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ヘタリア大帝国

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TURN65 快進撃その一

                TURN65  快進撃
 ドクツ軍はソビエトとの国境を瞬く間に突破した。その国境を防衛していたソ連軍にマンシュタイン率いる戦艦達が一斉に攻撃を浴びせる。
「撃て!」
「撃て!」
 マンシュタインの命令が復唱されビームの帯が無数の光の矢となり急襲に戸惑うソビエト軍の艦艇を貫いていく。
 ソビエト軍の艦艇は次々と炎と変わっていく。マンシュタインはそれを見て言う。
「国境の艦隊を撃破したならばだ」
「はい、その時はですね」
「進撃ですね」
「ロシア平原を占領する」
 ソビエトの入り口であるこの星域をだというのだ。
「広大だが一気に突破してだ」
「次はスモレンスク」
「あの地ですね」
「ソビエト軍は多く強大だ」
 マンシュタインは決して彼等を侮ってはいなかった。
「だがそれでもだ」
「我等は勝てますね」
「間違いなく」
「そうだ。総統閣下が立てられた作戦だ」
 それならばだというのだ。彼等が絶対の忠誠を誓うレーティア=アドルフの立てた作戦ならばだというのだ。
「間違いなく成功する」
「そうですね。あの方の作戦なら」
「何の問題もありません」
「ドクツはあの方さえおられればな」
 マンシュタインも絶対の確信をそこに持っていた。
「何の心配もいらない」
「まさに神が我々に与えて下さった英雄ですね」
「それ以外の何者でおありませんね」
「ファンシズムは我々を救った」
 マンシュタインは次々に撃破されていくソビエト軍を見据えながら述べる。
「あの方さえご健在ならこの作戦も成功する」
「はい、それでは」
「その総統閣下の為に」
「全軍攻撃を続けよ」
 マンシュタインはあらためて全軍に告げた。
「そして敵を討つ」
「ジークハイル!」
「ハイルアドルフ!」
 この言葉も出る。そしてだった。
 ロシア平原のソビエト軍はあっさりと蹴散らされロシア平原はドクツ軍の手に落ちた。それはリトアニア、そしてウクライナでもだった。
「つ、強い!」
「何これ!?」
 リトアニアとウクライナはそれぞれの場所で攻め寄せて来るドクツ軍の総攻撃を目の前にして愕然となっていた。
「これだけの強さなんて」
「想像以上よ」
「まずい、このままだと」
「ウクライナも失われるわ!」
「進め!」
 トリエステはそのリトアニアで陣頭指揮を執っていた。
「我々に休んでいる暇はない!リトアニアの次はだ!」
「ラトビアだっぺな」
「あの星域ですね」
「そうだ、そこを攻め取る」
 率いるデンマークとフィンランドに対して答える。トリエステが率いているのは北欧の面々だ。勿論スウェーデン達もいる。
「そして我々の戦略目標は」
「レニングラード」
 ノルウェーがぽつりと呟いた。
「あの星域」
「かつてはロシア帝国の帝都だった」
 つまり二年前までは帝都だったのだ。
「あの星域を占領する」
「戦いはまだまだこれから」
 スウェーデンもぽつりと言う。リトアニアが率いるソビエト軍は次から次に破壊され最早壊滅状態になっている。 
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