ヘタリア大帝国
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TURN59 大統領発狂その八
ハンナが四人に言った。
「クー、祖国さんと一緒に逃げなさい」
「えr!?」
「五人だと目立ち過ぎるわ」
だかあそうしろというのだ。
「祖国さんは変装も得意だから」
「伊達に推理小説も好きじゃないぞ」
アメリカは実際に眼鏡を外し瞬時にラフな服になり髪型もオールバックにして普段と全く違う姿になっていた。
「そしてクーもだな」
「祖国さんも気付いていたのね」
「当たり前さ、僕は君達の祖国だぞ」
アメリカはウィンクをしてハンナに答える。
「わかっていない筈がないぞ」
「ではクーをお願いね」
「よし、任せてくれ」
アメリカはここで携帯を入れてだった。
「今ダグラスにも連絡した、キャロルを助けてくれと頼んでおいたからな」
「そう、それじゃあね」
「ハンナ、君はどうするんだ?」
「ハンナはあたしと一緒に逃げるよ」
アメリカ妹が言う。
「とはいってもこっちは危ないかもね」
「そうか、頑張ってくれ」
「祖国さん達は。そうね」
ハンナはアメリカとクーを見ながら言う。
「隠れるよりもね」
「どうすべきなんだ?」
「誰かに助けてもらった方がいいかも知れないわね」
こう言うのだった。
「ここは」
「誰かに」
「心当たりはあるかしら」
「あるぞ」
アメリカが答えた。
「ここも僕に任せてくれ」
「この状況を何とか出来る相手よ」
「そして君達を救える相手だ」
アメリカはこうも言い加えた。
「知っている。任せてくれ」
「そう。じゃあ祖国さんに任せるわね」
ハンナも覚悟している顔でアメリカに答える。
「それじゃあね」
「よし、じゃあ二手に別れよう」
アメリカはキャロルも見ていた。
「行こうか」
「ちょっと待って」
だがここでキャロルがアメリカに言う。
「祖国ちゃんはクーだけお願いね」
「君はまさか」
「ええ、あたしはあたしだけで逃げるから」
「一人でなのかい?」
「後でわっしいが来るのよね」
キャロルが言うのはこのことだった。
「だったら安心よ」
「ダグラスとは連絡が取れるな」
「ええ、大丈夫よ」
キャロルは確かな微笑みでアメリカに言う。
「だから任せて」
「本当にいいんだな」
「あたしも頼りになる相手のところに行くから」
キャロルは内心決意しながら言う。
「それじゃあね」
「よし、じゃあ三手に別れよう」
「幸運を祈るわ」
ハンナは決意している顔でアメリカ達に告げた。
「私達も逃げるから」
言いながら携帯を捨ててそのヒールで潰す。
「それじゃあね」
「行くわよ、ハンナ」
アメリカ妹がハンナに告げる。
「今kらね」
「ええ、それじゃあね」
五人はそれぞれ別れて脱出にかかった。ダグラスもアメリカからの連絡を携帯で見ながら言う。
「祖国さんの頼みなら喜んでだな」
こう言って意を決する、彼もまただった。
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