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転生とらぶる

作者:青竹
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機動戦士ガンダムSEED
  0205話

 パナマ陥落。その報告を聞いたのはホワイトスターでだった。
 コーネリアの機種転換訓練でシミュレーターの相手をして、軽く休憩をしている時に連絡が入ったのだ。
 ちなみに、現在ではホワイトスターから直接SEED世界側との通信が可能になっている。模擬戦の後にレモン達がユウナの名義で購入した機械やら部品やらでゲートの通信システムを改良した為だ。
 ようはゲートが中継器となる感じらしい。
 ……模擬戦の賭けに関してだが、本気で手当たり次第に色々な物を買ってきたらしく、相当な金額になったようだ。ただ、その甲斐もありホワイトスターのキブツで牧畜が開始される事になった。オーブという島国でも牛や豚、鶏といった家畜はそれなりに存在したらしい。今は家畜関係の知識をインプットした量産型Wが世話をしている。本来なら疑似経験をインプット出来ればいいんだが、さすがに軍の特殊部隊として活動してきたシャドウミラーに牧畜の疑似経験データなんかある筈も無く、基本的にはオーブで買ってきた本やデータを参考にしている。そのうち、オーブで牧畜をしている人物から話を聞かせて貰ってデータに纏めておくか。……正直、コーネリア旗下のグラストンナイツやザフトの赤服と同レベルの能力を持つ量産型Wに牧畜の世話をさせるというのも違和感があるが……
 このSEED世界で一段落ついたら、ホワイトスター側に移住希望者を募ってみるのも面白いかもしれない。もっとも、セイラン家やロゴスのような余計な繋がりがないのが大前提だが。SEED世界で牧畜を商売にするのならそれらと繋がりのない人というのは難しいかもしれないが、あくまでホワイトスターの中だけでというのなら何とかなるだろう。
 そこまで考えて、既に自分が戦後に思いを寄せているのに気が付き苦笑する。まだ戦争が始まってもいないというのに既に勝った気になっているとはな。

「アクセル? 嬉しい知らせだったのか?」

 シミュレーター室に置いてある椅子に座り、スポーツドリンクで喉を潤しながらコーネリアが尋ねてくる。

「いや、知らせ自体は良くも悪くもないな。予想通りにパナマが落とされたらしい」
「なるほど。そうなると猶予は2週間弱といった所か。私はその戦には参加出来そうか?」
「ああ、さすが魔女と言われただけの事はあるな。今の腕でも量産型Wは相手にならないだろう」
「そうか。近接戦闘がメインだったグロースターと違い、このラピエサージュはどちらかと言うと射撃武器がメインとなっているからな。もう少し慣れておきたい所だが」
「悪いな、パナマ陥落の為に俺はこれからオーブに出向く事になっている。もしどうしても訓練したいようならエキドナに……と言いたい所だが、今日はあっちか」
「ああ。エキドナには迷惑を掛ける」

 エキドナは現在、コードギアスの世界へと渡っている。ブラックリベリオン後の混乱もようやく一段落してきたらしいので、その情報収集とギルフォードとの情報交換の為だ。
 原作ではブラックリベリオン後はギアス響団を追うのに集中していたのか、ギルフォードとは全く連絡を取っていなかったコーネリアだが、俺の目の前でスポーツドリンクを飲んでいるコーネリアはギアスの情報をある程度知っている為にギルフォードに自分の無事を知らせる程度の気遣いはしているらしい。
 ちなみに、今の会話でも分かるようにコーネリアの乗機はラピエサージュになっている。本来ラピエサージュはレモンの機体でコーネリアにはヴァイスセイヴァーを使って貰っていたのだが、KMFでの近接戦闘が多かったコーネリアにしてみると武装が射撃武器のみというヴァイスセイヴァーは使いにくい機体だったらしく、近接武装のマグナム・ビークのあるラピエサージュに乗る事になった。レモンにしてもどちらかと言えば射撃の方が得意なので特に問題無く機体交換は完了した。

「じゃあ、俺はもう行くが……量産型Wでも呼ぶか?」
「いや、それには及ばない。私も少し休むとしよう。今夜は家に戻ってくるんだろう?」
「ああ」
「ならマリューと共に料理でもして待っている。では、な」

 軽くキスをして、去っていくコーネリア。
 ……そう、今のコーネリアの台詞でも分かる通り、現在俺とレモン、コーネリア、マリューの3人は同じ家で暮らしていたりする。マリューがこっちに引っ越してくるのをいい機会として、大きめの屋敷に4人全員で住む事になったのだ。大きめの屋敷で部屋がまだそれなりの数空いているのは、俺がまたどこかで他の女を引っかけてくると思っているから……ではないと思いたい。





 オーブへと転移してウズミの下へと到着すると、既にそこには先日の会議で一緒だったメンバーが揃っていた。チラリとキラの方へと視線を向けるが、どうやらまだ決断は出来ていないらしく眼を逸らされる。
 その様子に苦笑しながらも、ウズミへと話しかけた。

「パナマが落とされたと聞いたが?」
「アクセル君の言う通りの展開になってな。軌道上から何らかの兵器を降下させたらしい」
「グングニールだな」

 俺の言葉にキサカが頷く。

「EMP攻撃により連合軍の電子機器を使った兵器は全滅。また、降伏を申し出た連合軍の兵士もその殆どが殺されたようだ」
「アラスカの意趣返し、か」

 ぽつりとムウが呟いた。ナチュラルを見下しているコーディネーターにしてみれば、自分よりも下の相手に地球に展開していたザフト軍の殆どを殺されたアラスカでの出来事が許せないのだろう。

「アラスカで地球にいたザフトは戦力の大部分を失い、地球軍もまた今回のパナマでその主力を失う、か」
「失った戦力自体は連合、ザフト共に同じくらいだろう。……いや、どちらかと言えば連合の方が大きいかもしれない。しかし連合軍はその圧倒的な物量ですぐに失った戦力を回復出来る。だが月基地へと補給が出来ない以上は早急にマスドライバーを必要とする筈だ。……そしてその矛先が向くのがこのオーブという訳だ」

 苦々しげに口を開くウズミだったが、既にそれは変えようのない事態となっている。

「当然、連合軍へ参加しろと言ってきてるんだろう?」
「アクセル君の言う通り、かなり強硬に連合軍への参加を要請してきている。連合軍に参加しないのであればザフト支援国と見なす、とな」
「奴等はオーブの力を利用したいだけだ!」

 ウズミの言葉に、カガリがそう叫ぶ。
 実際オーブの技術力やマスドライバーの存在を考えると、連合軍としてはどうしても自分達の味方に引き入れたいというのも理解出来ないではない。ましてやセイラン家から情報が漏れているかどうかは知らないが、今のオーブにはシャドウミラーという規格外の存在もいるのだから。
 ……もっとも、だからと言ってブルーコスモスの手先になるなんてのは御免被るが。

「アクセル君の情報だと期限は約2週間といった所か。……そう言えば、避難についての要望は考えて貰えたかな?」
「避難?」

 ウズミの言葉を聞き、思い出す。そう言えば戦争が開始された時にオーブの国民をある程度ホワイトスターに避難出来ないかどうか提案されていたな。このSEED世界とは全く別の次元にあるホワイトスターなのだから、避難するとしたらここより安全な場所が無いのは分かる。だが……

「そうだな、避難自体は可能だろう。だが知っての通りホワイトスターは機密の塊と言ってもいい存在だ。もし避難させるにしてもマルチプラットフォーム――まぁ、農場のような物だと思って貰えばいい――に集めて、妙な行動をしないか量産型Wに監視させる事になるが、それでも構わないというのなら。けど国民にはまだ俺達の事を発表していないんだろう? それでホワイトスターに避難する気になるか?」

 シャドウミラーとオーブの同盟というのは、あくまでも政府上層部と軍部上層部のみが知っている極秘の同盟だ。まあ、確かに国民に向けて『異世界人のMS部隊と同盟を結びました』なんて発表をすれば、普通は信じない。あるいは医者へ行けと言われるか。
 ちなみにシャドウミラーで使われているPTやAM、その他諸々はオーブ側で判別がしにくいというので、SEED世界では全部纏めてMSと呼称する事になった。まぁ、身内の間では普通にPTやAMで通るのだろうが。
 バクゥがMS扱いなのに何故かメギロートはMA扱いというのはちょっと気になったが、恐らくパイロットの有無で決まったんだろう。
 トリニティゲインのような特機も一応MS扱い……いや、デストロイなんかの存在を考えるとそうおかしな話でもない、のか?

「本来なら同盟の件を公表して、シャドウミラーとオーブ軍で軍事演習をやっておきたい所ではあるが……な」

 ウズミが苦笑しながら呟く。
 練度的な意味でもシャドウミラーはオーブ軍を圧倒しているから、共に訓練をする事で少しでもオーブ軍の質を上げたいのだろう。
 何せ、メギロートはAI制御故に恐怖や戸惑いなんて感情とは無関係で一糸の乱れもない連携を取れるし、シャドウミラーでは一般兵士扱いの量産型Wに至ってはイザークやディアッカのようなザフトのエリートである赤服組と同等の力を持っている。そして幹部クラスの俺やコーネリア、エキドナは言うに及ばずだ。

「具体的にはいつ同盟の発表を?」
「オーブ国民が君達シャドウミラーに対する感情を好意的に感じる時期に発表したい」
「となると、連合軍からの最後通告の辺りか?」
「そうなるな。『連合軍という脅威に立ち向かうオーブ軍。そして我々と手を取って共に戦うシャドウミラー』という形で君達の存在を公表出来れば、オーブの民も君達に好意的になるだろう。そうなれば余計な混乱も起きないで済む」

 人格者と表される事もあるウズミだが、この辺の強かさはまさにオーブの獅子と呼ぶのに相応しい人物だった。

「ああ、それとアークエンジェルに関してはマリューの派遣について話をつけておいた。オーブの指揮下で戦うとの事だ」
「そうか、それはありがたいな」

 その話を聞いていたムウが軽く手を上げてくる。

「あ、そうそう。言うの忘れてたけど、俺もMSパイロットになったから」
「MSパイロットに?」

 ムウの言葉で、ストライクの事を思い出す。確か原作でもムウはこのオーブでの戦いからMSパイロットになっていたな。キラのフリーダムと模擬戦をして。……ああ、そう考えると、キラはMSパイロットの教官としてはかなり優秀なのかもしれない。能力的には文句無しだし、不殺の戦い方に関しても訓練でなら全く問題無い。

「今はキラに毎日しごかれてるけどな」
「いえ、そんな。ムウさんはMSを乗りこなしてますし、僕もそれ程余裕がある訳じゃありませんよ」

 キラとムウの様子を見る限りでは、やはりキラにはMSパイロットとしての教官に適性があるようだ。

「もしかして、キラは実戦でMSと戦うよりはMSパイロットの教官としての方が向いているのかもしれないな」
「え?」

 俺のその言葉に、意外そうな表情を浮かべるキラ。
 それも無理はないか。何しろヘリオポリスからこっち、ずっとMSの実戦を潜り抜けてきたのだから。

「MSの操縦技術は文句無しに高い。そして俺が問題としている敵を殺さないという行動に関しても、MSパイロットの教官としての模擬戦でなら問題にはならない」
「僕が、MSパイロットの教官……」
「確かにキラ相手になら安心して全力で攻撃が出来るな。そう考えると確かにアクセルの言う事には一理ある」

 俺の言葉に頷くムウ。……そう言えば、ムウは本来アラスカで転属になってどこかでMAパイロットの教官になる筈だったか。結局アークエンジェルを見捨てる事が出来なくて戻ってきたが。

「さすが教官になる予定だっただけあって見る眼は確かだな」
「……艦長か?」
「さて、どうかな?」
「ふん、幸せな私生活を送っていて羨ましいね」
「そう言えば、お前の方はナタルとは?」
「いや、アラスカで別れてから連絡は取ってない。でもまぁ、潜水艦に乗る前に別行動を取ったんだしサイクロプスに巻き込まれたとかは無いだろうから安心してるけどな」

 そう、確かにサイクロプスには巻き込まれていない。今頃は月基地か……あるいは、宇宙に上がる前にパナマのマスドライバーが破壊されていれば地球か。どちらにしろ、原作通りに進んだ場合はアークエンジェル級2番艦ドミニオンの艦長として俺達の前に立ち塞がるだろう。
 ムウの為というのもあるし、あれ程の有能な人物をアズラエル如きの道連れとして殺すのは勿体ないからどうにかして助けたいものだ。 
 

 
後書き
名前:アクセル・アルマー
LV:36
PP:165
格闘:254
射撃:274
技量:264
防御:264
回避:294
命中:314
SP:446
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    ギアス(灰色)
    ???
    ???
    ???
    ???
    ???

撃墜数:288 
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