穢れし物語
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episode3繁栄への下準備
『最強』とは様々な種類がある。敵を一瞬にして跡形も無く消し飛ばせば完璧に誰からも異論も反論も無く『最強』だろう。だが、それは『攻撃』の面だけを見ての最強だろう、もしも『防御』の面で脆弱など普通などでは、それは『最強』とは到底言えない。その逆の『防御』が堅いだけも然りである。
真の最強とは攻守共に最強で無ければそれは『最強』とは言えない。それは偽の『最強』である。つまり、最強とは全てにおいて『完璧』でなければ『最強』とは言えないのである。
まだ人類が繁栄をしていない数千も数億年前。まだ恐竜が繁栄をしていた時の話。
「これが『世界』か」
上空から地上を見る1人の者が1人。その者の名はジュドー、BDNの総帥であり闇の帝王。闇の帝王は、地上をまるでゴミ溜めを見るかのような視線を向けている。
「何とも哀しい者だ、ここまで哀しい事は余り無いな。よもや知能の低い者が繁栄するとは」
地上を見れば人類最古の地上の支配者『恐竜』が確認できる。
「地上で『繁栄』すべきは我らバダンなのだよ。つまり貴様ら低脳の恐竜でなければ、愚かな人間でもない。だが、まずは下準備だ。我々が『繁栄』するための下準備をしなければならない、そのため貴様らの『繁栄』はここで終了だ。次の『繁栄』は人間だ、そして人間を喰らう事によって我々『バダン』の真の『繁栄』が始まる」
ジュドーは天に腕を掲げ、そして下ろす。それだけの動作で恐竜は『絶滅』した、体が徐々に崩壊する事によって。恐竜達はボロボロと体が崩れ落ちる。だが恐竜達は自分の体が崩れる事を理解していないのか体が崩れながらも歩いている。
その現象が狭い範囲では無く、広い範囲。つまり見渡せる範囲、ほぼ全ての恐竜に起きているのである。
「さぁ。繁栄をしよう、永久に続く繁栄をしよう」
そして永きに渡って始まる『下準備』が始まった。
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