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ネギま!?の世界で憑依?

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番外編 ゼロ魔の世界へ

 
前書き
今回は、ヤマグチ先生のご冥福を祈りつつ、以前妄想で考えて居たゼロ魔編を番外編で出します。

現在書いている本編とは神様転生以外、何の繋がりもないことを御了承下さい。

 

 
2006年7月27日

■東京 秋葉原

「せっちゃん、早う行かんと、プレイステーション3の新作が売り切れてまうで」
「このちゃん、そのローラーブレードの速度可笑しいよ」
「そや、韋駄天はんのお墨付きで、最高速度320kmまででるで」
「このちゃんー」

ネギ君が魔法世界で両親と共にウェスペルタティア王国復興して既に2年ぐらやな。今ではMMに変わって、ヘラス帝国と共に魔法世界の平和を守る礎になっとるんやなー。しかし、ネギ・スプリングフィールドより近衛木乃香の方が魔法世界救ったって有名になってしもうて大変やったわ。

うちがアマテラス様に転生させられてから、最初にやったんは、おかあはんとせっちゃんの両親が亡くなるのを防ぐことやった。変身技能で謎の医者とか、謎の陰陽師とかに化けて助けたりしてフラグ潰しをしたんやけど、結局はせっちゃんがお友達としてうちに来たときは、せっちゃんの両親を助けられへんかったかと思ったけど、何のことはない、単に両親が本山に勤めることになっただけやった。

それ以来幼い頃からせっちゃんとはズーッと一緒で過ごして来たんや。大戦の犠牲者達の怨嗟はぬらりひょんとおとうはんに丸投げして、原作のように無邪気に育った振りをしていたんや。無論せっちゃんのトラウマになるうちが川で溺れる事は無く、せっちゃんが神鳴流を習うのは、単にうちからの薦めだったわけや。

そんで、小学校に上がると同時にせっちゃんと一緒に麻帆良へ移り住んだんや。最初はぬらりひょんの家から6年間かよったんやけど、息が詰まるったわ。小学生に見合いさせるってどん引きやで、ぬらりひょんのアホさかげんにいい加減飽き飽きしていた頃に、明日菜が転校して来たんや。

高畑先生の連れて来た頃の明日菜は、今の明日菜と違うて、魔法で記憶消したばかりやから、原作で言うところの魔法兵器扱い時代のアスナ状態やったから、積極的に話しかけて遊んで段々明るくさせて来たんや。

中学上がって、エヴァンジェリン・A・Kマクダウエルと同じクラスになって、そう言えばネギがやってくるんんやなーって思うたら、色々準備せにゃと、根回しはじめたんや。超や葉加瀬は元より、クラス全体にぬらりひょんを筆頭に魔法先生や魔法世界から魔界まで全てをパパラッチし始めたんや。

MM元老院の動きなんか逐一記録していたんで、後で凄う役にたったで、その他にもマナの秘密とか色々黒歴史がてんこ盛りや。朝倉はんでも調べられない秘密がこの手帳に記載されとるんや。さしものマナもこの手帳には敵わへんようで、超の作戦時に一も二もなく降参しおったしの。

修学旅行でのフェイトとの戦いも原作準拠で進めたのは娯楽の為や、最後の最後でエヴァちゃんの攻撃で消え去るスクナを取り込んで使い魔にしたんは内緒やけど。

火星の緑化計画でも、うちの力であっという間に緑化完成その勢いでMM元老院の屑共は、肥料にしてまいたんや。

みんなも、それぞれの道を歩んでるんや、明日菜はアスナ姫として、のどかはネギ君の第二夫人に、無論第三婦人はゆえやで、第一夫人が驚きの年増女のテオドラ姫になったんは、ウェスペルタティア王国とヘラス帝国との血のつながりと言う訳やけど、ショタなだけと言う節もある。なんでもいいんちょも嫁ぐ気満々とか何とか、ネギ君のハーレムは何人になるやらw

「このちゃんー」
ありゃ考え後としてる間にせっちゃんを大分離してしもうた、止まってまたにゃあかんな。

「このちゃん、早すぎるよ」
「ご免なせっちゃん」
「このちゃんが心配だから」

「ありがとうな、流石はせっちゃんや」
「いえ、あの……」
赤くなってモジモジし始めたで、可愛いもんや。

「この交差点の向こう側のソフ○ップで買い物やで」
「はい」

交差点曲がった所で、突然うちらの前方を歩いていた少年の前に銀色の鏡みたいなもんが現れたんや、それは禍々しい程の魔力を持って吸い寄せようとしていたんや。うちと男の子が吸い込まれそうになったのを、せっちゃんが素早くうちに体当たりして逃がしてくれたんや。

「せっちゃん、空間転移陣や!」
「このちゃん、おさがりを」

うちは、助かったけど、せっちゃんと男の子は空間転移陣に体を吸い込まれそうになっているんや。直ぐにうちは護符をだして身構えたんや。

「うわー、体が引きずられる!!」
男の子が、叫びながら鏡に吸い込まれようとしているんや、あれは魔界かMMの残党によってうちを狙ったテロや、関係無い人間巻き込んでしもうた。

せっちゃんが男の子の手を握って引っ張り出そうとした瞬間、引き込む力が強くなって男の子は完全に鏡の中へ吸い込まれてしもうて、せっちゃんまで体が半分程鏡に引きずりこまれたんや。

「せっちゃん!」
「このちゃん、逃げて下さい」
「そんな事できるかいな、せっちゃん捨てて逃げることなんか」

うちは、何とかしようと、せっちゃんの腕を掴んだ瞬間、いきなり召還門が巨大化して完全にうちらは飲み込まれたんや、みんなご免や、木乃香死すとも日本呪術協会は死さずや。



■ハルケギニア トリステイン王国 トリステイン魔法学院

ドカンと言う音と共に地面に大穴が空く。廻りに居るクラスメイト達が馬鹿にした風にからかってくる。
「ゼロのルイズに付き合うだけ時間の無駄だよ」
「此で何回目だ、そろそろ帰りたいんだが」

ゼロと呼ばれた、ピンクブロンドの小柄で一部の発育が良くない少女が何やら呪文を唱えているが、悉く爆発して成功していないようだ、此が爆破呪文で有れば成功なのであろうが、どうやら違うらしい。

「ミス・・ヴァリエール、今回これぐらいにしなさい時間が時間です」
頭頂部の寂しい男性がそう話しかけている。
「コルベール先生、もう一度もう一度お願いします」

コルベール先生と呼ばれた人物が、ピンクブロンドの小柄な生徒に頼まれて最後の一回と念を押し許可する。
「判りました。もう一度だけです。それで無理ならば、今日の所は終わりにします」
「はい」

ゼロのルイズと呼ばれた少女が全精神を懸けるが如く呪文を唱えはじめる。
「宇宙の果ての何処かにいる私の僕よ、神聖で美しく!そして、強力な使い魔よ!私は心より求め訴えるわ、 我が導きに答えなさい!!」

次の瞬間今までと比べものにならない程の爆発が起こり爆煙と土埃で辺り一面が見えなくなる。
「またかよ」
「流石ゼロのルイズだぜ」

又失敗したと考えたクラスメイト達が口々に嘲る中、ルイズも意気消沈していたのであるが、その煙の中に蠢く影を発見したコルベール先生が警戒はじめた。長年の軍人としての感が危険な気配を感じたからである。また青髪の小柄な少女も素早く杖を持ち警戒している。

「なんや、ここはどこなんや?」
「このちゃん、御無事でしたか」
「せっちゃん、ぶじでなによりや」

土煙のかなから、聞き慣れない言葉で喋る影が2人現れた。
それは、長い黒髪の少女と、その少女を守るように目を光らす珍しい意匠の剣を持つ少女であった。

「見ろよ、ゼロのルイズが平民を召還したぜ」
「ルイズ、幾ら召還が出来ないからって使用人を連れてくるなよ」
嘲りやからかわれる中、ルイズはコルベールにとって掛かる。

「コルベール先生、召還のやり直しをお願いします」
「ミス・ヴァリエール、召還は神聖な物です。やり直しはできません」
「そんな」

「彼女たちを、貴方が呼んだ以上は貴方の使い魔とするしかないのですよ」
コルベールに言われて、仕方なしに2人を使い魔にしようと近づくルイズだが、剣を持った少女が前に出てきて牽制する。

その牽制にコルベールが杖を握り攻撃しようとするが、この場にいる全員が金縛りに遭ったように動けなくなった。

「せっちゃん、どうやら言葉が通じへんようやな」
「そうですね」
「取りあえず。金縛りの符で全員止めたけど、言葉通じへんと駄目やから、翻訳の符で翻訳や」

そう言うと、木乃香が自分と刹那に護符を付けると護符は光り輝いた後消えた。

「はじめまして、うちは近衛木乃香いうねん、悪いんやけど此処はどこなんですかな?」
金縛りが解かれて喋れるようになったコルベールが答える。
「此処は、トリステイン魔法学院です」

「せっちゃん、魔法学園やて、そなら火星かな?」
「火星でトリステインと言うのは聞きませんが」
「ちとまってな、御札さんに聞いて見るさかい」

「御札さん御札さん、うちが居るのは何処なんや?」
木乃香の御札が指したのは、異世界という答えだった。
「異世界や」

そう言って上を見た刹那が。
「月が2つ有ります」
「火星にも2つ有るんやけど」

木乃香も空を見ると、完全に火星の衛星と形の違う月が2個見えた。
「ありゃ、ほんまに異世界や、あれは異世界の転移門やったんや」
「このちゃん、帰れるのかな」

「わからへん、その辺を聞かにゃあかん」

2人の会話に忘れ去れれていた、コルベール達に木乃香が質問を更にする。
「えろうすみまへんが、うちらを返してもらえへんか?」

木乃香の質問にコルベールがすまなそうに答える。
「申し訳ないが、送還の呪文と言う物はないのですよ」
「なら、なしてうちらが呼ばれたんや?」

「其方にいるミス・ヴァリエールの使い魔として召還されたのです」
「なに、お嬢様を使い魔にだと!」
刹那が怒りを露わに神刀天之叢雲(しんとうあまのむらくも)を構える。

「せっちゃん、落ち着いて話を聞かにゃあかんで」
「しかし、使い魔などと」
「しかし、呼び出された以上、ミス・ヴァリエールの使い魔をして頂けないでしょうか、彼女の進級にも係わってきますので」

そう言っている間にルイズが騒ぎ出した。
「何よ、平民の分際で、貴族に楯突っていうの!!」
「平民、貴族?」

「そうよ、聞きなさい平民、私はトリステイン王国ヴァリエール公爵家のルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールよ、大人しく私の使い魔になりなさい!」

その言葉に、木乃香が気が付いた。ありゃ、此はよく見たらゼロの使い魔の世界やないか、せっちゃんに念話で話てなんとかせえへんと。

『せっちゃん、この世界はどうやら貴族絶対主義みたいや』
『そうですね、どうやら、あの少年が本来召還されるはずだったのでは?』
『そやな、恐らくそうや、家柄自慢するなうちにも考えが有るで、せっちゃん、うちの話に合わせてな』
『はい』

「うちが平民やと、チャンチャラ可笑しいわ、うちは東方(ロバ・アル・カリイエ)の公爵令嬢藤原朝臣近衛木乃香や」
ロバ・アル・カリイエの公爵令嬢と言う木乃香の言葉にコルベールが驚く、とんでも無い人物を連れて来てしまったと。

「なによ、マントも付けてない癖に公爵だなんて、嘘いいなさい!」
「なんや、郷に入っては郷に従えっていう事も有るやろ、うちの方では、この姿は外出着や、それに貴族もマントはせいへんで」

「なによー!」
「ミス・ヴァリエール、その地域ごとの風俗という物も有りますので、一概に嘘とは言えないのですよ」
「其処の先生は話がわかるようでんな」

「貴族って言うなら魔法を見せてみなさいよ!」
「いいで、光よ点れ」
その呪文で凄い光源が発生し皆が一瞬目がくらんだ。

「ルイズなんか目じゃない、凄いメイジだ」
「凄いですね」
「うーーー」

「お嬢様、彼処で伸びている少年を介抱しませんと」
「そやな、治療符よあの少年を介抱せよ」
木乃香の手に持たれた紙の札が少年に飛んで行き、その体にへばり付き輝きはじめる一瞬の光が収まると、目をさました少年が左右をきょろきょろしながら目をパチクリしていた。

「此処何処?」
「コルベール殿、どうやらミス・ヴァリエールが呼んだのはかの少年の様です。彼を助けようとして私達は巻き込まれたのですから」

刹那の話にコルベールが納得したように頷く。無論刹那は木乃香の念話で聞いた事を話しているだけだったが。

「ミス・ヴァリエール、彼が貴方の召還した人物です」
「えっ」
「彼女たちは、誤って引き込まれただけのようです。それにロバ・アル・カリイエの公爵令嬢を使い魔にすることは出来ません」

「公爵って言ったって、ヴァリエールは王家の血を引いているんだから!」
あきらめの悪いルイズであるが、木乃香の言葉に止めを刺される。
「うちも皇家の分家やからかわらへんで」

ガックリするルイズ。何が起こっているか判らない少年。腹の中で黒い笑いの木乃香。益々髪の毛が抜けそうなコルベール先生であった。

「さあ、サモンサーヴァントを」

ルイズはコルベール先生の言葉に渋々ながら少年の元へ行き話しかける。

「か、感謝しなさいよね、普通は平民が貴族にこんなことしてもらうなんて絶対に無いんだからね!!我が名は、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。五つの力を司るペンタゴン、この者に祝福を与え、我が使い魔となせ」

もう判るだろう、その少年の名は平賀才人、ゼロの使い魔のルイズに召還された少年であった。

「コルベール先生、うちらはどないすればええんや?」
才人に出来た珍しいルーンをスケッチするコルベールに、木乃香が質問する。
コルベールは生徒を帰しながら考え、学園長オールド・オスマンの元へ木乃香と刹那を案内することにした。

此の2人がハルケギニアに大旋風を巻き起こす事になろうとはこの時点では誰も思いもよらないことであった。
 
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