連邦の朝
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第六話 準備期間
前書き
皆さんお読み頂き有難う御座います
ところで、話は変わりますがカスペン大佐やソンネン少佐など
イーグルに出てくる人はカッコいいですよね
皆さんはどう思いますか?
それでは本編を皆さんお読み下さい。
ワイアットは11歳になっていた
それにしてもあのライと名のる男の教育は壮絶だったな。
我が祖国イギリスの教育を軽々と、凌駕するものだった。
古代ギリシャのポリスの一つ、スパルタもあの様な教育だったかも知れんな、しかし、本当に時間が3年間しか経過していないのか気になるな、まぁ授業密度が高かったのが原因だと思うがな。
私の高度な戦略の内一つも彼の理解には及ばなかったな。
紳士は常に準備を取り分け戦争後と戦争前にするというのがワイアットの考えだ。
だが、あの訓練は辛かったな………………。
……回想……
「ヒヨッコ、貴様の限界はこれ迄か?まだ出来るであろう?」
感情の余りこもらない目でワイアットを見つめるライ。
「私の限界はこれ位ですから。」
疲れきった表情で話すワイアット。
「貴様、調子に乗るな!自分で終わるなんて異例だ、許されない。ここが戦場ならば、死んでいるぞ貴様!」
ライの怒鳴り声がこだまする。
「身体を鍛えるのはわかります。しかしですね剣術と体術、魔法の組み合わせた複合戦術の基礎からならば私も励みますが、いきなり言われて、しかも、応用からと言うのです。
体力的に無理な鍛えと思いますが?」
「ヒヨッコ、貴様の頭の中には言い訳用に無駄な論理が詰まっているのか?詰まっていないのなら、態度でしめせ分かったな。」
ライの鋭い眼光がワイアットを捉える。
「分かりました。先生!」
内心仕方なしに返事をするワイアット。
「ならばよろしい。がしかし、声が小さい。もう一度だ!」
返事を聞きやる気を感じられ無かった為ワイアットにもう一度返事をさせる。
「はい!先生!」
力の限り返事をするワイアット。
「よろしい。素晴らしいぞ!貴様の返事だけはな。後口だけと思われたくなければ行動でしめせ。それが漢と言う者だ!ヒヨッコ!」
ライは、こう言うと話を続けた。
「しかし、貴様は覚えはよい。貴様がひた向きに訓練や練習をしているからだろう。私は貴様を褒めている訳ではない何故ならまだ出来るであろうことができていないからだ。」
不器用に褒めるライ。
「分かりました。先生!」
ワイアットは、ライはこう言う人なんだと理解した。
「よろしい、ヒヨッコ!」
照れを隠す様に話すライ。
それから時間は過ぎてある訓練終わりの時だった。
「これで、コモンマジックは終いだ。貴様いや、グリーン!」
ライは、ワイアットを認めた。
「先生!有難う御座います。」
ワイアットも過酷な訓練の中で認められるのが嬉しかった。
「グリーンよ自惚れぬな。まだ基礎段階だ。喜ぶには早いだがな、グリーンお前の成長ならばすぐに終わるだろう。それからでも喜ぶのは遅くないだろう。」
相変わらずこう言った時は素直に褒めれないライ。
更に、時間は過ぎて行き、最初の訓練から三年半後の事だった。
「グリーン、これで四系統の魔法を終える。誇ってもよいぞ。お前の成長は、私の教え子の中で一番早いぞ。だが自惚れるなよ。自信と慢心、自惚れは違うのだからな。」
何時もの不器用な褒め方をするライ。
「はい!先生!」
ワイアットも最早、彼の不器用な褒め方にはなれていた。
「グリーンよ。私からの最後の課題はオーク鬼が一匹とコボルト数匹が出てきたらしい。の許可を取った討伐に行け!」
ライはそう言うと何処かに消えた。
「分かりました。先生!」
ライの背中にワイアットは、返事をした。
森の奥にあるオーク鬼やコボルト等の住みか。
「意外と楽だったな先生の方が、比べようにならんほど強いな。ん!新手か?」
脳内に電流が走ったかの様な感覚にも、ワイアットは慣れたもので使いこなしていた。
「あれは、トロール鬼ではないか!今の私では倒せそうにないな。しかし、彼処に居られては帰れない。一撃離脱で帰り道に乗り、帰るか……それではやるか。」
ワイアットは、冷静だった。勝利の高揚感も全能感も無く自分と相手を分析出来るほどには。
「くぅ。通らせてくれなんだか。しかし、ここで死ぬのも……」
トロール鬼の体には似合わない俊敏な動きにワイアットは押されていた。
「ずいぶんとあの鈍亀にやられたな。」
聞き覚えのある声がこだまする。
「その声は!先生!」
ワイアットは、驚きの声をあげた。
「貴様が森を滑るように走るから探したぞ!全く手間がかかる教え子だ。我が教え子によくもここまでしたな。貴様の返事はいらんかかってこい。
そうしたら、私が強いのと戦術とはなにかを身をもって教えてやるぞ。ヒヨッコがぁ!」
トロール鬼をワイアットの力を借りずに、美しい舞を踊るかの様に切り伏せたライ。
今、白の前で別れの時が迫っていた。
「あれは、予想外だったがグリーンお前は我が教え子のなかで一番だろう。何故ならば、慢心するわけでもなく自分の力量の中で精一杯働いたのだからな、約束通り授業は終いだ。
グリーンいや殿下。」
完全にワイアットを認めた様子のライ。
「先生!さようなら!」
ライの言葉に感動を隠しきれないワイアットだった。
……回想終了……
我ながら良く生きていたな。
まぁ明日は外交パーティーでの私の御披露目のようだし、寝るとしよう。
ワイアットは寝た。
明日、運命の出会いがあるとはしらずに……
「やめて下さい先生!死にます先生でなく私が!」
当時を思い出した結果ワイアットはうなされるのだった。
後書き
皆さんお読み頂き有難う御座います。
ワイアットが訓練を終えて何をしていたかは次で分かります。
感想をよろしくお願いいたします。
ページ上へ戻る