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ヘタリア大帝国

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TURN74 合流する者達その九

「私はどうも彼等に警戒されていましてね」
「道理で人の気配がない筈だ」
「他の将兵は別の収容所にいますよ」
「そこまで行きたいが」
「無理ですね」
「ここには長くいられないし収容出来る人間も限られている」
 既にレーティア達にムッチリーニ達を収容している、それではだった。
「貴官一人ならまだどうにかなる」
「では残念ですが」
「すぐにここから脱出しよう」
「詳しいお話はそれからですね」
「そういうことだ。それではな」
 こうしてロンメルも救出された、一行はすぐに収容所の建物を出た。
 そしてすぐに収容所の高い壁を越えて収容所を後にした、収容所のエイリス軍はまだ敵が来たと思い騒いでいた。
 ロンメルがファルケーゼに入るとすぐに脱出した、そしてだった。
 北アフリカも後にした、残るはスエズを越えるだけだった。
 救出されたロンメルは艦内で話を聞いてこう言った。
「わかった。とりあえずあの娘が救出されたのはいいことだ」
「元帥もそう思うのね」
「その通りですい、祖国さんや統領さん達もいるなら」
「鬼に金棒っていうjのね」
「ええ、そう思いますよ」
 こうグレシアに気さくな笑みで言う。
「ただ。虚脱状態ですか」
「やっぱり敗北がショックらしくてね」
「挫折ですね。ですが」
「その挫折を、っていうのね」
「乗り越えないと駄目ですね」
 そうしなければというのだ。
「人間は生きていれば挫折がありますから」
「レーティアでもね」
「超人でも人間ですからね」
 レーティア程の天才でもだというのだ。
「ですからここは」
「立ち直ることね」
「きっかけがあればあの娘も立ち上がってくれますよ」
「そのきっかけが欲しいけれど」
「今は、ですね」
「ええ、ちょっとね」
 グレシアは難しい顔でロンメルに述べる。
「あの娘は何も出来ないわ」
「少なくとも艦内ではそっとしておきましょう」 
 ロンメルはレーティアを気遣って述べた。
「そうしてです」
「スエズを越えてね」
「それで新たな場所に着きますか」
「何時かドクツに戻りましょう」
 グレシアからこの考えは消えていなかった。
「国民の皆がまたレーティアを受け入れてくれるかわからないけれど」
「いえ、あの娘は受け入れてもらえますよ」
 ロンメルはこのことは大丈夫と言うのだった。
「絶対に」
「レーティアだからなのね」
「あの娘程ドクツを愛している方はおられませんから」
 だからだというのだ。
「愛されている相手は愛してくれている相手を受け入れます」
「だからなのね」
「何よりもあの娘はドクツにとって必要な方です」
 今こうして亡命しているがそれでもだというのだ。
「受け入れられない筈がありませんよ」
「そういうことですね。それじゃあ」
「今は太平洋に行きましょう」
 亡命先にだというのだ。
「そこでまた働きましょう」
「太平洋では私も艦隊の指揮を執るわ」
「宣伝相もですか」
「ええ、提督にもなるからね」
 そうなるというのだ。
「任せてね」
「そちらも期待していますよ」
「そういうことでね」
 ロンメルも枢軸に戻った、レーティア救出作戦は枢軸にとって計り知れない利益をもたらしたもになった。だが東郷はスエズを越えインド洋に入りそこから日本の能力で瞬く間に日本本土に戻るとそこで、であった。 
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