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IS 〈インフィニット・ストラトス〉 飛び立つ光

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敵はIS? 戦慄!無空妖獣!!!

まいった・・・まさか俺がこんな手に引っかかるなんて・・・。ふふふっ、可笑しく過ぎて笑えてくらぁ。いい加減に体が動かなくなってきたな・・・だったら俺に出来るのはあれだけか・・・覚悟しろよ

「俺はただでは倒れないぞ、姉さん」


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

霊奈一行は立ち塞がる敵を薙ぎ倒し、邪神『魔鎧邪神・闇ノ核』の元へと向かっていた。閃輝は先行して、時間稼ぎをしている。幾ら閃輝と言えど時間稼ぎには限界がある、一刻でも早く到着する為に4人はフルスピードで目的地に向かっていた

「閃輝・・・!待っててくれよ、今姉ちゃんが行くからな・・・!!」

先頭をきっているのは魔理沙だった、魔理沙は重度のブラコンである為にたった一人で異変首謀者と戦っている閃輝の事が非常に心配になっていてトップギアで進んでいた。それに続く闇夜、霊奈、霊夢はその魔理沙に続くようにこちらもかなりの速度で進んでいる。そのあまりの速度に魔理沙の息が荒い。必要以上に霊力を使って速度を出しているからだ

「おい魔理沙、少し速度を落とせ。このままじゃお前が先にばてるぞ」
「でも閃輝が心配だぜ!!」
「落ち着きなさいよ、心配なのはわかるけど貴方がばてたら戦力ダウンよ」
「そうよ少しおちつkっ!!皆、まえからなにかくるわよ!!!」

霊奈は妙に空気が震えているのに気付き、前方から何が来るのを感じ取った。その言葉を聞いた3人は一旦停止して臨戦体制を取る。霊奈は前方を睨みつけながら霊力を右手に向ける

「博麗式戦闘体術、震撃槌」

霊奈はそのまま正拳突きの要領で拳の繰り出した、その衝撃波はハンマーのような大きな形へと形成されてそのまま前方へと進んで行った。だが少し進んだ所で衝撃波は掻き消される様に消えてしまった

「来るわよ」

その言葉の一瞬後に空間が割れ始めた。そして空間は割れたガラスの様に飛び散って四散する、その中は千の様に赤い空間が見えており、そこに巨大な何かが居た

「ギグガァァァアアアア!!!」

その何かは空間から這い出る様に抜け出して、霊奈達の目の前に出てきた。それは異常な程で大きい、全長は約7、8メートル程だろう。身体はまるでクリスタルの様な透き通る身体で出来ているのか美しい。武器と思われる爪や姫場も水晶の様なクリスタルで形成されていて全てが美しい。だがその美しい外見とはかけ離れている物もあった。それは身体の一部を覆っている無機質な金属、その他にも背中には大型の翼にも見えるが、何かの噴射口の様な物が多く見られる。そしてその水晶の手には湾曲した刀の様な物が見られる

「こいつ・・・なんか見た事があるわね・・・。本体は見た事無いけどこいつが着てる鎧みたいなのを昔に見た事が・・・」
「こいつ・・・まさかISを取りこんでるのか?」
「・・・私は閃輝の所に行くんだ、邪魔をするなら!」

魔理沙は懐から八卦炉を取りだす。そして八卦炉を目の前に化け物に向ける

「押し通るぜ!!マスタースパァァアアク!!!!」

魔理沙はマスタースパークで先制攻撃を掛ける。それは真っ直ぐ化け物に向かって行き直撃したがそれは、本体には届いておらず、化け物の前に展開されたバリアの様な光で防がれてしまった。だが魔理沙は力技で破ろうとする。更に霊力を込めて放ち続けるが、バリアを突破する事が敵わずに完全にバリアに弾かれてしまう

「な、何!?マスタースパークが通じないぜ!?」
「どうやら、奴さんISを取りこんでシールドエネルギーと絶対防御を応用して、強力な防護壁を展開してやがるぜ」

闇夜は霊力の使い過ぎでふらつく魔理沙を支えながら、敵の考察を述べる。ISを取り込んだ化け物はその装備やデータを応用、強化して自分の力にしている。その結果、マスタースパークをも弾き返す程のバリアを発生させているのだ

「全く魔理沙、無理をするなよ。お前は何時も昔から無茶をし過ぎなんだよ」
「でも兄ちゃん!」
「自分の事も考えずに飛び出す事ばっかりで計画なんて出来もしない愚妹さ。でもなお前は俺の大切な妹なのさ」
「兄ちゃん・・・?」

闇夜は魔理沙を抱きしめていた。闇夜は出来るだけ優しく、だが強く魔理沙を抱きしめていた

「奴は俺が片付ける。霊奈さん、魔理沙を頼みます」
「はいはい行ってらっしゃい闇夜君」

闇夜は魔理沙を霊奈に託して前に進み出た。そして懐からある物を取りだした、それは魔理沙の使っている
八卦炉よりも大きい物で、それには紋章な物が掘ってあり宝玉の様な物が中心に埋め込まれていた

「俺が相手をしてやるよ、さあ掛かってこいよバケモン」

その言葉の瞬間には化け物は闇夜の目の前に移動しており、巨大な刀を振り落としていた。だが闇夜もその刀を八卦炉で受け止めていた。八卦炉と刀はぶつかり合って火花を散らしている

「巨体だけあって馬鹿力だな。だがね」

闇夜はワザと力を抜いた。刀は大きく闇夜に迫る様に進んだが、闇夜は素早く身体を翻してから、刀を伝う様な動きで化け物に接近し頭部に思いっきり踵落としを決めた

「力だけで勝てる程俺との勝負は甘くねぇぞ・・・?なるほど」

が、闇夜は踵落としを落とした筈なのに手ごたえが無かった。嫌、あった筈の手応えが消えていた、そして化け物の姿がまるで霧のように消えてしまった。そして化け物が背後を取っていた

「幻覚か・・・嫌しっかりと感覚があったのにな。でもな」

闇夜は八卦炉に霊力を回し始めた。八卦炉には少しずつ眩い光が満ち始めていき、遂には直視するのも辛い程の光を発している、化け物も思わず手で眼を隠して、翼から38基ものミサイルを一斉に打ち出した。そのミサイル全て闇夜に向かって飛んでいて、化け物は追い打ちを掛ける様に胸部から赤いレーザーを放って闇夜を狙う。ミサイルとレーザーの二重攻撃。それが迫っていても闇夜は冷静だった

「それがてめぇの全力か?ならがっかりだ、これで消えな!!」

闇夜は八卦炉を構えて化け物の方に向けた、そして八卦炉は更に強い光を放ち始める

「ビックバン・スマッシャァァァアアアア!!!!」

八卦炉からファイナルマスタースパークよりも巨大なレーザーが射出された、その発射の際に発生した余波はミサイルを全て爆発させてしまう程の衝撃波を生み出してた。魔理沙たちは霊奈が作り出した防護陣で守られていたが、そうでなければ余波で彼女達も危なかっただろう。ビックバン・スマッシャーは化け物が放ったレーザーとぶつかり合ったが、1秒とも立たずにレーザーは押し返されてしまい化け物は出力上げて抵抗しようとするがそれも無駄となり、化け物は闇夜の力で呑みこまれた。そして悲鳴のような声が聞こえたような気がしたが、轟音で何も聞こえなかった

「終わったぞ」
「兄ちゃん・・・やっぱりすげぇぜ」

魔理沙は一撃で巨大な化け物を消し去った攻撃に驚きながらも闇夜を尊敬と熱意溢れる目で見つめていた。
霊奈と霊夢は拍手をしていた

「凄いわね、あの威力。私の夢想封印じゃ太刀打ちできそうにないわ」
「私なら夢想封印・天破で相殺ってところかしら?」

闇夜は相殺出来るという言葉に若干呆れている、そして4人は先に進んで行く。そして4人は異変の中心地へと到着した。そこは覇狼の元で修行していた闇夜と魔理沙は知っていた。覇狼が建設した修行場があった。修行場と言っても建物などはなく、白いラインでバトルフィールドのような線が引かれている

「ここか・・・って酷い荒れようだな・・・」

闇夜は嘗ての修行場に懐かしみながらも、その荒れように悲しみを覚えていた。目の前には巨大な繭の様な物があり、それが大地に根を降ろしているようにも見える。その繭の周囲の大地の色は無くなっており、白い岩と茶色の岩石の様になっていた。草も木も、全てが荒れ果てていた。此処は今も覇狼が管理していた。それがここまで酷くなってしまった原因が繭だった

「許せねぇぜ・・・っ!?お、おい!繭が!!!」

その時魔理沙が、繭に大きなヒビが走っているのに気づいた。それはどんどんと広がって行き、そして繭全体にヒビが行き渡って、遂に繭が割れた

「繭が割れた・・・」
「来るわよ・・・邪神様が」

霊奈がそう言いながら指さす先にはあまりにも巨大すぎる物が居た。全長は50メートル程、先程闇夜が倒した化け物と格が違う大きさだ。その全身は赤い血の様な色で、形態はまるで地面を這いずる様に移動する蟲の様も見える。頭部には黒と黄色が混ざり合ったような気味が悪い目があり、頭部の下の腹部は無数の鎌のような物があった。だがその無数の鎌の中に人型のような物が見えた、魔理沙は目を凝らすが土煙が邪魔して見えない

「アハハハハハッハハハハッ!!ツイニウマレタ!!!ワタシノヨリドコロ!!!!」


突如した高笑いに、4人は上を向くと巨大な化け物の頭部の上に人影があった。霊奈はそれを良く覚えていた。全身を包みような布、妙に高い声

「闇ノ核・・・」
「アハハハハハハハハハハッ!!マホウセンシモバカナモノダ。ワタシニカテルナイトサトリミズカライノチヲナゲダストハナ」
「「何!!?」」

闇夜と魔理沙はその言葉に強く反応した。閃輝が命を投げ出した?どういう事なのだと。すると少しずつ土煙が晴れて行き、鎌に包まれていた人型が見えてきた。それを見た魔理沙と闇夜は驚愕した

「う・・・嘘だ・・・ろ・・・?」
「マジか・・・よ・・・」

其処に居たのは・・・全身が白亜の装甲で覆われていた筈の騎士だった。身体の各部埋め込まれていた翠玉は力を失ったように色が無くなっている。神々しかった翼もその面影は無かった、其処に居たのは・・・。剣を片腕で上に振り上げた状態で、黒曜石の様に黒く染まった閃輝の姿だった。邪神はもう一度高笑いをした後に被っていた布を払った。その顔が明らかになったがそこに合ったのは有り得ない顔だった

「サァ!ワタシハコノゲンソウキョウヲシハイスル!!ソシテハロウヲワガハンリョトシ、ソシテセンキ!イヤ、イチカヲワガコトシテムカエイレル!!!」

それの顔は・・・織斑 千冬の物だった 
 

 
後書き
ゆ「さあ、ハイパー次回予告タイムだよ!

目的地の到着した4人だったが、待ち受けていたのは黒く染まり死に瀕した閃輝と邪神となった千冬だった!!

どうしてこうなったのか、謎が謎を呼ぶ。だが邪神を倒さねば閃輝は蘇らない!!

霊夢、魔理沙、闇夜、そして霊奈は闇ノ核へと戦いを挑む!

闇ノ核が生み出した拠所の力とは!!?」

ラウラ「次回、次回、IS 〈インフィニット・ストラトス〉 飛び立つ光

邪神 闇ノ核と織斑 千冬と魔法戦士と

お兄様・・・今私も行きます!!」 
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