レインボークラウン
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第二十五話
第二十五話 七人目になると
華奈子と美奈子は学校から帰るその足で塾に向かっていた、その途中で美奈子がこう華奈子に言ったのである。
「魔法においても七って特別な数字だから」
「あっ、そうよね」
華奈子も言われてそのことに気付いた。
「よくラッキーセブンとか野球で言うけれどね」
「七は色々と意味のある数字だから」
「魔法でもそうなのね」
「虹もそうよね」
美奈子は虹も話に出した。
「あれもね」
「うん、七色っていうから」
「あたし達も転校生の娘が来たら七色よね」
「そう、七色よ」
それは彼女達クラウンもだというのだ。
「七人いると特別なものになるかも知れないわ」
「そこまでなのね」
「私達今六人じゃない」
元は五人だった、そこに美奈子も加わって七人になったのだ。
「一週間か北斗七星かね」
「そういったのになれるかも知れないのね」
「七人になればね」
まさにその時にだというのだ。
「だから今度の娘とは一緒になりたいわね」
「そうよね、あたしは最初から仲良しになりたいけれど」
華奈子は七という数字の意義は今まで気にしていなかったが美奈子に言われてこう言った。
「それを聞いたらもっとそう思えたわ」
「そうよね、それじゃあね」
「その娘がどういった娘か知らないけれど」
まだ名前さえ知らない、それでもだというのだ。
「仲良くしたいわね」
「絶対にね」
こう二人で話しながら塾に向かう、もう塾が見えてきたところで今度は華奈子がこう美奈子に言ったのである。
「虹ね、あたし達七人になったら」
「そう、虹になれるから」
「なろうね、絶対にね」
美奈子も華奈子のその言葉に頷く。
「虹にね」
「メンバーも多い方がいいよね」
「ええ、一人より二人で」
華奈子を見ながらの言葉だ、双子の相方を見ての。
「それで五人より六人でね」
「六人より七人よね」
「それだけ色々なことが出来るしね」
「絶対に七人の方がいいよね」
華奈子も言う。
「じゃあその娘ともね」
「仲良くしましょう」
今は二人で話す、しかしその二人がすぐに六人になりやがて七人になる、そのことを話しながら。
華奈子と美奈子は塾に向かう、そこには皆がいてやがてその転校生も来る、期待をそこに感じている二人だった。
第二十五話 完
2013・4・7
ページ上へ戻る