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万華鏡

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第二十二話 夏休みその三

「昔からね。出されたら頂くわ」
「それでもなのね」
「ええ、お家神社だから」
「飲むのは日本茶」
「日本のお茶っていっても種類が多いけれど」
 緑茶に麦茶、玄米茶と多岐に渡る。
「そういうのならいいのよ」
「けれどコーヒーとかはなの」
「自分で買って飲むっていうと」
「駄目なのね」
「そこまでしようとは思わないのよ」
 景子にとってコーヒーや紅茶はそうしたものだった。
「炭酸系もだけれど」
「じゃあお茶だけ?本当に」
「そうなの」 
 実際にそうだというのだ。
「緑茶とかね」
「それだったらね」
 彩夏は自分の左の景子にここでこう言った。
「いいのがあるわ」
「日本茶にも?」
「そう、お抹茶ね」
 ここで彩夏が言う茶はこれだった。
「あれがいいわ」
「あっ、お抹茶にはカフェインが特に多いから」
「しかもあれが一番栄養が多いわ」
 お茶は飲むだけではない、栄養も豊富なのだ。
「ビタミンがね」
「だから余計にいいのね」
「それに景子ちゃん持って来たおやつってパンじゃないわよね」
「お握りよ」
 そちらだというのだ。
「それ買ってるわ」
「じゃあ余計にね」
「お抹茶ね」
「それがいいわね」
 こう言うのだった。
「やっぱりね」
「そうよね、お握りだと」
「パンにコーヒーはいいけれど」
 彩夏はそれはいいとした、だがだった。
「けれどお握りにコーヒーはね」
「合わないわよね」
「紅茶でもね」
「ストレートはまだよくても」
「ミルクティーやレモンティーになると」
 それこそだった。
「何かが違うから」
「そうよね」
「そう、だから」
「日本茶ね」
「そして一番目が覚めるのは」 
 ついでに言えば栄養があるのも。
「お抹茶よ」
「お抹茶って凄く身体にいいのよね
「お茶の中でも一番じゃないかしら」
 そこまでだというのだ。
「あれはね」
「そうよね。それじゃあ」
「最近八条グループがお抹茶も出してるし」
「ペットボトルでね」
「だからそれ買って」
 二人で話していく。
「飲めばいいわ」
「そうするわね」
 こうした話を聞いてだった、美優が言った。
「ひょっとしたらな」
「ひょっとしたらって?」
「いや、茶道部ってな」
 こう言うのだった。
「皆栄養の塊を飲んでるんだな」
「そうなるわね」
 里香が応える。 
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