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ゼロと最後のしろがね

作者:レンカ
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騒がしい一日 part2

 
前書き
長文って結構難しいねと思ってしまう自分がいる
Orz 

 
食堂に着くと、ルイズは椅子の横で立ってこちらを見ていた。
「どうしたんだルイズ?」
「早く椅子を引きなさい」
ナルミは、渋々椅子を引きルイズを座らせた。
「オイ、ルイズ」
ナルミは、料理を見ながら
「何よ?」
「俺の飯は何処だ?」
「アンタはそこよ」
ルイズは床に置いてある、パン一枚と少量のスープの所を指した。
「……お前、ふざけてるのか?」
「この食堂は使い魔は普通じゃ入れないのよ、有り難く思いなさい」
ナルミはため息をつき、スープを飲み干すと
「それじゃあ俺は出ていく事にする」
「あ、アンタね」
「何をしようと俺の勝手だろう」
ナルミは、片手にパンを一つ掴みそのまま食堂を出て行った。
「何なのよ~!!あいつは~!!」
ルイズはテーブルを叩いて言った。





ナルミは中庭に出るとそこには、多くの動物がいた。その種類は
トカゲ、龍、モグラ、猫、カエル、フクロウ、ネズミ等一言で言えば、まさに魑魅魍魎と言う光景だった。
ナルミは、近くのベンチに腰掛けると使い魔達が一斉にこっちに来た。
ナルミは驚いてすぐに逃げようとしたが、地中から出たモグラに足を掴まれて動けずそのまま捕まってしまった。
使い魔達はナルミを囲うと、口々に鳴き声をあげ始めた。
「イヤイヤイヤ、何を言ってるのか分かんねぇから」
ナルミがそう言うと、囲っていた動物は次々に離れていった。
「いったい、何だったんだ?」
ナルミは、腕を組みながら頭にクエスチョンマークを出していた。

バサバサ


ナルミの上から翼の音が聞こえた。

ドスンッ!

ナルミが気付いた時には、何かに乗られていた。
「ナルミ、オハヨウなのね キュイ」
乗っていたのは、シルフィードだった。
「おう、オハヨウ、シルフィ………ってか、しゃべっても良いのか?」
「大丈夫なのね、お姉さまからは『見付からなければ、しゃべっても良い』って言われたのね キュイキュイ」
「けどここだと見つかるだろ?」
シルフィードは鼻を鳴らすと大丈夫と言う顔で
「こうすれば良いのね!」
ナルミを掴むと屋上まで飛翔した。
「ここなら、誰もいないのね。」
「まあ、景色も良いしな」
シルフィードは鼻唄を歌いながら、座り始めた。
ナルミは持っていたパンを半分に割ると、シルフィードに渡した。
「ありがとなのね、」
シルフィードはパンを食べながら答えた。
そして、食べ終わるとシルフィードはナルミに昨日の話の続きを聞かせてと言った。
「ああ、いいぜ」
そして、ナルミは来た経緯を話始めた。
「俺は、愛する女と二人で世界中を歩き回っていたんだ。
そして、その町や村でサーカスをしていてな、ソレはもう楽しい日々だったんだぜ。
その生活をして六年が過ぎて、俺と女はホテルに泊まったのが駄目だったのかも知れねえなぁ~」
「どういう事なのね?」
ナルミは遠い目をしながら
「その次の日、俺は目を覚ますとドアのところに大きな鏡があってな、俺はそれに引きずり込まれてそして、目を覚ますとここにいたって訳だ。」
ナルミが話終えると、シルフィードは少し目をキラキラさせて
「質問しても良いのね?」
「ん、何でも良いぞ。」
「サーカスをしていたって事は何か出来るのね?」
「確かにジャグリングは出来るようにはなった。」
「やって見せてなのね」
ナルミは、棒切れを持ってジャグリングを始めた。
最初はお手玉のようにするだけだったが、数が増えてより複雑になっていった。
そして、最後は空中にあるすべての棒切れを掴んで、その場で一礼をした。
「すごいのね!キュイ!」
シルフィードは器用に拍手をしていた。
下では、使い魔達が一斉に塔の中に入っている途中だった。
「そろそろ行かないとね キュイキュイ」
「何処にだ?」
「付いてくれば分かるのね。」
そう言ってシルフィードはナルミを乗せて地上に降り立った。




ルイズとナルミが合流したのは、教室の中だった。
「アンタね!いったい、何処に行ってたのよ!?」
「いいだろ?別に」
ルイズは何かを言おうとしたが、教師が入って来たため。
ルイズはナルミを睨みながら席についた。
「さて、皆さん召喚儀式は成功に終わって何よりです。」
教師は生徒たちを見ながら、そう答えた。
「あら、ミス・ヴァリエール変わった使い魔を召喚したのですね?」
教師がそう言うと、何処からか笑いながら
「オイ、ルイズ!召喚が出来ないからってそこら辺にいる平民を呼ぶなよな!」
「こいつが勝手に出てきただけだもん!」
そのまま、言い争いをしていると。
二人の口に土が張り付いた、そして、その言い争いを見て笑っていた生徒たちも同じ目にあった。
「私語は厳禁ですよ、そして、醜い争いを見て笑っていた生徒も同じ穴のムジナです。」
その言葉に生徒達+ルイズとマルコリヌが頷くと、教師は魔法を解いた
「申し遅れましたね、私はシュヴァールスと言います。系統は『土』故に
私の二つ名は『赤土』のシュヴァールスです。」
では、と言いながら。
「授業を始めます。」
シュヴァールスの授業は始まった。その間、ナルミが覚えたのは、魔法には4つの系統があると言うこと。
本当は5つだが、虚無の魔法と言うのは既に無いらしい。
そのあとは、ナルミは寝ていたが、物凄い爆音で目が覚めた。
「何だぁ!?何があったんだ?」
ナルミは、爆発の発生源を見てみると
ルイズがいた。
「だから、やらせるなって言ったんだよ!」
「さすがは、『ゼロ』のルイズだ」
「頼むから、誰かあいつを追放してくれ~!!」

「なるほど、そう言うことか…」
ナルミはルイズの二つ名の理由が分かった。






1時間後






ナルミとルイズは掃除………というより爆発処理をしていた。
あの後、爆発を聞いたコルベールがやって来て現状確認をして、シュヴァールスを運びながら
ルイズは魔法を使わずに教室の後片付けを命じられた。
そして、現在に至ると言うことである。


「あんたも馬鹿にするんでしょ?」
後片付けの最中、黙ったままだったルイズがフイに口を開いた。
ナルミは額の汗を拭きながら
「?何で馬鹿にするんだ?」
ナルミはルイズの言っている事がわからなかった。
「だって、私は何をしても失敗ばかり 勉強して頭が良くなっても魔法は失敗……遂には『ゼロ』って言う不名誉な二つ名までつけられたわ」
だから、とルイズはまた黙り出した。
その両目には涙が溜まっていた。
「誰も馬鹿にはしねぇさ」
ナルミの答えにルイズは俯きながら聞いた。
「………何でよ?」
「…俺の仲間にこう言う奴がいた。」
「何よ?いきなり…」
「まぁ、黙って聞け。………そいつはお前と同じ子供でなぁ、初めて会った時はずぅっと泣いてばかりでどうしようもなかった。
けどよ、そいつはお前と同じで、頭がよくて記憶力が凄かった。そいつは窮地にたたされた時も、己を信じて諦めなかった。
言っちまえば、本当に同じなんだぜ?
多分、お前も人から馬鹿にされても諦めずに努力していたんだろう。
親兄弟から馬鹿にされても諦めずに頑張ったんだろう?」
ルイズは、ナルミに見えないように声を殺して泣いた。精一杯、虚勢の声を出して
「何で?貴方は私を馬鹿にしないのよ!?」
「努力している奴を馬鹿にする奴が何処にいる?」
その一言で我慢仕切れず、ルイズはその場に座りながら鳴き始めた。
(誰にも言ってもらえなかった。この使い魔は、私の努力を認めてくれた。)
「お前は、よくやった……凄く頑張ったんだろうなぁ。」
ナルミはルイズに近付くと、その頭を撫でながら言った。
「辛くて泣くときもある、けどな、それ以外の時は笑っていてくれ。」
そのまま、ルイズは眠った。





目を覚ますと、いつの間にか食堂の扉の前にいた。
そして、目線がいつもより高いから下を見ると、ナルミが肩車をしていた。
ルイズは真っ赤な顔になりながら
「な、なにやってんのよ!?」
ナルミはルイズの方を見ると、
「お、起きたのか」
下ろしてくれた
「何で肩車をしていたの?」
「いや、驚かせようと思ってな」
ルイズはため息をしながら、そのまま、食堂に入って行った。
ルイズの隣の席が空いていたので、ナルミはそこに座りテーブルの上に置いてある料理を食べ始めた。




食べ終わると、遠くの方で誰かの怒り声が聞こえた。
ナルミは食器を片付けると、その人だかりを見に行った。
人だかりの中心には、二人の人物がいた。
一人は胸ポケットにバラを刺した、キザっぽい男
一人は何と!シエスタだった。
先程から、シエスタは謝っている。男は、
「土下座をしてくれたら、許す」
シエスタは床に正座で座り、土下座をした。
しかし、その男の取った行動はシエスタの頭を踏みつけた!
男は、笑いながら踏んでいるが、シエスタはボロボロ泣いている。
ナルミは一番前まで行くと、男の顔面を手加減して殴った。
男は、椅子にぶつかり呻いている。
ナルミはシエスタに
「大丈夫か?」
シエスタは前を見て、ナルミの胸で泣き始めた。
ナルミは
(今日はよく女の子が泣く日だ)
としょうもない事を、思いながら慰めていた。
すると、後ろから殴り飛ばされた男が、大声で
「き、貴族に手を挙げるとは、貴様!どうやら死にたいらしいな!」
「何をしたのかは知らないが、お前はやりすぎだ」
「その上、反論もするのか?いいだろう!貴様には教育が必要なようだな!」
そして、男は、胸のバラをナルミに向けて高らかに言った。


「決闘だ!!」



















 
 

 
後書き
ナルミの声は、脳内では、SAOのクライン的に聞こえます。 
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