・・・・・いっつぁ・・・血は出てないけどー・・・今の音でもしかして起きちゃったり・・・?」
そう思い、恐る恐る壁の縁からリビングを覗き込む・・・が、その心配をよそに2人はまだ寝息を立てて寝ていて心からホッとする。そして玄関の方に改めて向かい、ドアを開けて外に。家の前に刺さっている自分と同じ色の青色のポストから新聞を取り出して中に入り、リビングに戻りながら読み始めて、ソファーに腰をゆっくりと降ろしながら、
「それにしてもこの子どこから来たんだろう・・・? この辺じゃイーブイなんか見かけないし、どこか遠い地方から流されてきたのかな・・・」
すぅ、すぅ、っと小さな寝息を立てながら寝ている女の子を見ながらそう呟く。他になにかあるか考えるが、やっぱり聞いたほうが早いと思い、改めて新聞を広げて読み始める。新聞の内容にはまずお約束の天気予報・昨日の出来事、それにいろんな商品の告知と広告、そして創作料理の作り方の写真付きでとても美味しそう(当然モノクロなのだが)。それに加えてちょっと変わった記事が入っており、それは《今日の予測電力供給量・電波混雑度・Link strength of the teleport station》っという謎の単語・・・最初は飛ばすとし、2つ目と最後。
まず2つ目のことは、どれだけ今日は電波が飛び交うのかっという数値を通知したもの。数値が高い程様々な電波が飛び交いますよっという意味であり 1~10 まである。今日は数値8。かなり混雑する事が見て取れる。
次にLink strength of the teleport stationは直訳すると《テレポート駅のリンク強度》という意味で、これは町の特定場所に必ず1つはある《他の街に瞬間移動ができる装置》自体の繋がりの強さを示し、コレも10段階表示だかさっきのとは逆で、この数値が低い程行きたい場所じゃなくて他の街に飛ばされてしまうのだ。今回の数値の値は6。10人に付き4人は他の場所に飛ばされてしまう事になる。
ちなみに何でこんなものがあるのかというと、殆どはお年寄りや、身体が不自由の人がいろいろなところへと行けるように配慮して設置したもので、その他に、自分の街の病院では手の施し用が無い、緊急搬送が必要など、緊急車両もこれを使って主にナルトシティの中央病院に送られる。そして、こちらは専用回線なので出口が違うは絶対にありえないように設計されている。
いつも通りにモルクはそんなページはスルーして昨日の出来事、最新情報、緊急速報ページに。今回は《不思議のダンジョン生成止まらず》と大々的に取り上げられていた。
そして真ん中くらいの記事差し掛かった時に目に止まったニュースがあった。見出しには《ポートタウンの裏路地で巨大雷落下!?》と書かれていた・・・この町には何も無かったのだが、とうとう不可思議の事が起きたものだから、この街を含めて全部の街でトラブルが起きた事になった。
ちなみにポートタウンは、モルクの家が建ってるここがそう。この町はこの地方《ミサラ地方》の最南端にある町で、海がすごく綺麗なのと、緑色に変色した海岸が特徴的のエメラルド海岸が真夏になると大賑わいするレジャースポットである。
「とうとう起きちゃったんだね・・・あっ、しかもその影響で5人が死亡で1人が重体か・・・・・・。 一週間前からこの地方も含めてなんか変だよね・・・」
一週間前からこの他の街や場所で様々な事件・行方不明や、火事・地震・大雨など、自然災害が絶えなくなったのだ。理由も全くの不明。何故こうなっているのかを調査していると聞いた事ことはあるのだが、理由がやはり分からずじまい・・・それと急激にさっきも出てきた《不思議のダンジョン》が膨れ上がれあがってしまい、そして噂では今までそうでなかった場所も不思議のダンジョンになったとの報告もあり、一つの町を飲み込んで生成してしまったと。そこの住人も含めて未だその人達は見つかっていないのだと。
「・・・何かと物騒だよね。 ・・・あ、もしかしてこの子もその影響だったりするのかな・・・?ともかく今はこの子が起きないと何も始まらないし、聞けないかふぁー・・・やっぱりまだ眠いや・・・・・・」
昨日よりもはるかに顔色が良くなったイーブイを見ながらモルクはあくびを一つ。モルクは朝が苦手なのだが、珍しくこんなに早く起きたのでまだ寝足りないのだ。
あともう少し寝よう・・・二度寝しよう
そう心の中で決め、新聞を畳んでソファーに背を預けた。が、それと同時に・・・
「おはようモルク」
「うぁあっ!!?・・・いたぁっ!!」
モルクの頭の上からお化け・・・いや、レイエルの顔が出てきたからびっくりしてソファーから落っこちた。それを見てレイエルは戸惑いながら、
「ご、ごめん・・・」
謝りながらレイエルは心配してモルクを覗き込み"サイコキネシス"を使用して、起き上がらせる。
「あ、ありがとう。 ・・・じゃなくて!!レイエル酷いよっ!!」
「だからごめんって謝ったじゃない・・・それと声超え大きすぎ、起きちゃうわよ・・・」
「あっ、それはそうだったね・・・取り敢えず悪いって思ったならいいよ。 でも次はしないでね?」
「もちろん・・・それにしても相当疲労してたのね、この子は・・・・・・。こんなに騒いでも起きないなんて」
レイエルはイーブイのところへ行き顔を覗き込む。すぅーすぅーと小さな寝息が聞こえ、その次はおでこをつけて体温確認・・・大丈夫らしく、モルクにウィンクを飛ばす。
「もうこれなら大丈夫ね。いきなりのお願い聞いてくれてありがと」
「ボクこそ助けられて良かったよ。昨日はたまたまもう少し起きてよかなって思って起きてたから、今思えばこの為だったんだなって・・・それはいいとして一つ問題が」
「え、なに? いきなりくらい顔してなんかヤバイ事あった・・・?」
「昨日は何とか持ったんだけど、昨日で木の実が無くなっちゃったから買い出しに行かないといけないんだよね・・・」
モルクが聞いたことは 食料 の事だった。実はあまりにもレイエルが沢山食べてしまったために木の実が底を付いてしまったのだ。
「うーん、じゃあ取り合えずリンゴとか買ってくれば? この子もリンゴなら食べるでしょ」
「そうだね。じゃあついでだからグミも買ってこようかな~」
その言葉にぴくっとレイエルは反応し、
「グミだったら むらさきグミ 買ってきて。 アレあたし好きだから」
「えっ!!?う、うん・・・分かったよ(お金無いのに・・・)」
グミの注文に嫌だとは口に出せなかった。何故ならお願いを断ったら何されるか分からないからである。過去に頼まれごとを託され(無理矢理)やらなかった事があった。そうしたらレイエルから怒りのマジカルリーフを喰らい、全治3日の怪我をしてしまったから。(内容がお届けものだから尚更だったのだが)
ちなみにレイエルが言った むらさきグミ とはゴーストタイプが好きなグミで、炎、水、草、電気、タイプが好む色とりどりのグミが存在する。
「えーと、確かイーブイってノーマルタイプだよね? じゃあ しろいグミ も買ってこようかな?どうせ買うなら」
「ありがとっ。じゃあアタシ
この子見てるから宜しくー!!」
「・・・分かったよ(ここはボクの家なのになー・・・)」
そう思ったことを言えないことに耐えながら、モルクは今有るお金をかき集めて、バックを背負って買い出しに行った。
~~~~~☆~~~~~
そして
「お買い上げありがとうございます。また来てくださいね!!」「来てくれよ!!」
「うん、また来るよ!!」
モルクは少し町外れのカメレオンの形をしたところで木の実、頼まれたグミ各種、そしてリンゴなどを買っていた。この店はとは何度もモルクはお世話になっているらしく店主との交流もかなりある。そして礼儀正しそうな口調が兄のクスロで、タメ口の方のはクスロの弟のレガラ。弟の方はなぜか体色がピンク色で、なぜ体色が変わったかはクスロでも分からないよう。
ちなみにクスロが食べ物系で、レガラは体に身に付けて使う リボン バンダナ 各種アクセサリー系 を売っている。
「今回は道具見ないの?いつも見ていくじゃん」
「あーそれなんだけど、今日は色々あって早く帰らないといけないからまた今度ゆっくり見ていくよ」
「ん?分かった、いつでも待ってるぞ」
「うん、じゃまた宜しくねっー!!」
モルクは二人に手を振り走って家に戻った。ちなみに、レガラの言う通りモルクはいつも道具などを見ていくが、今回はレイエルが居るし、ましてや昨日レイエルが連れてきた子も居る為にゆっくりしてられない。そう思いながら帰りの道のりを行きよりも早く戻るのであった。
~~~~~☆~~~~~
一方モルクの家
「・・・うぅ・・・ここはー・・・?家の中? そうか、アタシ助かったんだ・・・。そうよね、これで死んじゃったらこの世界に連れ込まれた?ドリームメイカーズの野望を阻止する使命を果たせないもの。でもやっぱり姿はイーブイのままなのね・・・姿はどうでもいいけど・・・」
辺りをくるりと見渡しながら、明らかに軽くなった身体を伸ばして軽く動く。昨日よりも明らかに身体が馴染んだような気がした。
「さて、ここから出て情報を集めなきゃ。お礼無しで出るのもあれだけど・・・」
最後にもう一回伸びをしてから出口はどこなのかと探す。そして数秒後、家からイーブイは出て海のほうへ走っていった。
しばらく走ると最初に自分が倒れていただろう海岸にたどり着いた。風がとても心地よく寝たらとても気持ちいいだろうなと思うくらいの天気と気温だった。それと同時にこの子の中には1つの決意が、
「・・・守らなきゃ、この世界をドリームメイカーズの野望で壊されたくないもの。・・・そう言えばあの時なんて言ってたけっけ?たしかー・・・『あなた達が止めてください。現実世界に影響が出る前に』だったっけ? でも現実世界に影響・・・ここで起きたことが私たちの世界でも悪影響が出るってこと?でも何で・・・?」
頭をフル回転して考えるが、答えは導かれず、更に深い考えに入る。でも結局分からずに深い考えから戻ってきた時に肩に軽く触られたような気がして振り向く。そこには、
「ここに居たんだ。その様子だと体調は大丈夫みたいだね」
マイナンとムウマがこちらを見ていた。どうやら今の言葉は私に言った様で、一応恐る恐るだが、
「は、はい、大丈夫です。もしかして私を助けてくださったのはあなた方ですか?」
「うん、まぁ運んだのはレイエルだけどね」
「そう、アタシが運んできたの。 海岸に倒れてて、体温がすごく低かったからもうダメかって思ってヒヤヒヤしたわよー・・・でも良かったわ元気になって。 ・・・あっ、アタシの名前はレイエルよ。宜しくね」
「ちなみに僕の名前は モルク 君の名前は?」
名前を聞かれて答えようとしたが名前が出ず、少し考えて出てきたのは、
「私の名前はアーシア申しますです。あの、私の事を助けて下さってどうもありがとうございました」
アーシアと名乗ったはイーブイは丁寧にお辞儀をする。それに対して、
「お礼は良いわよ。困った時はお互い様でしょ」
「そうだよ。あっ、ところでどうして海岸で倒れていたの?」
「え?えーと・・・・・・驚かないで聞いてくれますか?」
「う、うん」「ええ、驚かないわ」
さっきまでのほんわかしていていた空気が一気に固まる。数秒開いて、ためらっていたアーシアが口を開いた。
「ま、まず一つ目はここの世界の住人では無い事です」
「え?ここの世界の住人では無い?・・・」
「はい。私はこの世界に大事な使命を持ってこの世界に来たんです。いえ、来たと言うより導かれたっと言ったところでしょうか」
「導かれた?もしかして新聞に書かれていた事と関係が?」
今度はアーシアが首を傾げる番だった。そしてどのような事が書かれていたか問う。
「うる覚えだからちゃんと合っているかは分からないけど、どうやら昨日の夜に私達が寝てから大きな雷が落ちたらしいんだ。死傷者はグラエナが一人、ポチエナが四人とドリームメイカーズの・・・」
その一つの語句に反応し、大声を上げる。まさかいきなりドリームメイカーズの情報を掴めるなんて思ってもいなかったから。
「そ、そうだけど。どうしたのそんなに声を上げて・・・」
「私がこの世界に導かれた理由、それがドリームメイカーズの野望阻止なんです」
「え!?」「何よそれ!?」
「野望ってどんなことをするの!?あそこは今までも探検隊が使う 戻り玉 とか わざマシン とかとにかく色々な役立つ物を作ってくれる文字通りの夢の工場なんだよ!!?そんな事はありえないよ!!」
「え、どういうことですか!?」
帰ってきた言葉にアーシアは前足を口元に持ってきて言う。もしそのことがほんとなら自分が来た理由が無いことになる重要なことだからだ。
「どう言うこともそう言うことだよ? えーと、それでさっきの話の続きだけど、どこまで話したっけレイエル?」
「死傷者の当たりよ」
それを聞いて ありがとう っとレイエルに返すと、向き直して話し始める。
「死傷者はグラエナが一人ポチエナの四人とドリームメイカーズの優秀な研究員だったピカチュウのライトで計六人。グラエナとポチエナの方は感電死だったけど、ライトは今ナルトシティーの大型病院に搬送されて治療を受けているんだって。あ・・・考えてみれば導かれし者達の事を言ってたのライトだったような気がする・・・」
「なら話が早いじゃないですか!! なら私はライトさんに直接会って確かめてみます。じゃあ私は失礼しますです!!」
重要な情報を手に入れ、走り出した瞬間。後ろから呼ばれたような気がして振り返る。
「待って!!僕もなんか気になって来ちゃったよ」
「私も、新聞だと嘘も書かれる可能性も大いにあるし。それに場所分からないでしょ?道案内するわ」
ウィンクを飛ばしながらアーシアに言う。
「じゃあそうと決まればナルトシティーに出発だね!」
「はい、お願い致します!」
そして アーシア レイエル モルク の三人は真相を確かめるべくライトが運ばれたナルトシティーの病院に向かった・・・・・・
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