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なのは一途のはずがどうしてこうなった?

作者:葛根
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第十二章 ツインテールとショートカット



ティアナ・ランスターは同人作家である。
それは、副業として行なっており、きちんと納税もしている。
その同人作品の内容は所謂男同士の掛け合いであり、BLとも呼ばれる。
その彼女の作品には多くのファンがおり、スバル・ナカジマもそのファンの一人である。
エリオ・モンディアルに依頼した物《ぶつ》が首尾よく手に入り、今まさにティアナ・ランスターは狂喜乱舞であった。

「思った以上に大きい……。それに綺麗な柔肌。お尻の形も女性に近い。やっぱり私の目に狂いはなかった!!」

それは、ミウラ・ケイタの素肌であり、全裸であり、無修正映像であった。



ティアナ・ランスターは指を自身の一番敏感な所で動かして性感に浸る。
秘蔵になる無修正映像をオカズに一心不乱に指で擦る。
やがて、果てる。
しかし、己の潤滑油を使い、そのまま続行する。
オカズが高品質であることから、普段より早く果てたのだが、その空腹は収まらず二度目の咀嚼に移るのは当然の結果であった。



「ふぅ……」

一息。ティアナ・ランスターは息を吐いて呼吸を整えた。

「人間というものはどうしてこうも欲深いのだろうか……」

まるで哲学者のような疑問に答える人物はいなかった。

「さー。忙しくなるわよー」

気合を入れてペンを握る。
描くのは自分の妄想。
ぶつけるのは自己表現。

「腕が止まらない! これが、最高にハイってやつね!」



「ハァ?! ティーダ・ランスターは喫茶店店長~?!」
「ああ、はやて。残念だったな。まあ、機動六課に誘うにしても執務官エリートならフェイトがいるし、正直入隊を進めても断られていただろう」

ティアナ・ランスターの実の兄であるティーダ・ランスター。
そのティーダ・ランスターについてまるで調べていなかった為、急遽経歴を調べるようにとはやてから命令を受けた。
執務官のエリート空士。
しかし、ティアナ・ランスターが管理局を目指して届けをだしたその日の内に突然の辞表。
そして、ある程度の精密射撃魔法を妹に教えた後にミッドチルダ某所に喫茶店を構える。
ティアナ・ランスターに自分の持つ技術を叩きこまなかったのは、色々な魔法に触れて可能性を広げて欲しいという理由らしい。
もっともらしい理由だと思うが……。

「喫茶店はとある属性に偏った店だ」

妹喫茶。
つまり、そう言うことだ。
さらに、元管理局で執務官ということもあり、色々な部署とのコネがある。
特に広報部とコネから、現場の女性局員の写真や、ポスターまで横流しされているみたいだ。
その辺り、グレーゾーンであり、一般人に管理局の宣伝になるという理由で黙認されている。
写真集などの売上の一部を談合した上で分配しているらしく、かなりギリギリのラインを綱渡りしているのだ。
それでも、俺が調べるまでこの事実が出てこなかった辺り、ティーダ・ランスターの手腕は高いと言える。

「ギリギリやな。このティーダ・ランスターという人物はなかなか、顔の割に腹黒い人物やな」
「厄介な事に、軽犯罪の犯人を捕まえたり、管理局への通報が多いのも事実だ。元管理局員で執務官だった奴が街中で妹喫茶やってるとは犯罪者だって思わないだろうさ」

民間協力者として管理局に奉仕している事実も隠匿されていたのだ。
何故かというと談合相手の犯人検挙がこのティーダ・ランスターの協力によるものがほとんどであったからだ。

「まあ、談合していようが、犯人検挙に繋がっているから黙認しているんだろうね」
「はぁ。ま、その件はやはりこちらも黙認しておかないとあかんのやろうね」

やぶ蛇になる。
若手で八神はやてを疎む奴らも多い。
だからこそ、この案件は黙認。

「放っておけ。たぶんそれが一番無難だ」



「燃えたわ……」

書き終えた作品は自分でも完成度の高いものだと思える。

「ティアー!」

腐れ縁である。
スバルは私の作品のファンでもある。
そして、正確な作品の批評をしてくれる人物でもある。
だからこそ、一番先に読ませる相手に相応しい。

「これ、すっごく良かったよ! もう、濡れ濡れのグチョグチョになっちゃって……」
「聞きたくないことを言わないでよ」

大らか過ぎるのもどうかと思う。
そして、

「目の前でオナッてんじゃないわよ?!」

平然と下着の中に手を入れて私の目の前でヨガっていた。

「えー、だってティアはノーマルだし。今、私の相手になってくれるの?」

レズであった。
おっぱい魔人でもある。
初めて会った時からそうだ。
セクハラはしてくるし、同僚だったら胸を挨拶代わりに揉む。
年下の後輩には遠慮無く、生で揉む事もしばしば。
さらには、部屋では下着姿か、全裸で活動するのだ。

「ふぅ……。見られながらだと余計に興奮するねっ!」
「早々とイッてんじゃないわよ?! それに私までオカズにしないで!」

オカズを作るのは得意だが、オカズにされるのはあまり慣れていない。

「さぁ、次はこれで楽しもうっと」

どこで手に入れたのか、振動するタイプのマッサージ器であった。

「ち、ちょっと、それ、後で私にも使わせなさいよ?」

評判の良い物だと記憶している。道具を使ってするのは初めてだが、それでもスバルの愉悦した様子から相当良い物だと理解できた。



どこか変な新人達。
自己を高める新人。

配点:(自家発電)


 
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