銀河鉄道物語 リリカルな異世界[地球]
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空間座標
「ようこそお出でくださいました。私は当分岐点の警備担当の神聖美花中佐です。」
「これは丁寧に。」
まさかここで会談を行うなんて。
ここは現在の最新技術を集結させて作った大事な所なのだからしっかりと見張っていないと。
「ところで君はSDF(空間鉄道警備隊)なのかい?」
なぜそんなことを?
まさかここの警備状態を把握しようとしているの?
それだけは不味い。
それにここは現在、ハブステーションと呼ばれている。
ここが機能停止した場合の被害総額が予想できない。
そもそもここは全ての管理施設が認めた施設。
ここで問題を起こせば誰であろうと思い罰則が設けられる。
「私はSDF(空間鉄道警備隊)ではありません。」
「それならいったいなんなんだい?」
普通は教えられませんだけど私ははやてたちに覚えられているから誤魔化せない。
「私はMR(魔導警備隊)です。」
ランクは言えないけどね。
「へぇー。それじゃあ君が一級魔導師の。」
「どおして知っているのですか?まさかハッキングでは無いですよね?」
「そんなわけがないだろ。はやてから聞いたんだよ。」
なんだはやてから聞いたんだ。
って言うことは私が所属を教えなくてもよかったのでは?
「ところで責任者はどこにいるのかな?」
責任者?
たしか局長はいないから副長のところにつれていけばいい筈なんだけど。
「申し訳ございません。局長は現在、本部にて会議中のためいません。ですので副長のところに案内します。」
「そうか。では頼むよ。」
なんだか時空管理局の人間には見えないな。
結構優しいし、ナルシストでもないし。
至って普通。
「了解です。それでは付いてきてください。」
私は副長が待つ副長室に向かった。
迷子にならないように。
「失礼します。時空管理局次元航行隊のクロノ・ハラウオンだ。」
「ようこそ。ハラウオン提督。私は当分岐点の副長を務める夏村咲大尉であります。」
「夏村か。君は未来の家族なのか?」
どうして分かったのかな?
僕の名字って珍しいのかな?
だってそこら辺にいそうな名字なんだけどな。
「はい。未来は私の義兄です。そう言うハラウオン提督はどうして兄をご存知なのですか?」
「一様友達だったからね。今となってはなんのやり取りも無いけどね。」
「そうですか。」
僕はハラウオン提督を見たけど未来兄の友達には見えなかった。
だって歳が違いすぎる。
「まぁ。立ち話もなんですからこちらに腰を掛けください。」
「では失礼するよ。」
中に引き入れると扉を閉めた。
会談において部外者は必要ない。
代表が話し合えばいいのだから。
「それにしても凄い設備だな。本局の何倍も有るぞ。」
それはそうでしょ。
だってここの管理をしているのは新銀河鉄道管理局なんだから。
技術力は全宇宙でトップだぞ。
「ここは新銀河鉄道管理局の全技術を集結させて造られています。他の分岐点とは比べ物にならないはずです。」
「そうか。」
「それ以外にも緊急事態に備えた防衛システムも世界一なんです。」
「そんなことを教えていいのか。」
あっ。
ヤバイ。
自慢話が始まっちゃってたよ。
どうしよう。
これって査問委員会物だよね。
「はぁ。そろそろ本題に入らせてもらうよ。」
「あっ。はい。」
そう言えば大事な話をしないといけなかったんだよね。
すっかりと忘れていたよ。
「時空管理局本局とミッドチルダ地上本部が攻撃を受けた。」
「僕たちも空間通過中の列車が何者かに撃ち落とされる事件がありました。犯人は不明ですが魔法を使用した痕跡が残っていました。」
言い負けたら終わり。
なるべく優位な位置にたたないと。
「新銀河鉄道管理局は銀河鉄道管理局とは完全に独立した組織です。ですので僕たちはどんなことがあろうと決してお客様の被害を軽くは見ません。」
銀河鉄道管理局は昔から運行に事故は付き物といってきた。
でも僕たちはそうではないと思う。
「ですので僕たちもあなた方に事情聴取を行おうと思っていたところだったのですよ」
嘘入っていない。
ただし僕たちは管理局員。
実行には局長を含む重役の許可が必要だ。
「そうか。だが僕たちは元エリアA管理本部と交渉して妨害は出さないと誓っている。そして君たちが僕たちに妨害してはいけないことも。」
そんなことがあったの。
でもそれをいってしまうと両者とも犯人ではないはず。
それならいったい誰が、
その時だった。
『緊急事態発生、緊急事態発生。科学惑星ヴァルキュリー行きの特急321号近くに高魔力反応の反応あり。至急、空間鉄道警備隊(SDF)、魔法警備隊(MP)は現場に向かって下さい。』
ビックリした。
ヴァルキュリーはどこの世界よりも進んだ研究をしている惑星で、他の惑星技術に比べると技術差は数十倍に上る。
そこにいく列車にはほとんどが科学者が乗っている。
もし被弾した場合はかなりの損害だ。
でもこれで分かったことがある。
「これで決定ですね。ハラウオン提督。一度時空管理局に戻り報告をされることを提案します。」
「仕方がない。今回はそうしよう。だがまた来るからな。」
それにしても何故バレやすい高魔力反応なんかしたんだろう。
今回はなんか嫌な予感がするよ。
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