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レインボークラウン

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第六話

                    第六話  美魔女
 今田先生と今日子先生は時々テレビにも出る。美人の魔女二人、しかも世界有数のそれであるので人気があるのだ。 
 ただ綺麗なだけでなく気品があり優しい、そうした内面も評判がいい。だがテレビ局のベテランスタッフが若手にこう囁いたのだ。
「俺あの先生達昔から知ってるけれどな」
「昔から?」
「昔からっていいますと」
「入社した頃からだよ」
 その頃からだというのだ。
「その頃から美人魔女姉妹で有名だったんだよ」
「実際は従姉妹ですけれど」
「まあそこはそれでってことで」
「ああ、とにかくな」
 ここでは姉妹と従姉妹はどうでもいい関係だった。そのベテランスタッフは若手に対してさらに言ったのである。
「あの人達その時でな」
「その時からですか」
「俺より年上だったみたいだぞ」 
 今語られる衝撃の事実だった。
「どうやらな」
「そうなんですか」
「あの、じゃああの人達お幾つですか?」
「魔女っていっても相当ですよ」
「洒落にならない年齢ですよ」
「あの、まさかと思いますけれど」
「実年齢は」
 若いスタッフ達も眉を顰めさせる、そして。
 彼等は顔を見合わせてこう話したのだった。
「相当?」
「そういえばお二人共かなり美人さんなのに家庭ないよな」
「旦那さんとかお子さんとか」
「そういえばいないよな」
「資産家でもあるしな」
「どうやってお金持ちになったかはわかるけれどな」
 それはだったのだ。
「魔女だしな、占いとか魔法の薬も作るしな。アクセサリーも売って」
「本も出してるし最近じゃサイトとかブログのアフィリエイトもあるしな」
「塾もやってるし」
「収入口多い人達だしな」
 このことは問題なかった、だがだった。
 やはり年齢だ、それが問題だった、
「本当にお幾つだろうな」
「百歳とかないよな」
「あの博士みたいに地球より高齢とかな」
「ビッグバンの頃からいるとかな」
「そんな人じゃないよな」44
「流石に」
 こうは話してもだった、彼等は不安になった。
「あの博士とも戦えるしな」
「相当な力の持ち主だしな」
「まさかな」
 彼等も不安に思いだした、先生達の年齢の謎が深まっていた。


第六話   完


                  2013・2・3 
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