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インフィニット・ストラトス 黒剣の死神と謳われた天才

作者:マンモス
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VTシステム 後編

Side:真理

「VTシステム。やっぱり積まれていたか。…モニカさん、“あれ”を使ってください。」

「分かりました!」

モニカさんはポケットに入っていたミツバチの形をした機械を取り出した。コレはジークフリード社が秘密で作った盗撮機である。別にやましい用途に使わないのでご心配なく。モニカさんがスイッチを入れて、ミツバチ型盗撮機はアリーナの方に飛んでいった。

「真理、あれを何に使うんだ!」

満月さんが真剣な顔をして聞いてきた。

「たぶん、もうすぐ学園側が避難勧告を出すと思いますから、黒風をとうして見ようと想ったんですよ」

「何をのんきな事を」

満月さんが呆れて言うと、いきなり、

「それがどうしたああっ!」

かなり大きな声で織斑がいきなり叫びだして丸腰でVTシステムに向かって走り出した。

「馬鹿者!何をしている!死ぬ気か!?」

怒り心頭の織斑を打鉄装備の篠ノ乃が止めた。

「離せ!あいつ、ふざけやがって!ぶっ飛ばしてやる!」

なんだありゃ。なんであのVTシステムにキレてるのかが全く分からん。

「どけよ、箒!邪魔するならお前もー」

「っ!いい加減にしろ!」

バシーン!と頬を思いっきり打鉄の手で織斑をひっぱたたいた。

(すげー痛そう。)

「なんだというのだ!わかるように説明しろ!」

俺がそんなことを考えていたら、篠ノ乃が織斑に説明を要求した。

「あいつ……あれは、千冬姉のデータだ。それは千冬姉のものだ。千冬姉だけのものなんだよ。それを……くそっ!」

俺は今の織斑の言葉で織斑に対する興味が一瞬にして消えた。

「モニカさん。盗撮機を回収してください。こんなの取る価値も無い」

俺が静かに言うと、満月さんが耳元で

「真理、いいのか、織斑一夏の貴重なデータが取れるんだぞ?」

「あんなシスコンのデータを取って何の価値があります?…それにあんな事で冷静さを失って武器を持たずに突っ込む。そんなバカのデータはいらない!」

俺がそう言うと、あんな事でと言う言葉に反応した織斑はこっちを睨みながら見てきた。俺はそれを細い目をしながら、見つめ返した。

「まぁいい。今回のスカウト対象はシャルル・デュノアだけにしましょう。それじゃあ行きましょう」

俺は満月さんとモニカさんを連れてVIP席を出た。VTシステムの件もかたがついたみたいで、騒ぎも静かになった。しばらく廊下を歩いているとまた懐かしい顔が2つ廊下の真ん中に立っていた。刀奈に虚さんだった。

「久しぶりね。真理、満月君」

「あぁ、久しぶりだな。刀奈、虚さん。……あぁ悪い、今は楯無だったな。」

「そうよ。……3年たって随分と、変わったじゃない」

「それはそうだ。3年もたてば、身長も変わる」

「目つきがよ」

刀奈がそう言うと、大和さんと同じ雰囲気になって、

「虚、少し席を外してくれる?真理と2人っきりで喋りたいの。」

俺達三人は、予想外のセリフに驚いた。虚さんもいきなりのセリフに驚いている。

「お嬢様いけません!いくら当主の命令でもそれは!」

「虚!……お願い、虚ちゃん」

刀奈の必死な願いが通じたのか、虚さんが

「分かりました。当主」

虚さんが頭を下げた。

「満月さん、モニカさん。あなた達も下がってください」

「分かりました。社長」

「お前がそれでいいんならいいが」

そう言って、モニカさん、満月さん、虚さんの三人は、場所を移して、どこかに行った。三人がいなくなったと同時に刀奈は普段どうりの雰囲気に戻った。

「2人っきりなったはいいものを、何を話したらいいのかしら?」

顔を少し赤く染めながら、刀奈は、照れくさそうに聞いてきた。

「さぁな、俺も分かんねえ」

(三年間で、すごい綺麗になったなコイツ。…いや、三年前もかわいかったけど!)

俺も顔を赤めながら、そんなことを考えていると、刀奈が

「立ち話も何だし、あそこの自販機のところに行こ!座る場所もあるし、あそこの自販機、おいしいジュースもあるから!」

「それもそうだな!」

俺達は慌てた口調で、話ながら自販機に向かった。

「刀奈、話したいってなんだ?」

ようやく冷静さを取り戻した俺は自販機の横のソファーに座っている刀奈に聞いて話を聞いてみた。

「アナタが三年間何をしていかってことよ」

刀奈が真剣な顔で話した。

「なんだ、そんなことか、俺はただ三年間デカい企業の社長をして裏では、紛争地帯と非人道的組織をつぶして回ったさ」

俺が答えると、

「そっか。私を捨ててそんなことやってたんだ!」

皮肉たっぷりに返してきた。

「そう…だな。俺はお前を置いていたからな、恨まれても仕方がないよな。……けど、お前を置いていたのは、すごい嫌だった。無理やりでも連れていくだったて今でも思ってる」

俺はただ、落ち込むことしかできなかった。

「ごめん。私も少し言い過ぎたわ。……それにそんなに怒ってないわ、家のみんなも三人に帰ってきてほしいって思ってるし」

「本当か!?」

俺が顔を上げて刀奈を見た。その顔はやさしい顔をしていた。

「本当よ。それに、私達と簪ちゃん達の許婚の契りもそのままだし!」

「さすがにそれは、もうなくなったと思ってたぞ」

「お父さんが、帰りを待って謝らせようって。それに、私がアナタのことが好きてことは絶対に変わらない。」

刀奈が顔を赤めながら、はっきりと言ってきた。さらに言葉を続けた

「ねぇ真理。その…私とまた付き合ってください!!」

かなり大きな声で、はっきりと俺に向かって言った。俺は少し考えて、答えを返した。

「中学の時みたいにはいつでも会えるわけじゃないが、それでもいいならいいぞ!」

「じゃあー、その…またよろしくお願いします。」

「あぁ、こちらこそ!」

「じゃあ、虚ちゃん達のところに行きましょ。待たせるのも悪いし!」

「そ、そうだな!」

俺達は顔を赤めながら、手をつないで歩き始めた。
















 
 

 
後書き
最近忙しいくって、書く暇なかったんですが、書けました。
恋愛物が変かもしれませんが、暖かい目で読んでくれると嬉しいです。
 
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