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転生とらぶる

作者:青竹
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機動戦士ガンダムSEED
  0197話

「ここがアクセルさんが希望している倉庫となります」

 コウ・アスカに案内されたのは、オノゴロ島の端の方にある倉庫だった。周囲には草原のような場所が広がっており、その中にポツンと建物らしきものが見える。だが……

「大きい倉庫、と希望したんだが?」

 草原の中に建っている建物は確かに倉庫には違いないだろう。だが、大きさはMSサイズとしては十分だが、広さ的に見るとMS全盛のこの時代で言えば小さめ……と言うか、狭めの倉庫だ。

「安心して下さい。ここはあくまでも入り口で、地下に倉庫として使える空間が広がっています。何せオーブは島国ですので、どうしても地上よりは地下の空間を有効活用するんです」
「そういうものか」
「はい、ではこちらへ」

 コウの案内に従って地上部分にある建物へと向かう。一応モルゲンレーテの施設という事もあり、入り口にある機械にコウの持っていたIDカードを通してロックを解除する。

「あ、そうそう。これを渡しておきます。ゲスト権限のIDカードですので無くさないようにしてください」
「助かる」

 IDカードを受け取って施設の中へと入ると、すぐ横に貨物用エレベーターがあり、それを使って地下へと降りていく。数分程で到着してエレベーターが開かれると、そこには巨大な空間が広がっていた。
 恐らくアークエンジェル級の戦艦が数隻は収容出来るだろう広さだ。
 他にも戦艦の搬出用なのか、海に繋がっている出入り口もあるようだ。

「なるほど、これなら俺の要望通りだ」
「そうですか、良かった。この倉庫は将来的にはMS格納庫になる予定となっていますが、なにしろM1アストレイですらようやく量産体制に入った所ですのでモルゲンレーテにあるMS格納庫で十分間に合っているんですよ。……さて、では私はこれで失礼します。ここから帰る時はこの倉庫内にあるエレカを使って構いませんので」
「ああ、助かった。ウズミ代表にも礼を言っておいてくれ」
「はい。では、失礼しますね」

 エレベーターで上へと戻るコウを見送った後、一応念の為に空間倉庫を展開してスライムでこの空間の探査を行う。ウズミの事は一応信じてはいるが、その部下達までも完全に信じ切るのはさすがに出来ないからな。忠誠心過多、あるいは上を出し抜こうとする輩が何か仕掛けている可能性は捨てきれない。
 ……まあ、倉庫を使いたいと言ってからまだ1時間も経っていないのだから監視カメラや盗聴器が仕掛けられている可能性は少ないが……

「よし、大丈夫だな」

 数分でこの空間の探査を終了し、特に何も仕掛けられていない事を確認する。

「そうなるとゲートをどこに設置するかだが……ホワイトスター側からの機体を転送する事を考えるとこの空間の中心辺りがベストか」

 近くにあるエレカを使い、大雑把にこの空間の中心地点と思われる場所へと向かう。

「さて」

 空間倉庫のリストを脳裏に表示し、ゲートシステムが入っているコンテナを選択。すると次の瞬間には俺の隣にコンテナが現れていた。
 コンテナに取り付けられている装置を使い、ゲートシステムを展開させる。
 まずはコンテナの天井部分がスライドされ、四方の壁が地面へと倒れ込む。サイコロを分解した様子を思い浮かべると分かりやすいだろう。そしてコンテナが展開した中心部分――天井部分がスライドして一面だけが長くなってるので正式には中心ではないが――に高さ5m程度の機械の塊があった。

「これがゲートか」

 システムXNの量産型という話だったので、てっきり簡易版リュケイオスのようなものだとばかり思っていたのだが、傍目にはゴチャゴチャした機械の塊にしか見えない。だが、考えてみればそれも当たり前だろう。元々は機動兵器を転移する為に作られた量産型システムXNを改良したものなのだから。
 展開が完了したゲートへと近づいていくと、ゴチャゴチャした機械の塊にモニタが備え付けられている。どうやらタッチパネルとなっているこれが操作システムらしい。
 モニタを見るとコンテナを展開させた時点で既に操作が可能になっているらしく、幾つかの表示が現れている。……ただし今選べるのは『ゲートシステム起動』というものだけだが。
 恐らくこれを選択する事でホワイトスターにあるリュケイオスとの空間を固定するのだろう。取りあえずホワイトスターと接続しないとどうにもならないのでゲートシステム起動を選択。
 一瞬強烈な光が周囲を照らし、数秒後には既に光が収まっていた。
 ……閃光弾かよ。
 いきなりだったので目を瞑る事も出来ずにまともに目つぶしを食らってしまった。幸いなのは本物のスタン・グレネードのように敵を無力化する目的ではなく、この世界とホワイトスターを固定化させる際の副作用(?)のようなものだった事だろう。いわゆる『仕様です』と言う事か。
 眩んだ目も10秒程で元に戻り、ゲートシステムのモニタへと視線を向ける。そこには『ゲートシステム正常作動中』と表示されており、固定化が成功した事を教えてくれていた。
 次に通信と書かれている場所へと接触するとモニタに通信ウィンドウが立ち上がる。立ち上がるが……誰もいない。まあ、確かにリュケイオスの制御装置がある転移区画に常に誰かが常駐している訳でもないのだからそれも無理はないだろう。
 やがて通信ウィンドウの向こう側からドタバタとした音が聞こえてきて一人の男がひょっこりと顔を出す。
 その顔には見覚えがあった。レモン率いる技術班に所属している男だ。
 と言うか、今のホワイトスターにはコーネリアとエキドナ以外はレモン率いる技術班と量産型Wしかいないのだからそれは当然か。

「アクセル隊長!?」
「ああ。レモンはいるか?」
「あ、はい。すぐにレモン様をお呼びしますのでちょっと待ってて下さい!」

 それだけ言ってどこかに連絡をする男。
 ……にしても、前々から思っていたんだがWナンバーズであるエキドナはともかく、なんで技術班のこいつらまでレモンを様付けで呼んでるんだ? まぁ、最近のレモンが纏っている雰囲気を考えればそれもおかしくないのかもしれないが。
 そして10分程経ち、通信ウィンドウにレモンとコーネリアが現れる。

「あら、アクセル。コーネリアの世界の時とは違って今回は早かったのね」

 ……早い? ああ、なるほど。次元接続時の時差の事か。

「そうでもないな。こちらでは既に4ヶ月程経っている」

 俺のその言葉を聞いたレモンが面白そうに微笑む。

「へぇ、時差が起きると言っても色々あるのね。ちなみにこっちでは1日しか経ってないわ。私の主観としてはアクセルが転移したのは昨日よ。ねぇ?」
「ああ。それにしても時差とはこうして起こるものなのだな。私としては1日ぶりだというのに、アクセルにしてみれば4ヶ月ぶりか」

 コーネリアも頷き、俺の顔を見て嬉しそうな笑顔を浮かべている。

「これはまた……1日とはな。さすがに予想外だ」
「それで? ゲートを固定したという事はこっちに帰ってくるの?」
「いや、その件でちょっと相談があってな」

 そうして、俺の計画をレモンとコーネリアの2人に説明する。小国ではあるが、平和で技術力も高いこのオーブという国と同盟を結ぶというものだ。その際に問題になるのは1ヶ月程後に起こるであろうこのオーブという小国と地球連合軍――というよりは大西洋連邦――との戦争であり、その戦争に関しては俺達シャドウミラーが助力して戦う事。また、シャドウミラーとしての戦力を使いこのオーブという国を戦勝国にして、俺達シャドウミラーをオーブにとって最重要の同盟国とする事。大西洋連邦を説明する流れでナチュラルとコーディネーター、そしてブルーコスモスについても説明しておく。

「なるほど、私は構わないと思うわ。技術班にも気分転換出来る場所はあった方がいいもの。資材に関して言えばキブツでなんとかなるけど、全く知らない技術に触れるというのも技術者や科学者にとっては大事だしね」
「私も構わないと思う。補給がより容易になるというのであれば否はない。だが、何故そのオーブという国が戦争になると分かるのだ?」
「コーネリアは俺の能力を忘れたのか?」

 尋ねてくるコーネリアに、そう嘯く。

「なるほど、歴史の流れを知る事が出来る能力か。私の世界以外でも発揮されるのだな」

 そう言って納得するコーネリア。その隣にいるレモンは、俺の原作知識の事を言っているのが分かったのか、再び面白そうに微笑む。

「そう。……なら問題はないわね。ただ、こちらから出せる戦力は殆どがメギロートになるわよ?」
「メギロートは1機で量産型ゲシュペンストMk-Ⅱと互角にやり合う程度の戦闘力を持っているんだし戦力の質的には問題無い」
「何? そっちの世界って人型兵器はまだまだ未発達なの?」
「ああ。ようやくMS……レモンに分かりやすく言うとPTやAMのような兵器が実現されたばかりだからな。コーディネーターの方は一足早くMSを実用化しているが、メギロートでも十分すぎる戦力になると思う。それで数はどのくらい出せる?」
「そうね、前にも言ったと思うけどメギロートの生産ラインは3つ。それを常時フル稼働させているからかなり余裕はあるわ。500機程度あれば十分かしら?」
「あ、ああ。確かにそのくらいあれば問題無い。……と言うか、ザフトも連合も纏めて相手に出来そうな戦力だが……500機、だと?」
「ええ。ホワイトスターの生産ライン3つが常にフル稼働しているわ。こちらでも労働力として色々使ってるし、材料に関してもキブツの元素変換でほぼ無制限に使えるから。なんならもうちょっと無理をして1000機程出してみる?」
「……500機で十分だろう。俺もグロウセイヴァーで出るつもりだしな」
「それじゃあメギロート自体いらないんじゃないの?」
「いや、質だけじゃなくて量もあるという所を見せておきたい」
「分かったわ。でも戦端が開かれるまでにはまだしばらく時間があるのよね?」
「ああ。一ヶ月程度はある筈だ」
「ならまだまだ余裕はあるわね。……さて、コーネリア?」
「ああ、そうだな」

 連合軍との戦いに関する打ち合わせを終了すると、レモンがコーネリアへと意味ありげな目を向け、コーネリアも何か含むように頷く。
 その2人の様子を見て、通信を切りたくなった俺は悪くないだろう。だが、もしここで通信を切ったりしたら恐らくレモンとコーネリアは直接この場所へと転移して来る。

「ねぇ、アクセル?そっちでは4ヶ月が経っているのよね?」
「あ、ああ」
「……新しい女を作ったな?」
「ああ……っ!?」

 レモンの言葉に頷く俺へと、コーネリアがずばりと聞いてくる。直球過ぎて思わず素直に返事をしてから自分が今何を言ったのかを把握する。

「へぇ、やっぱり。また無意識に女を堕とした訳ね」
「……取りあえず詳しい話を聞かせて貰おうか。一度ホワイトスターへと戻ってこい」

 その2人からの要請を断れる筈もなく、俺はゲートの操作システムから転移を選択する。俺を中心にして転移フィールドが生成され、次の瞬間にはホワイトスターの転移区画にあるリュケイオスの前へと転移が完了していた。そして俺の目の前にはにこやかな笑みを浮かべるレモンとコーネリアの姿が。

「アクセル、貴男が天然の女誑しだというのは理解していたけど……今回は随分と早く新しい恋人を見つけたようね?」
「そうだな。私の時でも半年以上時間が掛かったというのに、今回は4ヶ月か。随分と早かったようだな」

 美人の笑顔と言えば、普通は見ていて嬉しいものだろう。それが自分の恋人達のものなら余計に。……だが、今俺の目の前で笑顔を浮かべている2人は異様な迫力を醸し出しており、喜ばしいというのはちょっと難しい。

「ねぇ、アクセル? もちろん新しい恋人は紹介して貰えるんでしょうね?」
「そうだな。私やレモンと同じくアクセルの恋人となるのだし、早いうちに会ってみたい所だ」
「一応、明日俺の正体を明かす時には来る筈だが……出来ればお手柔らかに頼む」

 その言葉を聞き、さらに笑みを深める2人。

「それは、アクセルに対してかしら? それとも新しい恋人に対して?」
「出来れば、両方で頼む」
「もちろん却下だ」

 と言うか、俺と別れてから1日しか経っていないという割には随分とレモンとコーネリアの息が合っているな。

「取りあえず、ここで話をするのも何だし……コーネリアの部屋にでも行きましょうか」
「そうだな。私の部屋ならばどれ程騒いでも他人の迷惑にはならないだろうしな」

 無論、俺が今のこの2人に逆らえる筈もなく、大人しく連行されていく。





「さて、色々と聞きたい話もあるけど……まずはこう言うべきかしら。お帰りなさい」
「そうだな。ここは私達の家なのだからな。アクセル、お帰り」
「ああ、ただいま」

 コーネリアの家で俺達は食事を取っていた。時計を見ると、既に午後7時を過ぎている。……ん? 待てよ?

「レモン、ちょっと質問があるんだが」
「何かしら?」
「ゲートであちらの世界とこのホワイトスターを固定するという話だが、時間はどうなっているんだ? あちらの世界とこのホワイトスターの時間が殆ど一緒なんだが」
「ああ、その事。それはゲートでホワイトスター側との固定作業が完了した時に自動的にホワイトスターの時間とあわせてくれるのよ。今回は偶々ホワイトスター側とあちら側の時間が近かったから次元が解放された時にそれ程の差は無かったけど……」

 それから数分、専門的な説明が続いた。まあ、ようするにゲートを使用すれば1日が24時間の世界とならゲートを設置した場所とホワイトスターが同じ時間になるようにゲートシステムの方で調整してくれるらしい。その調整作業であの眩しい光を放つんだとか。
 そんな難しい話をしつつも、食事が終わりそのままベッドルームへと3人で向かう。レモンとコーネリアは酒を。俺はアルコールが苦手なので適当な飲み物を持って。
 そしてそんな状態で酒宴は続き……軽く酔っ払ったレモンとコーネリアが俺にしな垂れかかって来る。

「アクセル、色々と言いたい事はあるけど……無事に戻ってきてくれて嬉しいわ」
「そうだな。レモンはともかく、私は他の世界に転移するアクセルを見送るのは初めてだったんだ。心配したんだぞ?」

 そう言って、俺の唇を自分の唇で塞いでくるコーネリア。それを見ていたレモンはより強く俺を抱きしめながら、コーネリアとキスをしている俺の顔を強制的に自分の方へと向かせて唇を重ねてくる。
 レモンとコーネリア。愛している女2人にそこまでされ、心の底から愛おしくなった俺はそのまま2人をベッドへと押し倒した。 
 

 
後書き
名前:アクセル・アルマー
LV:36
PP:165
格闘:254
射撃:274
技量:264
防御:264
回避:294
命中:314
SP:446
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    ギアス(灰色)
    ???
    ???
    ???
    ???
    ???

撃墜数:288 
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