混沌の魔術師と天空の巫女
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第5章 X791年編
親子
とある町で・・・
「依頼終わったね~。」
「ああ。」
俺はミントと一緒に依頼をし、終え、帰るところだった。
「・・・ん?あれは・・・。」
「どうしたの?」
俺はあるものを見た。それは・・・
「いきなり何すんだぁ!!」
「ブツかってきたのはそっちだろぉ。どこの猫だぁ~?」
「なぁ!」
「ぐぅ・・・!!」
「おい!そいつに手を出すなぁ!!」
「あれは・・・!!」
エクシードの夫婦か・・・!!!しかも、黄昏の鬼の奴らか!!
そう言えば前にマスターとエルザさんとミラさんがそのギルドへ行った様な・・・
話し合い・・・というより、ボコボコにしたんでしたっけ?
「コージ!!」
「・・・わかってる。」
俺はあのエクシードの夫婦を助ける事にした。まぁ、当然だけどね。
「闇の舞蛍よ!」
俺は闇の舞蛍で黄昏の鬼の奴等を攻撃した。
どん!
「ぐわぁ!!」
どん!!
「ぐえぇ!!」
「(今だ・・・!)」
俺は黄昏の鬼の奴等に接近した。
「闇竜の鉄拳!!!」
俺は黄昏の鬼の奴等に向かい、闇竜の鉄拳を放った。
ドスーーーン!!
「「ぐわあああああああああああ!!!!!!」」
黄昏の鬼の奴等はどっかへ飛ばされた。
あの方向には森しかなかったな。
「やったね!!!」
ミントがそう言ってきた。
「ああ。大丈夫か?」
「あ、ああ・・・ありがとうよ、兄ちゃん。」
「ありがとうございます。」
エクシードの夫婦は礼を言う。
夫の方は毛の色が緑色で赤い服と黒のズボンをはいており、
奥さんの方は毛の色が黄緑で白い服に青のスカートをはいていた。
「・・・あれ・・・。」
「?ミント?」
「「・・・!」」
「・・・。」
「どうしたミント?」
「えっと・・・その・・・。」
ミントの様子がおかしかった。
「ああ・・・ありがとうよ、兄ちゃん・・・じゃあ俺達は行くぜ。」
「ええ・・・それじゃあ・・・。」
こっちの夫婦も何か変だった。
「ま、待って!!」
ミントがそう言った。
「あの・・・・・・こんな事言うのは変かも知れないけど・・・・・・・・・」
「お父さんとお母さんですか!?」
「「・・・っ!!」」
「!?」
ミントの言葉に俺は驚いた。
「何でか分からないけど・・・知ってる匂いが、して・・・
わかんないけど・・・声も聞いたことあって・・・
私、卵の中にいたけど・・・違いますか!?」
「アホォー!」
「「!!」」
「娘の事わかんなくって・・・父親やるか!!!」
「やっと・・・見つかった・・・!!」
エクシードの夫婦は涙を流していた。
「じゃあ・・・!」
「当たり前だろう!!」
「お父さん!お母さん!!」
ミントは自分の産みの親に会えた。
「あなた方夫婦が、ミントのご両親・・・。」
俺達は人目を離れた場所で話をしていた。
「ミント・・・とい名前ですか・・・。」
奥さん・・・いや、ミントの母さんはそう言う。
「気に入りませんでしたか・・・?」
「アホォー!!!そんな訳あるか!!」
「素敵な名前をありがとうございます。」
ミントの父さんと母さんはそう言う。
「それはどうも。」
「ええっと、コージさん・・・でしたよね?」
「はい。」
「ミントのお友達のあなたに、色々と聞きたい事があるの。」
「いいですよ。では最初にですね・・・」
俺はミントの母さんにミントとの出会いを全て話した。
卵を見つけた話やここにはいないウェンディやシャルルの事、
7年前に妖精の尻尾に入った事を話した。
「そうだったの。」
「ギルドに入っていたのか。道理で見つからない訳だ。アホォー。」
ミントの父さんの『アホォー』は口癖でしょうかな?
「ところで、お2人はいつ、このアースランドに来たのですか?」
「「!?」」
「エドラスの事は知っています。全て・・・。」
「そうか・・・。」
「私達は今から14年前にこのアースランドへ来たの。」
14年前・・・子供達をみんなこっちのアースランドへ逃がした年の時か・・・。
「俺達は人間がつくったアニマを利用し、人間共がアニマを使った瞬間に、
見つからない様にこっちへ来たんだ。」
ミントの父さんはそう言う。
「俺は女王を憎んだ。俺達や他の親の子供を・・・」
「それも知っています。」
「「・・・・・・。」」
「ですが・・・・・・本当は違うんですよ。」
「「?」」
「実は・・・」
俺は今から7年前、エドラスへ行った時の事を話した。
「な・・・!?」
「本当ですか・・・!?」
「はい。俺の仲間達もいますし、今このアースランドに
エクシード達がいますので、彼らが証人となります。今は確か・・・
マグノリアという街の近くに住んでいる筈です。」
「・・・・・・。」
「あなた・・・。」
「アホォー・・・。もういいよ。娘は見つかったんだ。そこへ行って頼もうぜ。」
「・・・そう。」
「・・・ミント。」
「何?」
「どうするんだ。」
「ふぇ?」
「ギルドに戻るか?それとも、両親と一緒に住むか?」
俺は少しそれが気になり、ミントに訪ねた。
「・・・何言ってんのよぉ~。」
「?」
「だって、マグノリアの街の近くに住む所があるんだよ?
お父さんとお母さんにはいつでも会えるよ。
それにまだ気がついていないハッピーとシャルルに申し訳ないじゃない。」
「・・・・・・。」
「それに妖精の尻尾はもう1つの家族で、仲間じゃない。」
「・・・・・・そうだったな。」
何バカな事を聞いたんだろうな、俺は・・・。
「ねぇ、途中まで一緒に帰らない?コージがいれば、どこへでも行けるから。ね?」
ミントは自分の両親に向かって、そう言った。
「いや・・・俺達は俺達なりで行くよ。」
「私達、色々とこのアースランドを見たいから。」
「・・・そう。」
ミントはシュンと暗くなった。
「アホォー!マグノリアってとこはお前のいるギルドがあるとこで、
今エクシードのみんながいるとこだ!いずれかは、こっちから来る!!」
「待っていてね。」
「・・・!うん!!」
ミントは喜んでいた。
「おい。」
「?」
「娘の・・・・・・ミントの事、よろしく頼むぜ。友達の子にもな・・・。」
「女王様のところへ私達いつでもおるわよ。」
「・・・わかりました。」
「お父さん・・・お母さん・・・うん!」
「じゃあ帰ろうか!!」
「絶対に・・・会いに来てね!!お父さん!!お母さん!!」
俺とミントはそう言い、ミントの両親と別れた。
「「・・・・・・・・・。」」
コージとミントが見えなくなった後、2人は泣いていた。
「よかったね・・・あなた・・・娘が見つかって・・・!!」
「本当だぜ・・・アホォー・・・。」
涙を流し、そう言っていた。
妖精の尻尾 ギルドにて・・・
「たっだいまー!!」
「ただ今戻りました~・・・て、ルーシィさんだけ?」
俺がギルドに戻ると、ルーシィさんしかいませんでした。
「コージ君!」
「他の皆さんは?」
「どこいったのー?」
俺とミントはルーシィさんに聞いてみた。だが次の瞬間だった!
「お兄ちゃん!ここにいるよー!」
「・・・・・・・・・え?」
「ふぇ?」
何か声が聞えたんですけど・・・しかも近くから・・・。
ウェンディの匂いもわかる・・・けど、姿がない・・・。
「おーい!俺達はここにいるぞー!!!」
ナツさんの声も聞こえる!?
「わかるー?」
「私達、姿が消えちゃったのよ!!!!」
ハッピーとシャルルの声もする・・・って、ちょっと待て!!!
「消えてるってどういう事!!!!???」
「・・・・・・そういう事。」
話を準に説明すると、ルーシィさんが家で体を洗っていたが、
その使っていた物が、実は7年前にルーシィさんが自分で作った透明になる薬で、
うっかりそれをボディーソープと間違えてしまった。ギルドへ行き、仲間達にその事を話した。
フリードさんの術式で何とかしようとしたが、7年も前の物なので、
7年ものの時間が掛かってしまうので無理でした。他の方法も無理だったそうでした。
そしてその薬は、ルーシィさんの存在まで消しかけ、ギルドの皆さんの記憶をも消したのだった。
しかしルーシィさんの事を思い出し、元に戻る事ができたそうだった。
薬を捨てようとしたが、ハッピーが誤って薬を零し、
ルーシィさん以外の人達にかかり、みんな透明になってしまったそうだ。
「しっかし、どうするんだ?このままだと俺達も同じ様に忘れ去られちまうぜ。」
グレイさんがそう言う。姿は見えないけど・・・
「これじゃあ不便だわ。」
「まったくだ。」
エルザさんとミラさんがそう言う。
ちなみに、他に透明になった人はキナナさん、マカオさん、ワカバさん、ロメオ、フリードさん、
エルフマンさん、リサーナさん、そしてシャドウギアの人達ですね。
「・・・・・・仕方ない。」
「何だ?なんか方法でもあんのか?」
「ええ・・・皆さん、悪く思わないで下さい。」
「「「「「「はぁ?」」」」」」
「「「え?」」」
「「「「何?」」」」
「「コージ?」」
「お兄ちゃん?」
「混沌の消滅!!!」
その言葉と同時に、光闇領域同様に白と黒の空間の様なものが一瞬現れ
白と黒が、透明となった皆さんに襲いかかる。
「「「「「「ぐわあああああっ!!!!」」」」」」
「「「「「「きゃあああああ!!!」」」」」」
「「「何するんだー!!?」」」
「何であたしまでー!!?」
スゥ!
「よし!」
俺はそれをやめた。
「んぁ!?」
「姿が見えてる!!?」
「けど・・・ダメージがあるぜ・・・!」
そう、混沌の消滅は光闇領域とは違い、
相手の魔法ではなく、相手の体に光と闇の魔力を体の中に与え、ダメージを与える。
一定の量だと、魔法の薬などの効力な物は無効化される。
また、強すぎると、相手の魔力を空にする事ができる。
「大丈夫だったか、ウェンディ!」
「お兄ちゃん・・・。」
「ごめん・・・痛かったか?」
俺はすばやくウェンディの下へ駆けつけ、そう言う。
「「「「「「俺達の心配もしろぉぉっ!!!」」」」」」
男性人達が怒鳴ってそう言ってきた。
「まぁ・・・よいだろう。事が悪くなる前に戻れて助かった。」
エルザさんが体をふらふらしながらそう言った。
「ていうか・・・ルーシィの時、フリード達やあんなことするくらいだったら、
コージを呼べば良かった気がするよぉ・・・。」
「ダメージが、あるのは痛いけどね。」
ハッピーの言葉にシャルルがそう言うのであった。
「・・・あは!」
「「?」」
「やっぱり楽しいね!ギルド!!」
ミントはそう言い、笑っていた。
夕方頃・・・
「そうだったの・・・。」
ウェンディとシャルルにだけ、ミントの両親の事を話した。
「よかったね、あの子。」
「シャルルやハッピーも、いずれ会えるだろ?」
「・・・そうかもね・・・。」
シャルルはまだ気づいているのか、いないのかはわからないけど、
あいつの親は・・・あの女王様だってのはいずれ・・・
「・・・お母さんか。」
ウェンディがそう言った。
「会えるはずさ・・・絶対に・・・!」
「そうだね・・・お兄ちゃん・・・。」
ウェンディは俺の手を握って、そう言った。ただ・・・
「(何でだろうな・・・この不安・・・俺、父さんと母さんに会えるかな・・・?)」
そんな不安が、何故か俺の心の中から出てくるのだった・・・。
後書き
どうも、白鋼です。今回はアニメオリジナルの話『透明ルーシィの恐怖!』を最後の部分だけ出し、
大半をオリジナルの話にしました。ミントのご両親を出させていただきました。
いかがでしたでしょうか?次回から『第6章 無限時計編』を出します!お楽しみに~!!
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