ヘタリア大帝国
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TURN74 合流する者達その七
「ちゃんとね」
「統領は努力はしておられます」
このこともわかっているユーリだった。
「それに資質もおありです」
「やれば出来る娘なのね、私って」
「ですが少しご気質が」
その暢気で楽天的な性格が強くそれが国家元首として問題なのだ、ムッチリーニには緊張感がないのだ。
「そこはまあ」
「なおさないといけないの?」
「そう言われますと」
ユーリもそこまでは言わない、むしろ言えなかった。
それでここでこの話を止めてこう言った。
「及ばないところはお任せ下さい」
「ユーリちゃんイタリンの首相兼軍務相だからね」
「統領をお助けしますので」
「そうしてね、頼りにしてるわよ」
「それはいいのですが」
ユーリは困った顔になった。何故なら。
ムッチリーニに抱き締められたからだ、その豊満な胸の圧迫を受けてまた言うのだった。
「あの、あまりくっつかないで頂けたら」
「嫌なの?スキンシップ」
「嫌ではないですがその」
その困った顔での言葉だ。
「統領はもう少し大人らしく振舞って頂ければ」
「あらあら、これがムッチリーニさんのいいところじゃない」
ドクツ所属らしくイタリンにはすこぶる甘いグレシアは当然のこととしてムッチリーニの側に立って笑顔で言う。
「癒しも大事よ」
「癒しですか」
「そうjじゃない。だからいいと思うけれど」
「ううむ、しかし」
「しかし?」
「太平洋に行かれてもこれでは」
どうかというのだ。
「心配です」
「まあまあ。そういうことは気にしないでいいわよ」
「統領は統領らしくですか」
「レーティアはレーティアでね。それでいいのよ」
グレシアはムッチリーニのよさもわかっていた、そのうえで東郷達を送り出した。捕虜収容所は流石に警備がかなり厳重だtった。
そこに潜入してから言う日本だった。
「これはかなりですね」
「警護が厳重だな」
「はい、ですが」
共に闇に潜みながら進む東郷に言う。
「これだけエイリス兵がいるとなると」
「ロンメル元帥は間違いなくここにいるな」
「はい」
こう東郷に答える。
「それは間違いありません」
「さて、元帥のところにどう行くか」
東郷はその頭脳を動かしだした。
「それが問題だな」
「そうですね。では」
それではというのだ。
「どうして敵に見付からず元帥のところに行くかですね」
「それならだ」
ドイツが二人に言う。
「爆発を起こさせるか」
「陽動だな」
「そこにエイリス兵が気を取られている隙に中に入る」
捕虜収容所の建物の中にだ。今彼等はようやく収容所の中に入ったところである。
「そうすればどうか」
「そうだな、それがいいな」
東郷もドイツのその提案に頷く。
「殺傷力はどうでもいいな」
「爆発の煙と光、音か」
「それが大きいものであればいいが」
「これがある」
ドイツは早速懐からあるものを出して来た、中型の手榴弾だ。
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