学園黙示録〜犯罪者(設定)の心得〜
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主人公見学ツアーと始まりの合図
現在学校基準なら5校時目、あるクラスは体育をしたりと基本的にいい雰囲気だ。今世では孤児院暮らしだった俺としては羨ましかったりする。孤児院の彼らも個性的だったけど。また会いたいものである。でもそれって犯罪加担として罪になるんだっけ?
…今日はこの世界の主人公とも言える彼に会えて俺は非常に嬉しい!
「いやぁ…小室くんイケメンだったねえ…リア爆」
ありゃモテるはずだよ…端正な顔に明るい雰囲気、主人公してるよあの野郎!それにリーダーシップまであるとなりゃあ文句無しだな…くそったれ。……コホン、そして今日は!主人公達のあまり見られなかった日常の様子を生で見学させてもらうという超豪勢かつ貴重な無料ツアーに参加する事になった!主催は俺、参加者は俺、状況提供は俺、アポなし……あれ?これって不法侵入にプライバシー侵害じゃね?…まぁ良いや!犯罪者だし?罪は多分重複するけどね!
「という事で!まずは!確認が容易そうな人達から行ってみましょー!」
確か、2年生のところに毒島とやらと、鞠川とやら以外は集合していたはず。教室棟は…ここで合ってるな…看板には1_Aって書いてある。今2階にいるし…えっと確か最初に主人公が逃げた場所は屋上だから…3階以上だな。適当に当たりをつけてする!犯罪者になったらやってみたい事の一つだ。よし、決行!
………………………………
「はぁ…し…私立学園なめとったわ…はぁ…はぁ…めっちゃ広いんやけどここ…」
ひ…ろすぎ…る…3階にはいないし4階も広いし…1時間近くかかった…体育してたクラスが帰って来てるし…でも良いや!後2分あるし?2分だけでもみれるし!
「…あれがぁ…日常生活は案外普通やな…いやいや日常生活があんなん俺も嫌や」
何か疲れ過ぎて訛りが出て来てるし…サインが欲しい…ダメだ!俺のプライドがそれを許さん!…なんか損してる気がして来た。う〜ん…カッコいい彼らが見たいんだけどねぇ…
「…せんせー、外で俺らを見ている人が居るんですけど〜」
げっ!黙れよ生徒A!お前の声なんか聞きたくもないわ!ちょっ…先生がこっち睨んでおられるし…ヤバッ
"ガララ"
「そこで何をしておられるのですか…?お名前は…?」
「あ、はい、臥竜新と言います」
「が…臥竜新?」
「先生!その人全国指名手配犯ですよ!」
「えっ…?」
「…あぁ〜ダイジョウブデスヨ?ヒトハコロシテマセンカラ」
生徒全員「…うわぁぁぁ!」
「デスヨネー」
何が影響を及ぼさないようにだよバカヤロウ。悪影響しかありやがらねぇよ…ガラスのハートが壊れて砕け散りそうだ。
「待ちなさい!あなたは生徒に何をするつもりですか!」
「…正義感溢れる教師で非常に結構…で、ナニスルツモリダトオモウ?」
「ひっ…」
「イヤイヤ嘘ですよ先生、あんたらをとって食ったりはしない」
「…じゃあ何を…」
「…授業の邪魔になって誠申し訳ありませんでした」バッ
……全力で逃走しました。
「はぁ…はぁ…広さが仇になったようだね…ふはははは!」
言って見たかっただけです。余裕なんてもの一切合切ありません。次は毒島のところ、ミスサディストの元へ向かいましょう!あの人いつも武道場に居るイメージだし。
「という事で!教師陣の全力捜査網もかいくぐり!やって来ました武道場!」
「武道場に何様ですか?」
おおっと?巨乳さんが目の前に立っているよぉ?ここには巨乳美人の法則でもあるのかね?…殺されそうだ。心読まれたら。多分毒島の第一印象は痛い大人。…悲惨な第一印象である。
「武道場に剣の腕の立つ人がいると聞いたのでね」
「ならば…剣道部の顧問でも訪ねてみたら如何でしょうか?私の如き若輩は強くも…」
うーん、主人公の強さをまじかで見たい。でも一番の理由はあなたに会いたいから、なんていった日にゃ命は無いね。
「君の性分は、それでも良いのかい?」
「……!」
知識の乱用である。俺からすれば教科書の答えをそのまま言っただけなのだが、彼女には普通の振る舞いだけで自分の本性を見抜いた達人。に見える筈!毒島のサディスト振りは並ではない。彼女は思っていなくとも、無意識のうちにいい自分の欲求不満を晴らすカモと見る筈で。
「…ならば仕方ありません、武道場の中へ」
「あぁ…」
…え……………………………
「鎧は無し…ですか?」
「君は竹刀、俺は素手、それで良いだろう?」
きっ、とこちらをにらみつける。
「侮るな!条件は対等!それ以外の勝負は無い!」
「君も鎧なし、俺も鎧なし、俺は素手、君は竹刀、対等だろう?何がおかしい?…冷静になりなさい」
「すみません、取り乱しました…しかし刀と素手の差は…」
「…俺は剣道を嗜んではいない、私は拳闘家、刀を私に持たせるのは卑怯ではないか?」
毒島にはこの様な喋り方が一番効くと思う。だからこんな口調にしました。イメージは範馬刃○の某死刑囚のイメージです。実際武器もかなり隠してるし。
「ならば…定位置に着こう…」
「あ…あぁ」
不満そうに言ってるけどね、毒島さん、今鏡見て来いよ、すげぇ顔してるぜ。…俺を殺す位の勢いで睨むのやめて、ちびる。
「では…はじめ」
俺が先制攻撃を仕掛ける。模擬刀持ってくれば良かった!模擬刀の先制攻撃だべ!…ネタわかる人いるかなぁ。俺が近付いても全く動こうとしない。右左と牽制をかけ続けるが流石は毒島、超高校級の剣道家だろこの人。そして面打ちの形になり…
「はぁ…面!!!」(ビュンッ
「うっ…!」
振り下ろした…速い!ギリギリ避けれたけどまぐれみたいなもんだ!躊躇いが全くと言っていいほどない!外れたとわかるや脇を絞り直しこちら竹刀を向ける…鍛えといて本当良かった…(泣
「右…か…」
俺は右側へ、いや、"毒島から見て左側"へ滑り込む様に入る。そして…一撃を加えんと近寄り…
「胴ぉお!」
「ぐげふぅう!?」(ビシッ
カウンターをもろに受けた。
「いいぃたぁぁあい!!」
「…私の負けです」
ありり?どうした!…まさかばれた?
「…なぜ?ちゃんと胴には入った筈だが?」
「…ならば何故胴にナイフを仕込んでいるのですか?」
つつつ使うつもりはなかったよ!首に近づけるだけで何もするつもりはなかったよ!乳を揉みしだくつもりなんて無いんだからね!えっと言い訳を…
「私が面ではなく胴を狙う事が戦う前からわかっていたのですね!」
「えっ?……そ、その通りだ…」
これが天然か。
「剣の長所短所を見極める様に」
俺何調子に乗ってんだよ!相手は達人だぞ!
「はい!分かりました!」
「ではまた」
「…名前を教えて頂きたい」
「臥竜新、また会えると良いな、毒島冴子」
そしてゆっくりと武道館から去り、思いっきり逃げた。何も知らぬ子供に嘘の知識を教えた様な罪悪感に苛まれたからだ。
………………………………
「次は保健室!…なんだけど…」
今の状況は…
「うーん…むにゃむにゃ」
まさに天国と言うにふさわしい!乳が!机の上に乗っかっている!あれが…伝説の…!
「まさかのお触りし放題がこのツアーにあったなんて!しかも作中最強の巨乳にさわれるとは…!」
「むにゃ…?あなたは……生徒さんじゃないわよねぇ」
「あのえっとこれはべつにあなたのねている隙にどうとかしようとしたわけではなく決してあなたのその大きな二つの果実を触りたがろうなどという愚かしい事をえっとえっとえぅと…」
「はい?それよりも私退屈なんですよ、一緒にお話しませんか?」
鞠川さんとのトークはいろいろ話が繋がらなくて、楽しかったで…小室くんのパーティって天然率多いよな…ナンマイダブ。
………………ツアーは大成功!なのだが…おれのいる間にあるだろか…?バイオハザード?でも美作先生と孤児院の奴らは生きてて欲しい。トークが長くなってしまい、今はもう7時、俺は良い子なので寝る事にした。他の主人公ともお近づきになりたいもんだ。
………………………………
翌日
「ふぁぁ…」
よく寝た…もう昼かい…街は良く煙が上がって…!?
「おいおい神様…!こんな俺の願い事をよぉ!律儀に叶えなくても良いんだぜ…!」
まずは周りを見回す。屋上に逃げた奴も相当数いるらしい…まだ生き残りはいてくれている…が…
「やめて!雄哉くん!やめでよぉ!」"グチゃ…グちャ"
「おい!冗談だろ…?やめろって…いでぇえぇえ!」"ベりィッブシャッ"
「何だ…これ…?…」
襲われている人間と、襲っている奴らがいた。襲っている奴等は何かおかしかった。体には何らかの傷があり、まるで噛まれた様な痕がある。一部の奴らは肌が腐ってしまっているのか黒くなって溶け落ち、目は白目を向き、それぞれがもはや機能していない。痛覚も失っているのだろうか、腕っぷしに自信がある男がフェンスに叩きつけても、すぐに立ち上がり、その男を喰らわんと迫りよる。
この世界は前世とそう変わらなかったのに、寧ろ、平和だったのに…俺が呑気に寝るだけで…世界は地獄に変わってしまったのだ…
後書き
7/19日まではイギリスに出るので更新ができません…見てくれる人がいるのにすみません。
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