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転生とらぶる

作者:青竹
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魔法先生ネギま!
  0258話

 銃声のような音が聞こえ、反射的に空間倉庫を展開しようとして……教室にある黒板に『アクセル君歓迎会』と書かれているのを発見し、何とか空間倉庫を展開させずにやり過ごす。

「あらあら、ちょっと驚かせてしまったみたいね」

 後ろでは千鶴が笑みを浮かべてこちらへと視線を向けていた。

「いきなりのあの音だと、そりゃあ驚くが……これは?」

 教室の中にはクラスの皆が殆ど揃っており、机をくっつけてそこら中にお菓子やらジュースやらが広げられている。
 ……最後の授業が終わってから殆どタイムロス無しで千鶴に誘われたんだが……どうやってここまで準備したんだ?

「皆休み時間になる度にこっそりと準備を進めていたのよ。私は基本的にガキ嫌いだけど、あんたはまぁ……あまりガキって気がしないわね」

 頭に鈴の付いた髪飾りをした少女が俺を覗き込むようにしてそう言ってくる。
 この女はアレだ。スキル覧に魔法無効化能力と表示されていた女。でもってあやかの頭にハリセンで突っ込みをいれてた女だよな。

「あー……誰だっけ?」
「そう言えば自己紹介してなかったわね。神楽坂明日菜よ」
「アクセル・アルマーだ。どのくらいの付き合いになるか分からんが、よろしく頼む」
「……あんた、本当に10歳? どう考えても子供の喋る内容じゃないんだけど」
「さて、どうだろうな」
「あー、アスナずるいえー。アクセル君、うちは近衛木乃香いうんや。よろしくなー」

 と、声を掛けて来たのはステータスでSPを300オーバーしていた少女だった。にしても。

「近衛?」
「そうや。アクセル君はお爺ちゃんにあったんやろ。孫娘や」
「……」

 無言で、後ろからこちらの様子を眺めていた千鶴へと視線を向ける。

「ええ、間違いないわ」

 千鶴の言葉を聞き、改めて木乃香へと視線を向ける。そして脳裏に近右衛門の姿を思い出し……

「捨て子?」
「失礼な事言ってんじゃないわよっ!」

 スパーンっと神楽坂にハリセンで頭に突っ込みを受ける。

「いや、だが……」
「まぁ、あんたの言いたい事も分かるけどね。木乃香と学園長は正真正銘血の繋がった祖父と孫よ」
「ちょっと、アスナさん! 何で貴方がアクセル君に暴力を振るってますの!」

 神楽坂のハリセン攻撃を目にしたあやかがこちらへと近付いてきて、朝のように再びじゃれ合いを始める。トトカルチョが始まっているのもまた朝と代わらない。

「なによ、このショタコン!」
「言いましたわね、このオジコン!」
「あの2人は……」
「あやかとアスナさんは小学校の時から同じクラスで、その頃からああいう感じらしいわよ」

 呆れたような俺の言葉を聞きつけた千鶴がそう声を掛けて来る。

「小学校から……そうなるともう、腐れ縁って感じだな」
「そうアルね。良き縁はいつまでも続くものアルよ」

 ひょっこりと姿を現した古菲が、ひょいとばかりにこちらへと皿を渡してくる。その皿に乗っていたのは、いわゆる中華まんだった。

「これは?」
「超包子の肉まんアルよ。歓迎の贈り物ね」
 ――私が作りました。良ければ食べて下さい――

 何と言うか、癒し系の少女がそう言ってペコリと頭を下げてくる。

「五月が料理長を務めている超包子はこの麻帆良学園でも有名な屋台だから、味は保証付きだよ」
「そうそう、超包子は美味しいよねぇ。……超包子の牛丼も食べてみたいけど」
 ――今度お店にいらしてくれたら牛丼、お作りしますね――
「にゃはは。確かに超包子特製牛丼は食べてみたいねぇ」

 古菲の持っている肉まんの匂いに惹かれたのか、チアリーディング部の3人組がいつの間にかこちらへと近寄ってきていて四葉と会話をしていた。
 にしても。

「牛丼か」
「お。アクセル君、牛丼知ってるの? やっぱりアメリカにもチェーン店があったりする?」

 余程牛丼が好きなのか、釘宮が身を乗り出すようにしてそう聞いてくる。

「好きか嫌いかで言えば、間違い無く好きだな。……ただ、食べた回数自体はそれ程多くないんだが」

 と言うか、アクセルに生まれてからは一度も食べてないんだよな。マリューにしてもレモンにしても、料理は上手いんだけど出身がヨーロッパや大西洋連邦という関係で基本和食にはノータッチだし。寿司屋があったオーブでも牛丼屋は見なかったしな。あっちに戻れたらトール辺りにでも聞いてみるか。

「へぇ。牛丼が好きとはなかなかの通だね。今度一緒に牛丼食べに行ってみる? 駅前の近くに美味しい牛丼屋さんがあるんだけど。……昨日のお礼も兼ねて、どう?」

 正直、非常に心惹かれる提案だった。昨日柿崎に奢ると言われたゴーヤクレープとかいうのはちょっと遠慮したいが、牛丼なら是非ご馳走になりたい。

「そうだな、近いうちに連れていって貰えると嬉しい」
「おおっとぉっ、釘宮がアクセル君をデートに誘う事に成功! アクセル君争奪戦から一歩抜け出したか!」
「ちょっと朝倉! 変な風に言わないでよね。これはあくまでも牛丼を食べた事が少ないアクセル君に対して昨日のお礼を兼ねて……」
「釘宮さん! 貴方もアクセル君相手に……」
「うわっ、いいんちょ。アスナとやり合ってたんじゃなかったの!?」

 突然にょきっとばかりに生えてきたあやかに、思わず後ずさる釘宮。俺と話している途中で朝倉に抗議をしていた為、当然その近くには俺がいる訳で……

「っと」

 後ずさって俺にぶつかり、倒れ込もうとした釘宮を抱き留めるようにして支える。

「キャッ……あれ?」
「釘宮さん! 何て羨ま……もとい、アクセル君に迷惑を……いえ、代わって下さい!」
「うわ。いいんちょ、本音ダダ漏れだよ」
「あー、釘宮。倒れなかったんなら、離れてくれると助かるんだが」

 後ずさって倒れかけた釘宮を抱き留めるように支える。言葉にすればそれだけだが、抱き留めるとなると当然その身体を腕で支える必要がある訳で……ある意味当然の成り行きと言うかお約束的展開で、現在俺の右手は中学生にしてはそれなりに立派な釘宮の胸を思い切り鷲掴んでいたりする。

「キャアッ!」

 俺の言葉でようやく自分がどんな態勢だったのか理解した釘宮が短く悲鳴を上げて俺から離れる。

「おおっとぉ、ここで釘宮が自慢の身体を使ってアクセル君にハプニング的なアピールだぁっ!」
「朝倉ぁっ! あんたいい加減にしなさいよね!」
「くぎみー、顔が真っ赤ですぅ」
「あはははは」

 双子のようにそっくりな――と言うか、双子なんだろうが――少女2人が釘宮を見ながら笑っている。と言うかこの双子、本当に中学生なのか? パッと見、今の俺の外見年齢とそう変わらないんだが。

「ねね。アクセル君。牛丼屋の件、OKって事でいいんだよね? 私達も一緒に行くけどいい?」

 柿崎がそういいながら、皿に乗った肉まんを渡してくる。
 それを受け取り、肉まんを手で掴みながら頷く。

「ああ。俺としては柿崎が構わないんならそれでいい。……美味いな」

 肉まんを一口囓ると、皮の甘みが口の中に広がる。同時に肉やタケノコ、椎茸といった餡の味がその存在感に負けない程に自らを主張する。

 ――皮の厚さに秘密があります――

 四葉がニコリと微笑みながら、口を開く。
 ……何と言うか、見てるとほんわかしてくるよな。

「おい、アクセル。例の約束だが、この歓迎会が終わった後に私の家に来い」

 横から突然現れたのは、いつものように茶々丸を連れたエヴァだった。
 例の約束、というのは全力で戦うという話の事だろう。

「それは構わないが……明日にした方が良くないか?」

 チラリと時計を見ると、既に午後5時近い。あるいは、吸血鬼だけに夜の方が戦闘力が高まるのだろうからその為かもしれないが。
 だが、俺のそんな疑問にエヴァはニヤリと笑みを浮かべるだけだった。

「安心しろ。お前が何を心配しているのかは大体予想が付くが、1時間程度で済む」
「……そうか? まぁ、エヴァがそう言うのなら構わないが」
「何のお話ですか?」

 話に割り込んできたのは千鶴だった。先程まで一緒にいた夏美はあやかと神楽坂を止めるべく奮闘しているらしく、向こうで頑張っている様子が見える。

「何、この歓迎会が終わった後に本気のアクセルと本気の私が戦ってみるというだけだよ」
「……戦う、ですか」

 微かに眉を顰める千鶴。無理もない。基本的には優しい性格をしており、争い事は好まないのだろう。……あやかと神楽坂のようなじゃれあいはともかく。

「うちのアクセル君を、あまり厄介事に巻き込まないで欲しいのですが」
「くくっ、うちのアクセル君、か。……ふむ、そうだな。そんなに心配ならお前も来るか?」

 千鶴の言葉に対するエヴァの反応は予想外だった。てっきり一蹴するものとばかり思っていたのだ。

「いいんですか?」
「ああ。ただし、那波千鶴、お前と雪広あやかの2人だけという条件は付くがな。村上夏美は連れてくるなよ」
「何故、と聞いてもいいでしょうか?」
「一昨日も説明があったと思うが、魔法には秘匿義務がある。お前と雪広あやかはそこにいるアクセルに庇護されてるようなものだからじじぃ共も余計なちょっかいを出してこないが、それもじじぃだからこそだ。普通の魔法使いなら、一般人に自分達の事を知られでもしたらすぐに記憶を操作するだろうさ」
「……そんな事をこんな場所で仰ってもいいのですか?」
「構わん、皆、あっちの馬鹿騒ぎに集中しているし、何人かこちらに注意を向けている者についても全て関係者だからな」
「関係者、ですか。それは誰? とお聞きしても?」
「聞くのはいいが、私が話すとは限らんぞ。まぁ、とにかく心配ならアクセルと一緒に私の家に来ても構わん。場所は昨日来たアクセルが知ってるしな」
「分かりました。あやかは分かりませんが、私はお邪魔させて貰います」

 ペコリと頭を下げる千鶴。

「おい、千鶴。何もお前まで来なくても……」
「いえ、アクセル君の保護者として私には行く義務と権利がありますから」
「……いや、保護者って」

 まぁ、この外見なら確かにしょうがないのかもしれないが。
 そして千鶴の押しの強さに関しては既に理解しているだけに、これ以上何かを言う気も失せた。

「あぁ、もう。好きにしろ」 
 

 
後書き
名前:アクセル・アルマー
LV:38
PP:625
格闘:262
射撃:282
技量:272
防御:272
回避:302
命中:322
SP:462
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    ギアス(灰色)
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    ???
    ???

撃墜数:376 
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