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魔法少女リリカルなのは 小さい頃から時空管理局に勤めていた少年

作者:stk
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最後の任務

 
前書き
大変遅くなりました。
作者が複数連載しているもので優先順位を考えて書いていたらこんなことになりました。
それでは本文をどうぞ。 

 
『機動六課が今回の件で動いているらしい。お前たちはなんとしても介入を阻止するんだ。』
「了解です。」
僕が倒れてから二日がたったある日、地上本部から機動六課に対する偏見が強くなった。
特にレジアス中将は本局に属する機動六課を事件には介入させたくないらしい。
「オオカリ二等陸佐。これより新非戦力部隊に機動六課の遠方監視を命ずる。彼女たちは旧式艦アースラを所持している。なるべくステルス性能が高いヘリを使用するように伝えて下さい。」
僕自信としては機動六課に頑張って欲しい。
でも私情を仕事に入れてはいけない。
だから僕は自分の思いを閉じ込めて監視を命じた。
地上の平和のために。
「本当によろしいのですか?機動六課が調査をすればあなたは関わらなくて済むのですよ。」
「いいんだよ。これも地上のためだから。」
僕は自分が人造魔導師と知ってからジェイル・スカリエッティーを逮捕できるか分からなくなってきた。
たまにジェイルの本に行こうと思うときもある。
でも仲間を置いてく訳にもいかない。
「未来准将。レジアス中将の査問の件なんですが。」
本局から訪問にきた査察官。
「それは地上本部より延期との回答があったはずです。お引き取りを。」
いまレジアス中将がいなくなっては完全に僕はジェイルの本に行ってしまう。
レジアス中将は僕が信頼している内の一人なのだから。
「しかし。本局としてはすぐにでも情勢を建て直したいのですが。」
「口説いても無駄です。お引き取りを。」
何を言おうと買えって貰わないと困る。
この後には実行部隊との作戦会議が有るのだから。
「オオカリ二等陸佐。全部署に会議を行うと伝えて。」
「了解です。」
オオカリ二佐は部隊長室を出ていった。
二つの命令をしっかりと伝えてくれるはずだ。
その間に聖王の揺りかごの資料を見た。
確かに大きいだけではなく要塞にもなるみたいな感じがする。
僕たちでは対処出来ないだろう。
いや、地上の部隊では対処出来ない。
ミッドチルダを守るには機動六課に頑張ってもらうしかない。
何度も言うが、僕は機動六課に頑張って欲しい。
「未来准将。用意が出来ましたので会議室までお越しください。」
迎えにきたのはスクライア二士だった。
「その前になんだけど、君は本局を憎いと思った事はあるかい?」
唐突にこんな質問されても困るだけだが、聞かないといけない気がした。
今後、本局の魔導師と戦う事があるかもしれない。
「思った事はあります。ですが今は管理局員として実態を知ることが当面の目的です。」
当面か。
僕には分からないな。
「そうか。」
「それでは会議室に行きましょう。」
「わかった。」
これがこの部隊での最後の会議になるとは誰も予想しなかった。

「本日の議題に入る前に地上本部からの命令です。最高評議会はジェイル・スカリエッティーに協力するとのことです。それに伴ってこの部隊にも協力するように。とのことです。」
可笑しい。
僕の予想だとスカリエッティーを拘束又は逮捕だと思ったんだけど。
「オオカリ二佐。それは本当ですか?」
一般局員が声を出した。
「ええ。最高評議会の内通者からの情報ですので間違い有りません。」
「作戦開始時刻は?」
「明日の揺りかご起動と伴に揺りかごの護衛です。」
と言うことは本局と敵対するのか。
それはそれでスリルがある。
「それと、最高評議会から機動六課の逮捕令状も届いています。」
そこまでするの?
なんだか怪しんだけど。
「もしも機動六課が現場に近付こうとした場合はこれを見せて連行してください。」
最高評議会がここまでするのはどうしてなのだろう?
「それって誰から受け取った?」
僕は一様質問した。
「最高評議会に内通している女性局員です。名前までは答えれません。」
やっぱり。
これが本当の指示かはわからない。
でも僕自信はこの任務をやってみたい。
「わかりました。それでは僕から一言言わせてください。」
僕は一息おいてから、
「作戦はとても危険なものになると思う。陸士部隊では一人の隊員が誘拐されたらしい。でも今回の任務では犯罪者であるジェイル・スカリエッティーに協力しなければいけない。それが嫌な者は此処に残ってもいい。そこの辺りは自分で決めてくれ。僕も局員を結構やっているけどこんな任務は初めてで戸惑っている。出来ることなら協力してほしい。以上です。」
この任務に失敗すれば僕たち強行調査専門部隊は廃隊。
そして犯罪者になるであろう。
それでもやる価値はある。
僕とオオカリ二佐の事を黙っていた本局を含む時空管理局に引導を渡すチャンスでもある。
「明日の明朝に任務を開始する。」
僕は会議室から一足早く退室した。

「失礼します。」
部隊長室に誰かがやって来た。
複数の声から誰のものとは把握できなかった。
「どうぞ。」
僕は中に入ってもらった。
「実行部隊全員は明日の任務に参加します。」
「非戦闘部隊も同じく全員参加します。」
「情報部及び技術部もバックで協力します。」
現在の隊員全員が任務に参加してくれた。
僕はとても心強かった。
「みんな、本当に良いのですか?結構嫌な任務だと思いますけど。」
僕は再度確認をした。
後悔をしてほしくはないから。
「当たり前です。それと言い忘れましたが、下部隊も協力してくれるそうです。」
それはなんと嬉しいことか。
僕自信経験はないがクーデターを起こすような感じだ。
僕は立って、
「本当にありがとう。絶対に悔いの残らぬようにがんばろう。」
僕は頭を下げた。
するとオオカリ二佐が、
「未来准将。頭を上げてください。」
僕はオオカリ二佐の言葉を聞き頭を上げた。
「たとえ失敗しても私たちは同じ部隊の仲間です。何処までもお付き合いします。」
他の局員も頷いた。
この時、僕は改めて感じた。
僕は幸福者だと。
こんなに良い部隊が有るだろうか。
普通は逃げ出す隊員が一人二人いるのに此処にはそんな隊員がいない。
僕は誇りを持てる。
この部隊の部隊長をしたことに。
「この任務が終わったらみんなで食事に行きましょう。」
一人の隊員がそんなことを言った。
是非そうしよう。
僕たちが絶対に勝ち、今の管理局を変えよう。
その為にジェイル・スカリエッティーを利用すると考えれば良いだけだ。
僕たちの未来のために。



次回予告
第15話 強行調査専門部隊の最後(章内最終回)
6月1日更新予定

二部
一章 反乱
8月より更新予定 
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