MSV-蒼空の英霊-
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公国の光芒
閃光
前書き
お待たせしました!
最新刊です!
U.C.0079.12.31. ア・バオア・クー Eフィールド
宇宙要塞ア・バオア・クーから奇妙な機体が発進した。
その脚のない機体から約100m離れたところで2機のザクが補給を受けていた。
「あの機体は?」
俺は脇を固める僚機に接触回線を開いた。
「ええと、あの機体はサイコミュシステムを搭載した試験機です。」
「脚はどこだ?」
「え?あ、ホントだ。」
「試験機。あれで正解なんだ。」
「そういえば、Sフィールドで新型が白い奴と戦闘をしている。という報告が。おそらくその新型のためのデータ収集機かと。」
「ふーん。」
『補給完了だ。暴れて来い。』
プロペラントタンクの交換を済ませたザクⅡは僚機を従えて戦域に戻っていった。
「少佐ぁぁあぁ!!!!??」
また一機連邦軍の集団攻撃に遭い消えた。
「くそっ!もう俺しかいないのか。」
ふと近くで戦っている白いMSを見た。腕を戻したそれは反転し離脱していく。
その時だ。急速に接近してきたGMが護衛のザクを切り捨てた。
「護衛がやられた!?」
護衛を討たれた白いザクは指先からメガ粒子砲乱射してGMをハチの巣にしてしまった。そして動きを止める。
「オーバーヒートか!?」
そこへまた敵機が接近する。
「くっそー!間に合えー!」
自らの機体を白いMSと敵機の間に入れマシンガンをばら撒く。
GMは瞬く間に穴だらけになって浮遊し誤って接近した他の機体と衝突して爆発した。
「援護がなけりゃ何もできないんだな。御嬢さん。」
『あ、あなたは……?』
何とか間に合ったらしい。こんなことはするものではないと改めて彼は思った。
「通りすがりのザク乗りだ。それより帰れるか?」
『え、ええ。押していただければ。』
「了解だ。護衛に着くぜ。」
『いえ、そういう訳には……。』
「どうせ俺も残弾が心もとないんでね。いったん戻るんだよ。」
『そうですか……。では、お願いします。』
軽く白いMSを要塞の方に押して時期も後に続く。高機動型ザクの高機動性が生かされない場面ではあるが護衛も立派な仕事だ。
「おい、姿勢制御バーニアは正常か?」
『え?あ、はい。』
「じゃ行って来い!」
『え?きゃあああぁぁ!?』
白いMSを突き飛ばし、接近しつつあった敵機をロックオン。相対速度が速かったためタックルを行う。
敵機の放ったマシンガンの何発かは当たったが自慢の高い運動性能で躱し、コックピットに直撃させる。敵機のコックピットは潰れタックルを受けた衝撃で宇宙をさまよいだす。
しかしタックルを行ったザクも無事とはいかず左肩関節がショートを起こした。
「くそっ。今日はツキがねぇ。」
マシンガンを持ち直して白いMSを追いかける。
「まだ居やがる!」
追ってくる敵機を一瞥しランダムに横移動をして放たれるビームを躱し、急転回。敵機の後ろに回り込んで一機ずつ狙撃。各機とも装甲の薄いスラスターを撃ちぬかれ推進剤に引火、操縦不能になり流れ弾のビームやバズーカ弾頭に当たった。
「次から次へと、鬱陶しいんだよ!」
近づく多数の丸い奴にマシンガンをばら撒き数機を撃破、他を援護に来たドムに任せる。
「09の、後は任せた!俺は補給に行く!」
『了解だ!』
その時だ。モニターに光が走った。
時間がゆっくり流れる。ここまでか……。
宇宙世紀0079.12.31. 20時13分 アレク・レミッサ少佐、戦死。
突き飛ばした白いMS─サイコミュ高機動試験型ザク─も要塞近海で撃墜された。
後書き
なんだかんだで1ヶ月も放置してしまいました。すみません。
今話はキャラクターに名前を与えてみましたがいかがでしょうか?やっぱり名前はない方が良かったでしょうか。
そんなことはさておいて機体紹介&キャラクター紹介します。
ザク高機動型R1A MS-06R1A
当機はエンジントラブルが多かったR1のエンジンを換装し、さらにプロペラントタンクをカートリッジ式にした画期的な機体である。
しかしスラスター部の生産効率が悪く、軍が生産に本腰を入れていたにも関わらずR1・R1A合わせて78機のみの生産となった。
アレク・レミッサ
もともとはソロモン要塞に居たがドズル・ザビ中将の命令で脱出艦隊の先鋒を勤め脱出に貢献する。
最終官位は少佐。29歳であった。
はい。いつもなら無事生還しますが激戦区ということで戦死なさいました。前話の登場人物も同じく名誉の戦死をとげました。
このような悲しみを繰り返してはなりません。最近北朝鮮が騒いでいますが戦争なんてなりませんよね?戦争が起これば悲しみが生まれます。有ってはならないことです。
長々と失礼しました。
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