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インフィニット・ストラトス~二人の白の騎士~

作者:トータス
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第3話 『攻防戦』

 
前書き
お待たせいたしました。
ようやく投稿ができました。どうぞお楽しみください。
 

 



「駆逐艦『荒波(あらなみ)』撃沈!! 損耗率4割を切りました!」


 空と洋上では激戦が繰り広げられていた。
 作戦本部では次々と悪い報告が無線で送られてくる。

 世界の軍ではISを主力としたことで軍備が大幅に縮小された。日本も例外ではない。

 IS登場により,自衛隊でも大幅な人員削減が行われた。
 それでもこの戦場に立っている自衛官の中には,自衛隊を除隊し一般の企業に移った者や自ら店舗を立ち上げた者もいる。


 彼らはなぜ戦場に来たのか?


 それは,自分の大切な人たちを守りたいからだ。

 自衛隊の中に身を置いてきた彼らはISの性能を知っている。

 現在ではスポーツなどに転用されるようになり人々からはISに対する恐怖心を薄れてきているが,どうしてもISは『兵器』なのだ。

 そんな兵器を町に入れれば日本は終わる。



「第2次防衛線突破されました!! 敵IS多数侵入!?」

「第3次の防衛ライン迎撃急げ!」

「洋上に新たな高エネルギー反応!?」

「なんだと! 今現在で迎撃できる部隊はいるか?」

「現在すべての部隊は,敵と交戦中です!」

「くっ!」

「ナターシャ少尉の部隊が敵母艦に突撃をかけました!!」

「全部隊に援護させろ何としても彼女たちを敵母艦に送り届けるんだ。これで我々の・・・日本の明日が決まる」








 ◆





このままじゃまずいわね。
敵のISはシールドエネルギーがそれほど多くないようで撃墜はそれほど苦ではないが,数が違いすぎる。

 今回の作戦に投入された『IS』は,約50機ほどだ。
 各国の生徒が|(つど)うIS学園があるためどうしても戦力を出さざるおえないのだ。


「くっ!」


 ブレードで敵ISのブレードを弾き,至近距離で|灰色の鱗殻(グレー・スケール)シールドの裏に装備されている試作型69口径のパイルバンカー・・・・・・通称『|盾殺し(シールド・ピアース)』を撃ちこむ。

 リボルバー機構の装備によって、炸薬交換による連続打撃が可能となっており,今回の作戦に投入された試作兵器のなかでも強力な威力を持つ。今回の戦闘で防衛線に試験的投入された切り札の一つである。
 
 バイルバンカーを打ち込みまた1機を落とす。
 今ので何機目かわからない。もう数えるのも嫌になってきた。

 こちらもすでに何機かISが撃墜されている。

 防衛線はもう持たないだろう。


「ナタルこのままじゃやばいぜ」

「ええ,やはりあれを落とすしかないようね」


 ナタルとイーリの目線の先には敵の母艦が新たにISを出撃させていた。
 これではきりがない。


「行くわよ!」

「望むところ!」


 2人は絶妙なコンビネーションで敵ISを回避,撃破していく。
 さらにその勢いに自衛隊のIS部隊,戦闘機部隊も加わり敵母艦に一気に突き進む。


「イーリ援護を!!」

「まかせなしっかりエスコートしてやるよ!」


 ナタルは敵母艦に,試作段階の代物を向ける。
 
 |超電磁砲(レールガン)・・・それは現在の持てる限りの技術を集結させ作り出すことができたあらたな戦略兵器だ。

 だがこの|超電磁砲(レールガン)にはいまだ改善すべき問題が多数ある。
 その中でも出力調整が思うようにできず使用回数が限られてしまうことが挙げられる。

 敵母艦をロックする。
 射線上には敵ISもいるが障害にはならない。


「これで,いい加減墜ちなさい!!」


 トリガーを引き,弾頭が母艦めがけ敵ISを巻き込みながら進んでいく。
 誰もが母艦の撃沈を思い描いた。だが,それは甘かった。


 母艦に直撃する寸前のところで見えない壁に当たり爆発を起こす。


 強烈な爆風波は敵味方関係なくISや戦闘機を襲った。

 それほどの威力の超電磁砲を撃ったナタルのISは予備のエネルギーパックを積んでたとはいえ,残存エネルギーは2桁をきっていた。


 爆風が晴れるとそこには無傷の母艦がいまだに青い空に浮遊していた。
 その光景を見てほとんどの者の心が揺れる。

 それでも謎のISは攻撃の手を緩めてはくれない。

 ナタルとイーリと共に前に出た部隊は孤立し全方位から攻撃にさらされた。
 なんとか立て直そうとしているが,先ほどの光景がその動きを鈍らせる。

 戦闘機はほとんどが撃墜され,IS部隊は機体エネルギーが三分の一をきってきている。
 このままでは全滅は確実だ。


 先ほどの光景を目にしながらもナタルとイーリは諦めていなかった。
 すぐさま敵ISの銃撃を回避し,残り僅かなバイルバンカーで仕留めていく。


「ナタル無事か!」

「大丈夫と言いたいけど,まずいわねエネルギーが心もとないわ」


 じりじりと更にエネルギーが削られていく。


「ここまでなの・・・・」


 流石にここからの巻き返しは,いかに精鋭であるナタルやイーリでも不可能に近かった。


「ナタル避けろ!!」


 迂闊にも集中が途切れ敵ISの接近に気づくことはできなかった。


 敵ISのブレードが目の前に迫る。








 
 
















 










 
 

 
後書き
いかがでしたか。
次回の投稿は一か月後を予定しています。投稿が遅れてしまうこともあるのでご了承ください。
ご意見やご感想があればよろしくお願いします。 
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