FAIRY TAIL 友と恋の奇跡
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第1章 月の涙編
第20話 水の滅竜魔道士
前書き
こんにちは!紺碧の海です!
今回はルーシィとリョウのラブラブカップルが登場!そのカップルと戦う相手は―――――!?
ルーシィ目線で書きますよ!
それでは、第20話・・・スタート!
ル「リョウ、いたぁ~?」
リョ「こっちは誰もいないぜ。」
ル「ハァ・・意外に隠れるの上手なのね・・・」
私とリョウはギルドの倉庫を調べてる最中。ここの倉庫とても広くて探すのが大変!いろんな本や資料が山ほどあるの。ん?何かしら、これ?私はホチキスで止めてある紙の束を手に取る。
ル「何々・・・「妖精の尻尾 魔道士情報」ですってぇっ!?」
妖精の尻尾のギルドの魔道士の事などがものすごく細かく詳しく書かれている!他にも、青い天馬や四つ首の猟犬、蛇姫の鱗や剣咬の虎、人魚の踵や評議院の事も書かれている資料が山ほどある!
リョ「なるほどなぁ、こうゆう資料や本を見て、いろいろ調べてたって訳か。」
私の肩越しから資料を見ていたリョウが呟いた。意外に情報通なのね。ん?こ、これって・・・!
リョ「今度は何を見つけ・・・って、えぇっ!?」
私とリョウが見たものは透明の瓶に入った液体。その液体が虹色に光っているのっ!
ル「きれ~い・・・」
思わず見惚れちゃう。
リョ「な、何だ、この液体・・・すげー魔力を感じる。」
リョウがビンを手に取ろうとしたその時、私とリョウの後頭部辺りに水が掛かった。
リョ「うおっ!」
ル「ひゃあっ!」
もぅ~びしょびしょじゃない!いったい誰よ!後ろを振り向くと、
?「そのビンに指1本でも触れると、シャイン様の100万ボルトの雷が落ちるよ。」
ル&リョ「!?」
サファイヤのような瞳の男の子が立っていた。
カ「俺・・・カイ・オーシャン。月の涙の魔道士。」
ル&リョ「やっと見つけたーーーっ!」
もう全然見つからないんだもん。あれ?カイは私達が見つけたんじゃなくて、自分から出て来たのかしら?それってかくれんぼの意味が無いじゃない!
カ「それ・・・シャイン様の宝物。」
カイは瓶に入った虹色に光り輝く液体を指差して呟く。
カ「触ったら、殺される。」
い、いきなり現れては残酷な事を言うわね・・・
カ「見つけられたからには、いざ勝負。」
そう言うとカイは身構えた。てか自分から出て来たんじゃない!自覚してないのぉっ!?
カイにツッコミながらも、私は金の鍵を構える。
ル「開け!人馬宮の扉!サジタリウス!」
サ「お呼びでしょうかぁもしもし。」
リョ「馬ッ!?いや・・・ひ、人?」
カ「・・・そうきた。」
リョウとカイはサジタリウスの姿を見て首を傾げる。馬の被り物を被った人だもんね。驚くのも無理は無いわ・・・って、そんな事はどうでもよくって!
ル「サジタリウス、狙いはあの子よ!」
サ「了解でありますもしもし。」
サジタリウスは弓を構えると、矢を勢いよく放った。サジタリウスの放った矢はカイ目指して一直線!狙い的中!カイは矢を避けようともしない。
カ「・・・甘い。」
小さく呟くと、ガシッ!と鈍い音を立ててカイはサジタリウスが放った矢を顔面スレスレの位置で素手で掴んじゃった。
ル「う、嘘・・でしょ!?」
リョ「・・・・・」
私は驚嘆の声を上げ、リョウは言葉を失っている。それを見たリョウは腰に差してあった聖剣を1本抜いて、カイ目掛けて走り出した。そして、カイから10mくらい離れた場所で飛び上がると、
リョ「空高切ッ!!」
澄んだ青い光を放った聖剣をカイに向かって振りかざす。さすがにこれは・・・!誰もが「直撃する!」と思った。が―――――、
リョ「なっ!?」
カ「・・・・・」
カイは聖剣の銀色の光る刃先を片足で受け止めちゃった・・・その不安定な体勢から、カイは足に水を纏うと、
カ「水竜の・・・鉤爪。」
水を纏った足でリョウの右肩を蹴り上げた。
リョ「ぐわァア!」
ル「リョウ!」
蹴り飛ばされたリョウは数mくらい吹っ飛ぶ。私は慌ててリョウに駆け寄る。
ル「リョウ、大丈夫?」
リョ「な・・何とか、な・・・アイツの蹴り、かなりの威力だ。いてて・・・!」
リョウが右肩を押さえる。見ると、リョウが着ている緑色の着物の右肩辺りが破れて、リョウの右肩が少し赤く腫れており血が少し流れていた。い・・痛そう・・・ていうか、今のカイの魔法・・・!
ル「あなた、滅竜魔道士なの?」
私の問いにカイは無言で頷く。
カ「俺、第1世代の滅竜魔道士。7年前、7月7日に姿を消した俺の父さん、水竜マリンウォール。」
「第1世代」っていう事は、ナツやウェンディ、ガジルと一緒ね。
リョ「へぇ。水の、滅竜魔道士・・・ねぇ・・・・」
リョウが右肩を押さえながら立ち上がる。が、ふら付いて上手く立つ事が出来ない。
ル「ちょっ、ちょっとリョウ!無理しないで!」
私は肩を貸す。右肩の傷が痛々しい・・・
リョ「カイ・・だっけな?」
リョウは顔を伏せたまま立ち上がると、私の肩から手を離した。ふら付いてるけど、リョウはゆっくりとカイに歩み寄る。そして、ゆっくりと顔を上げた。茶色いリョウの瞳には強い意思が宿っていた。
リョ「ルーシィに指1本でも触れてみろ。お前の体から血の噴水ができるぜ。」
アンタ、結構グロテスクなのね・・・カイは顔色1つ変えずにリョウをサファイアのような瞳でリョウを見つめると、
カ「・・・分かった。」
小さく頷いた。OKしちゃうのォ!?
リョ「へぇ。意外に素直なんだな。」
リョウは聖剣を持ち直す。ていうか、
ル「ちょっとリョウ!そんな怪我でどうやって戦うのよっ!?」
リョウの右肩からはさっきよりも多く血が流れている。すると、リョウは痛みに耐えながらも小さく微笑むと、
リョ「言っただろ・・・「絶対守ってやるから」って。」
ル「・・・・・」
私はそれ以上何も言えなかった。リョウは腰からもう1本の聖剣を抜くとそのままカイに向かって全力疾走ッ!
カ「水竜の・・・咆哮ッ!!」
カイもリョウ目掛けて水の息を勢いよく放つ。が、リョウはカイの攻撃を風のような速さでかわした。
カ「速い!」
カイも目を見開いて驚く。その時、私にはリョウが笑ったように見えた。
リョ「2剣流・・・速刀殺切ッ!!」
ものすごいスピードで聖剣をカイに振りかざす。
カ「うがァアア!」
カイはリョウのスピードに追いつく事が出来なくてリョウの攻撃をまともに食らいその場に倒れた。
ル「(す・・すごい・・・!こ、これが・・聖十大魔道の強さ!)」
私はこの時初めて、リョウのすごさを目の当たりにした。リョウは2本の聖剣を腰に戻す。
ル「リョウ!」
リョ「うわっ!」
私はリョウの背中に飛びつく。リョウは若干頬を赤く染める。
ル「相変わらず強いわね。流石聖十大魔道!」
リョ「へへっ。」
リョウは嬉しそうに笑った。
カ「愛の力って・・すごいんだね。」
傷だらけになったカイが私達に歩み寄る。よく見ると、カイが若干笑っている。それを見た私とリョウも小さく噴出した。
ル「アンタ、笑うと結構可愛いのね。」
そう言うと、カイはりんごみたいに真っ赤になっちゃった。ますます可愛い。その時、
リョ「ぅ・・ぅぁ、あ・・・!」
ル「リョウ!」
リョウが右肩を押さえてその場に肩膝を着いた。リョウの右肩の傷口がさっきよりも大きくなっていて、大量の出血!きっと、聖剣を振りかざした時に・・・!無茶しすぎよっ!
リョ「ぁぁ・・・うぁあ!」
辛そうにリョウが呻く。
ル「ど、どうしよう・・・」
私はどうしたらいいのか分からなくて戸惑っていると、
カ「普通さ、包帯とか持ってくるよね?」
カイがビリッと自分の服の袖を破って、リョウの腕に巻いた。すぐに血が滲む。すると、
カ「水竜の源。」
カイがリョウの右肩に左手を乗せると、青白い光がリョウの体を包み込んだ。
カ「この魔法は傷の痛みを和らげる事が出来るんだ。」
ル「へぇ~。」
何か関心しちゃうなぁ~。しばらくしてからカイはリョウの右肩から手を離した。それと同時にリョウの体を包み込んでいた青白い光もスゥと消えた。
リョ「あ、あれ?痛く・・ない。」
リョウは右肩を動かしたり回したりする。
カ「痛みを和らげただけだからしばらくしたらまた痛みが走る。また痛くなったらこれを飲め。」
そう言うとカイは私に向かって何かを投げた。
ル「えっ!ちょ、ちょっと!」
ギリギリキャッチ!カイがくれたものは小さいビンに入った痛み止め。私はそれをスカートのポケットに入れてカイにお礼を言おうとしたけど、そこにはもうカイの姿はなかった。
リョ「アイツ、案外良い奴だったな。」
リョウが私の隣に来て呟いた。」
ル「ありがとうリョウ。」
リョ「ん?何か言ったか?」
ル「ううん、何にも。」
リョ「そっか?じゃあ行こうぜ。」
リョウが私の手を握って言う。
ル「うん!」
私は笑顔で頷いた。
後書き
第20話終了!
ルーシィとリョウが見つけたシャインの宝って、いったい何なのか?
次回はグレイとユモのバトル!
見逃したらいけないよ!
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