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ソードアート・オンライン~紅紫の乱舞~

作者:祈雨個
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SAO編
  事件の始まり

 
前書き
今回から死のデスゲームがやっと始まります! 

 
派手なガッツポーズを決めたクラインが、満面の笑みで振り向き、左手を高く掲げた。
バシン!と1人ずつハイタッチをかわしてから、俺達はもう一度笑った。

キリト「初勝利おめでとう。
..................でも、今のイノシシ、他のゲームだとスライム相当だけどな」

クライン「えっ、マジかよ!おりゃてっきり中ボスかなんかだと」

コウ、キリト「「なわけあるか!」」

ユウキ「あははは〜」

俺とキリトは全力で突っ込みを入れて、
ユウキは苦笑いをする。

コウ「じゃあ、俺はそこらへんでレベル上げてるからな。」

ユウキ「ボクもいくよ!」

コウ「おう!」

と言い、そんなに遠くない所でフレンジーボア改めて、敵モンスターを狩っていく。
少し時間がたって、首に一撃攻撃するだけで倒せる敵に飽きて来た時に丁度クラインに、

クライン「おーーーーい!」

と呼ばれたので、ユウキと一緒にクラインの方に向かった。
するといきなり、

クライン「俺とフレンド登録しないか?」

キリト「俺ともな。」

と言われた。
元からそのつもりだったが、ユウキの意見を聞いてみることにしたが.................

コウ「俺はいいが、ユウキは?」

ユウキ「ボクはさっきしたよ」

コウ「えっ!?マジですか!」

既にしていた。何時の間にしたんだか凄い気になるが、キリトとクラインとは登録しておく。

クライン「じゃあ、おりゃここで一度落ちるわ。マジ、サンキューな、三人とも。これからも宜しく頼むぜ」

キリト「こっちこそ、宜しくな。また聞きたいことがあったら、何時でも呼んでくれよ」

コウ「また一緒に狩り行こうな」

俺は自分の発言に、モ○ハンか!と突っ込みそうになるのを必死に堪えた。

ユウキ「その時はボクもいくよ!」

クライン「おう。皆頼りにしてるぜ」

クラインはウィンドウを出し、キリトは手頃な岩に腰掛けた。
俺はそのままそこに座った。
ユウキも同じく近くに座った。
その直後。

クライン「あれっ」

クラインの頓狂な声が響いた。

クライン「なをだこりゃ。
...............ログアウトボタンがねぇよ」

キリト「ボタンがないって
................そんなわけないだろ、よく見てみろ」

俺とユウキもログアウトボタンがある所を見たが、

コウ「ねぇな。」

キリト「え?」

ユウキ「ボクも同じくないよ。」

無かったのだ。
俺はなぜか知ってるし、これから起こることも知っているが、一応ばれないようにしておく。

クライン「やっぱどこにもねぇよ。おめぇも見てみろって、キリト」

キリト「だから、んなわけないって
..................」

キリトは、ため息混じりに呟き、自分のウィンドウを出し、メニュータブの一番したを見たのだろうか、ぴたりと全身の動きを止めた。
きっと無かったのだろう。
ログアウトボタンが。

クライン「..............ねぇだろ?」

キリト「うん、ない」

クラインはにまっと頬を吊り上げ、逞しい顎を撫でた。
俺たちはと言うと、

コウ「ユウキ、○○○○○やりまくるか」

ユウキ「それいいね!」

キリト達は聞こえなかったっぽいが、悪巧みをしていた。
だが、キリトは途中で気づいたらしいが。

クライン「ま、今日はゲームの正式サービス初日だかんな。こんなバグも出るだろ。今頃GMコールが殺到して、運営は半泣きだろなぁ」

ノンビリした口調でそう言うクラインに、キリトはやや意地悪い声音で突っ込みを入れた。

キリト「そんな余裕かましてていいのか?さっき、五時半にピザの配達頼んであるとか言ってなかったか」

ピザの配達の件を初めて知り、晩飯ならまだ早いよな〜と思った俺だが、言わないでおく。

クライン「うおっ、そうだった!!」

クラインが眼を丸くして飛び上がるその姿に、キリトは口を緩めている。キリトが立ち上がり、やべぇオレ様のアンチョビピッツァとジンジャーエールがぁー
と喚いてるクラインの傍に歩み寄った。

キリト「とりあえずお前も彼奴らみたいにGMコールしてみろよ。システム側で落としてくれるかもよ」

クライン「試したけど、反応ねぇんだよ。コウ達はどうだ?」

やっと俺達の存在に気づいたらしく、聞いて来る。

コウ「今のでえ〜っと、20回目だけど、反応がないな」

ユウキ「もう20回目なの!?
ボクなんてまだ16回目なのに!
あ、反応は無かったよ。」

そう、あの時に俺は「GMコールやりまくるか」と言っていたのだ。

キリト「もうそこまでやっていたのか。」

クライン「お前ら絶対遊んでるよなこの状況!」

キリト「俺もやろうかな...........」

キリトもやる気になってきたようだ。
此処で嫌がらせの人数が増える事は嬉しいので素直に勧める。

コウ「おう、やれやれ!」

ユウキ「いけいけー」

クライン「もう好きにしろ...............」

クラインが完全に落ち込んでしまったので、クライン弄りは辞めて真剣に話しを進める事にした。

コウ「クライン、そう落ち込むな。それとこの事態の原因は2つ考えられるぞ?因みに解決方法も2つだ。」

俺がそういうと、後者の方に反応して落ち込み状態から立ち直ったクラインが聞いてきた。

クライン「一体どんな原因と解決方法なんだよ?」

コウ「あぁ。原因の1つ目はただのバグか不具合等、運営の失態。2つ目は意図的に誰かによって仕掛けられた物だ。
解決方法は、原因はただ待つだけと、リアルの身体の頭からナーヴギアを外すかの2つだ。まぁ俺は2つ目だと思うぞ?そう思う理由はGMコールをあれだけしたのに何も反応が無い事だがな。」

まぁ、原作通りなら2つ目確定だけどな。

キリト「確かに1つ目が原因だったら、あれだけうざったいほどGMコールされたら応答あるもんな。」

ユウキ「ねぇコウ」

コウ「ん?なんだ?」

ユウキ「1つ目は分かるけど、2つ目をする意味はあるのかな?」

俺が答える前にクラインが答えた。

クライン「そりゃあ外部の奴がログインしてるプレイヤーへの嫌がらせとかでじゃないのか?」

キリト「いや、俺は違うと思う。するとしてもログインしてるプレイヤー全員にする奴はいるか?それに運営がやっているということもあり得そうだし」

コウ「このゲームのROMをGET出来なかった奴ならありそうだけどな。」

ユウキ「一体誰がこんなこと........?」



直後。
世界はその有りようを、永久に変えた。



突然、リンゴーン、リンゴーンという、鐘のような--あるいは警告音のような大ボリュームのサウンドが鳴り響き、4人全員が飛び上がった。
 
キリト「んな........っ」

クライン「何だ!?」

ユウキ「へっ?」

コウ「..............」

3人同時に叫んだユウキ達は、皆の姿を見やり、再び眼を見開いた。
皆の体を、鮮やかなブルーの光の柱が包んだのだ。
青い膜の向こうで、草原の風景がみるみる薄れていく。
この現象は場所移動アイテムによる≪転移≫だ。
アイテムも使ってないし、運営の事前連絡も無いので、あの説明が来るのだろう。
そして、再び風景が戻ったら、もうそこはさっきまでの草原ではなかった。
そこはゲームのスタート地点である≪はじまりの街≫の中央広場だった。





 
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