ヘタリア大帝国
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TURN74 合流する者達その八
「これを爆発させていこう」
「所々投げて敵の目を引きつけて」
「後は日本の隠密能力を使って収容所の中に入る」
そしてロンメルを救出する、これがドイツの作戦だった。
「これでどうだろうか」
「私もそれでいいと思います」
日本もそれでいいとドイツに答える。
「では行きましょう」
「よし、早速だ」
ドイツは手榴弾をあちこちに投げだした、手榴弾達は地面や壁に当たると派手な爆発を起こした、それを見てだった。
エイリス軍の将兵達は驚きこう口々に言った。
「て、敵か!?」
「敵の攻撃か!」
「捕虜の暴動、いや違う!」
「ドクツ軍の残党の攻撃だ!」
「現地のゲリラの襲撃かも知れないぞ!」
衝撃が狼狽を生み混乱に至っていた、そしてだった。
彼等は慌て爆発が起こった方に殺到し外に警戒の念を向けた。東郷はその彼等を見て日本とドイツに言った。
「マップはもうある、そして元帥の場所もだ」
「察しをつけておられますね」
「そうなんだな」
「ああ、収容所の地下の一番奥だ」
そこにロンメルがいるというのだ。
「そこにいる」
「ではそこに行きましょう」
「すぐにな」
「エイリス軍が慌て狼狽している今のうちにだ」
まさにこの時にだというのだ。
「潜入して救出しよう」
「では」
こうして三人はすぐに収容所の中に入った、マップはもう東郷達の頭の中にあった。
それで地下五階の一番奥の部屋まで来た、だがここでだった。
東郷の後ろに銃が突きつけられた、銃を突きつけた誰かが言ってきた。
「外の気配が違うな。これだけ地下にいると音も聞こえないがな」
「出ていたのか」
「常に気配は探っていたよ」
声は余裕を感じさせる調子で東郷に答える。
「何時でも脱走出来る様にね」
「成程、そうなんだな」
「さて、祖国さんもいる」
声はドイツが一行の中にいるのを確認した。
「ここに来た理由はわかるがな」
「そうか。ではロンメル元帥」
東郷は背中に銃を突きつけられながらも余裕を見せている。
「貴官にお願いしたいことがあるのだが」
「それは何かな」
「まずは背中の銃を収めてくれ」
「わかった」
声の主ロンメルはすぐに応えた、そしてだった。
銃は収められた、彼は自分に向かい合ってきた東郷に笑顔で言った。
「貴官は日本海軍の東郷毅元帥だな」
「その通りだ」
「ここに来た理由はわかるが」
「どうしてここに来られたかだな」
「それがわからない。俺を助けに来てくれたにしても」
ドイツも見て言う。
「祖国さんがいるのも不思議だが」
「詳しい話は後にしたい」
そのドイツがロンメルに告げた。
「元帥、今はだ」
「脱出ですか」
「エイリス軍は爆発を起こさせ引きつけた、今のうちに収容所を出よう」
「わかりました、それでは」
「ここにいるドクツ軍人は貴官だけか」
「実はそうなのです」
ロンメルは軽く笑って自身の祖国に述べた。
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