混沌の魔術師と天空の巫女
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第3章 エドラス編
生命を消す者
とある島の森には鳥や鹿、そして木があった。そこに1人の男が寝そべっていた。
「なんて・・・さみしい空なんだろう。」
男はそう言う。
こちら、エドラス王都にて・・・
「お~い、レンガもっと持ってきてくれ。」
街の人達はコージ達が壊した城下町を直していた。
「しっかしまぁ、大魔王とは言ったものだ。」
「双大魔王だがな。あっちこっち壊しやがって。」
「まあまあ。」
「とにかく、今は街を再建しないとな。
さあ、手ぇだして行くぞ!俺達は魔力が無くてもやっていけるんだ!!」
「「「「「「「「「「おおー!!」」」」」」」」」」
街の人達は魔力が無くなっても、めげずに頑張っていた。
「いい具合の活気ですね。」
エドラスのガジルが上から街の人達の様子を見てそう言った。
トライアの町、ホテルにて・・・
「魔法が使えなくなったわね・・・。」
「ああ・・・。」
エドラスのコージの両親、インフェルノルとフェルナールがそう言う。
「コージ君は大丈夫かな?」
インフェルノルは心配そうにそう言う。
「・・・あの子なら大丈夫でしょ。」
「・・・かもね。」
2人は空を見てそう言う。
「さ!今日も仕事をしようか!!」
「そうね。」
一方、エドラスの妖精の尻尾は・・・
「おいおいおいおい!!ちょっと待て!!!!」
「何よ、クソルーシィ。」
「確かに、ギルドを引っ越しさせる手段を考えろって言ったけどな・・・
何だよこりゃあ!!」
エドラスのルーシィが見たのは、巨大な鉄の荷車でギルドを移動させる事だった。
「じ、人力で引っ張って行くんですか?」
エドラスのマカオがエドラスのレビィに聞いた。
「しょがないでしょうが、魔力がなくなっちゃったんだから。」
「・・・・・・。」
エドラスのレビィの言葉にエドラスのナツはこっそり移動した。しかし・・・
バシッ!
「逃げる気かよ、ああ?」
エドラスのルーシィに見つかった。
「そんな~・・・あ、そうだ!!」
エドラスのナツはいつも乗っている自分の魔導四輪に乗った。
「こいつで引っ張ればいいんだ。俺のマシーンの威力を見てな。流石俺!!
くぅ~!!GO!!!FIRE!!!」
しかし、現実は厳しかった。
「あ、ありゃ?」
魔導四輪は動かなかった。
「何ですのアレ?」
「魔法の使えない魔導四輪て、荷車よりも使えない事よ。」
「さすがジュビアちゃん!賢い!!」
「あんたも使えないって事。」
「酷い・・・。」
バシン!
「すみません・・・!」
「最初っから期待して無い。」
「酷い!!」
「結局・・・どうすればいいのかな?」
「さあね。」
エドラスのコージとエドラスのウェンディがそう言う。
少しして・・・
「いいか!とにかく、こいつを王都まで運ぶんだ!配置につけ!!」
「「「「「「「おお~!!」」」」」」」
何か決まった様だった。それは・・・
「「「「「「「おう、えす!おう、えす!おう、えす!おう、えす!」」」」」」」
人力で引っ張る事になった。
「て、あの、何してるの?」
エドラスのナツは女子メンバーを見てそう言う。
「ああ?あたしらか弱い乙女たちをこんな重いもの運ばせる気か?」
「コージちゃんはどうしていいの?」
「ああ?コージにそんな事させる気?」
「ひいぃ!!」
エドラスのナツの言葉にエドラスのウェンディが睨んでそう言う。
「ご、ごめんなさい・・・。」
「謝らなくていいわよ、コージの分は男達がしてくれるから。」
「「「「「「「ひ、酷い・・・!」」」」」」」
一方、エドラス王都では・・・
「コージ・・・ウェンディ・・・。」
ジェラールは空を見ていた。別れを告げた友と少女との度をした事を思い出し。
「王子・・・いや、王よ。」
「!」
兵士の返事にジェラールは兵士の方を向く。
ジェラールは今やエドラスの新たなる王となっていた。
「連れてまいりました。」
そう言うと、ジェラールは少し動き、兵士が連れて来た人物の元へ行った。
ジェラールの目の前にいるその人物は、実の父である元エドラス王ファウスト、
バイロン、シュガーボーイ、ヒューズ、ココ、そしてエドラスのエルザだった。
「王都は新たな時代に入った。皆の心は未来に向いている。
だが、君達の存在を忘れてしまったわけではない。
しかるべき処分を下し、けじめをつけなければならない。」
ジェラールはそう言い、後ろを向いた。
「わかっている。」
そう言ったのは元エドラス王であった。
「王としてここに宣言する。」
ジェラールはそう言い、ファウスト達の方を向いた。
「ファウスト、あなたに王都の追放を命じる。二度と再び、王都へ戻る事は許されない。」
「・・・。」
ジェラールの言葉にファウストは黙って頷いた。
「そんな・・・。」
ココがそう言う。
「エルザ・ナイトウォーカー。」
ジェラールの言葉に顔を下に向いていたエドラスのエルザは顔を上げた。
「私の許可なくして、王都を出る事は許されない。」
「処刑なら甘んじて受ける。好きにしろ。」
エドラスのエルザは処刑の覚悟があるようだ。しかし、ジェラールはこう言った。
「いや、民と共に王都の再建を務めよ。」
「っ!?」
ジェラールの言葉にエドラスのエルザは驚く。
「バイロン、シュガーボーイ、ヒューズ、エルザ・ナイトウォーカーと共に処分を下す。以上だ。」
「え!?」
俺にはファウスト以外のバイロ達は驚いた。
「どういう事だ?」
「凄ぇ、つーか、凄ぇ納得できねーよ!」
「う~ん・・・魔戦部隊は御咎めなしって事かい?」
「一体、どういうおつもりですかな?」
エドラスのエルザ、ヒューズ、シュガーボーイ、バイロがそう言う。
「罪を償いうのだ。」
ジェラールはそう言う。
「ならばいっそ処刑してくれ!生き恥をさらすのはごめんだ!!」
「そういう事、わかる?」
「元より覚悟はできているからね、う~ん。」
「新しき王よ、これが我々の意志です。ふみとっていただけますかな?」
バイロ達はそう言う。しかし・・・
「ならぬ。」
「「「「「っ!?」」」」」
ジェラールはそれを許さなかった。
「だったら、私も一緒に罪を償うよ!」
ココがそう言う。
「ならぬ。ココ、お前は己の良心に基づいた。それは気高き行為だ。
過去を通れ、その行為を無にするな。」
「・・・・・・でも・・・。」
ココはファウストを見て、そう言い、下を向いた。
「魔力がなくとも君達には人としての潜在能力、そして知識と経験ある。
それを王都の復興に役立出て欲しい。
もしそれが辛いというならば、私の与える究極の罰だ。」
ジェラールはそう言う。
「それは陛下・・・いや、ファウスト殿も同じだろ?なぜ1人だけ追放する?」
エドラスのエルザはファウスト1人だけが王都の追放にどうしても疑問に思っている様だった。
「そうだよ!」
ココがそう言う。
「もうよい。」
今まで黙っていたファウストがそう言う。
「しかし・・・!」
「達者でな。」
ファーストはそう言い、ジェラールの方へ行った。
「新たなる王の寛大なる処刑に感謝する。」
ファーストはジェラールを見てそう言い、頷き、空を見上げた。
「別れ際にあの若者に声をかけた。」
「ええ、気づいていました。」
昨日、コージ達がアニマによってアースランドへ戻ろうとしていた途中で・・・
「結束力・・・。」
「んん?」
「?」
その声はエドラス王だった。
「勇気、信念。私は大切な事を忘れていた様だ。」
「「・・・・・・。」」
「ギルドは楽しいか?」
エドラス王が俺とナツさんにそう尋ねてきた。
「ああ!」
「もちろん!」
俺とナツさんは笑顔でそう返した。
「ギルドは楽しいか?そう聞かれた時のあの2人の若者の笑顔は生涯忘れん。
なぜだかわからんが・・・。」
ファーストは再びジェラールを見る。
「では、これにて。」
ファーストはあの後、ココ達の方を向いた。
「ココ!これからもよく走れよ。」
「っ!!は、はい・・・!!うう・・・うう・・・。」
ココは涙を流し、そう言った。ファウストはそのまま王都を出た。
一方、エドラスの妖精の尻尾は・・・
「ああ~、楽ちん楽ちん!」
「落ち着きますね。」
「ほっこりしますね~。」
「この紅茶、どう、お姉ちゃん?」
「おいしいわよ。」
女子メンバー達とエドラスのコージはギルド内でくつろいでいた。
「「「「「「「中に乗るな!!しかもお茶するな!!」」」」」」」
男子メンバー達は大声でそう言った。
「・・・・・・。」
「どうしたの、コージ?」
「アースランドの私。元気かなって思って・・・。」
「成程・・・大丈夫よ。アースランドのコージは利口だし、アースランドの私といい感じ。
元気でやっているわ。」
「うん・・・そうだね、お姉ちゃん。」
エドラスのコージはエドラスのウェンディの寄り添ってそう言った。
「ああ・・・今日も可愛いわ、私のコージ・・・。」
「やん!お姉ちゃん・・・。」
「「「「「「「「「いちゃつくな!!!!」」」」」」」」」
一部の女子メンバー達と男子メンバー全員がそう言う。
「てな訳で、引っ越し終了!!」
「「「「「「「お疲れした・・・。」」」」」」」
王都に着き、ギルドの引っ越しは終わった。男子メンバー達は疲れてその場に倒れていた。
「何だありゃ?」
「建物が移動して来たぞ!」
「お、おおい、あのマーク、ひょっとして・・・」
「王都の皆さ~ん。」
「「私達は妖精の尻尾。」」
「よろずトラブル解決しますわ~。」
「金額は応相談。」
「今なら新装オープン記念で格安!!」
「よろしく!!」
「よ、よろしくお願いします!!」
女子メンバー達とエドラスのコージが妖精の尻尾の宣伝をしていた。
「おおう!そりゃ助かる!!」
「双大魔王に屋根壊されちゃって。直してくれる?」
「レンガ数がたりねぇんだ。レンガを焼くのを手伝ってくれる?」
「「「「「「「「喜んで~?」」」」」」」」
「屋根直せとか言ってんぞ。」
「レンガを焼けってのもあるぞ・・・。」
「鬼だ・・・。」
男子メンバー達はそう言う。
「さあ!稼げ!!」
「「「「「「「マジで~・・・!!」」」」」」」
哀れ、エドラス世界の妖精の尻尾男子メンバーであった。
一方、アースランドの妖精の尻尾では、ギルド内は騒いでいた・・・
「ま、マジかよ・・・!!」
「オメェ・・・生きてたんか・・・!!」
そう、リサーナさんが生きていて驚いていました。
「うん。」
リサーナさんは頷く。
ドドドドド
「って!」
「「「「「「「「リサーナ!!!!」」」」」」」」
男性の人達がナツさん同様抱きつこうとしていた。だが・・・。
ドカーン!!
「「「「「「「「うわあああっ!!!」」」」」」」」
「汚ねぇ手で触るな!!」
エルフマンさんが右腕を接収し、男性の人達を殴った。
気持ちは分かりますよ。俺のウェンディに同じ事をさせよとしたらやりますね、うん。
「俺等と同じリアクション・・・。」
「ですね。」
「あらあら。」
ナツさん、ハッピー、ミラさんがそう言う。
「よかった、ギルドが元のままで。」
ギルドに何も変化がなく、安心するルーシィさん。
「成程。アニマの事を全く知らねぇようだしな。」
ギルドの人達がアニマの事を知らない事を知るグレイさん。
「ともかく、無事で何よりだ。」
ギルドの様子にそう言うエルザさん。
「いかれてるぜ。」
いつもの事でありますよ、ガジルさん。
「これが・・・魔導士ギルド・・・。」
リリーがそう言う。
「リサーナ!」
マスターがリサーナの前に来た。
「マスター!」
「信じておった。」
「え?」
「ギルドで育った者は皆ギルドの子じゃ。」
「・・・っ!!」
「子を心配しない親がどこにいる?そして子を信じない親がどこにいる?」
マスター・・・いい事言いますね・・・。
「事情は後でゆっくり話してくれればよい。ナツ達もな。」
「ああ、じっちゃん!」
「とにかく、よう帰ってきおったな!」
マスターは笑ってそう言った。
「マスター・・・帰って来たんだよね。私、帰って来たんだよね?」
「そうじゃよ。ここはいつまでもお前の家じゃ。お帰り、リサーナ。」
「「「「「「「「「「お帰り、リサーナ!!!」」」」」」」」」」
マスターとギルドの皆さんがそう言う。リサーナさんは嬉しく、泣いていました。
「ただいま!!!」
リサーナさんはそのままマスターに抱きついたが、マスターが近くの細い柱にぶつかった!
「ひぃぃ!!マスターが!!」
「リサーナさん!落ち着いて!!」
ルーシィさんとウェンディがそう言う。
「ええん!!ええええん!!!」
しかし当のリサーナさんは泣いていて聞こえていないようです・・・。
「す、好きなだけ泣け。だから・・・前にな・・・」
この後数分後にリサーナさんは泣きやみました。
「「「「「カンパーイ!!」」」」」
今、リサーナさんのお帰り会をやっています。
「なんかギルドも変わっているし、ミラ姉も雰囲気変わってるけど。」
「そう?」
エドラス世界では今と同じでしたが、昔は違ったのですか?
「めでてぇ日だぜベイビー。」
「本当に無事で何よりだ。」
ビックスローさんとフリードさんがそう言う。
「雷神衆!!ギルドにいるなんて珍しいね。」
「そんな事ないわよ。だって私こそが妖精ですもの。」
エバーグリーンさんがそう言う。
「何か髪型変わってるね。」
そうなんですか。
「じとーーーー・・・。」
「うわっ、こっちも!!!」
本当ですね。後、何か暗いですね。
「雨?」
ウェンディはそう言う。
「あ、もしかしたら、さっきハッピーに・・・」
少し前に・・・
「エドラスではグレイの方がジュビアにホレてるんだよ。」
「何ですって!!?」
「髪型かな?」
エドラスのジュビアさんの髪型は髪を左右で巻いていましたね。
「オメー向こうじゃ・・・ぷっ!!ダメだ・・・思い出すだけで・・・。」
「ハッキリ言ってよ!!酒がまずくなるじゃない!!」
グレイさんがカナさんを見てそんな話をしていた。
「ジュビア・・・エドラスに行きたい!!」
ジュビアさんは小さい声でそう言い、握っている柱にひびが・・・!!
「そーゆー事か・・・」
ルーシィさんは納得してそう言う。
「わ、私も・・・」
「ぼ、僕も・・・」
ビスカさんとアルザックさんがそう言う・・・というか・・・。
「さっさと告白したらどうですか?」
俺はアルザックさんに小さな声でそう言う。
「いや・・・そ、そんな事・・・うう・・・////」
「はぁ・・・。」
これはまだ先になりそうですな・・・
ビスカさんもアルザックさんに気があるというのに・・・。
これは言った方がいいのか?いや・・・2人の為にはならないかもしれませんし・・・
しかし、ギルドの人達はもう知っていますし・・・。
「お2人共大変だね。」
「そうだな、ウェンディ。」
「やっぱギルドは最高だぜーーーーー!!!!」
ナツさんはギルド内を「どたたたっ!!」と走り回っていました。
「うわっ、やかましい!!」
「暴れんじゃねえナツ!!」
ナツさんを見て周りの人がそう言う。
「向こうのナツもこんな感じなのかよ。」
「ご愁傷様な事で・・・。」
「あははっ、それがねっ。」
周りの人達にリサーナさんがエドラスのナツさんの事を話し始めた。
「ボ・・・ボクルーシィさんにいじめられて・・・みたいな?」
「ぶはははっ!!!」
「見てえ!!!そのナツ超見てえ!!」
「可愛いのよー?」
みんな笑いました。しかも乗り物に乗ると性格が変わりましたよね。
「・・・・・・さ・・・騒がしいギルドだな。」
リリーがそう言う。今でもかなり騒いでますからね。
「第一印象はみんな同じなのね。」
「楽しいトコだよ。」
「みんな仲がいいし。」
シャルル、ハッピー、ミントがそう言う。
「ここにいる者全員が体内に魔力を持っているというのか・・・ゴクリ。」
「そうだ、それがアースランドの魔導士。」
「エルザ!!」
エルザさんがハッピー達の所へ来て、リリーにそう言う。
「そーいえばアンタ、エドラスじゃエルザと同僚だったのよね。」
「そういえばそうだね~。」
「また一緒だね。」
シャルル、ミント、ハッピーがそう言う。
「しかし大切なのは魔法そのものではない。魔法を持つ者の心・・・そうだろ、リリー。」
エルザはリリーを見てそう言う。
「別人とはいえ・・・1人でも知っている顔がいると落ち着くモンだな。」
リリーはエルザの方を見てそう言う。
「コラァ!!!火竜!!!!小僧ぅ!!!小娘ぇ!!!
俺のリリーと青猫、緑猫、白猫、勝負させろやァ!!!!」
「ア?」
「あんた達もエライ奴に目ぇつけられたわね。」
「あう・・・。」
「勝手につけられても困ります。」
ルーシィさんの言葉に俺とウェンディはそう言う。
「のぞむところだァ!!!」
「ギヒ!」
ナツさんは勝負する気満々だった。
「のぞまないでよ。」
ナツの言葉にハッピーはそう言う。
「言っておくが、オレのリリーは最強と書いて最強だぜ!!!」
「ハッピーは猫と書いて猫だぞコノヤロウ!!!」
まんまですね、2人とも・・・。
「あのさ・・・オイラ一瞬で負けちゃうよ?」
ハッピーはそう言う。
「だらしないわね・・・やる前から諦めてどうするの?」
ん?シャルルがそんな事を言うなんて・・・どうやら心を開いた様だな。よかったな、ハッピー。
「オイラ期待されてる!!」
「よかったね~。」
シャルルの言葉にハッピーとミントはそう言う。
「よせ・・・こう見えても向こうでは師団長を任されていた。
無駄なケンカはケガをするだけだ。」
大人だな・・・まぁエドラスで見た時、俺達人間の大人と同じ様な体型だったしな。
「意外と大人なんだな。」
エルザさんがリリーを見てそう言う。
「奴等が幼稚なのでは。」
確かに・・・幼稚な気がします。
「仲良くやろうぜ、ハッピー、ミント、シャルル。」
「リリー!」
「よろしくね~。」
「フン・・・で、何で本人達がケンカしてんのよ?」
シャルルの言葉にナツさん達の方を見ると、何かケンカをしていました。
いつのまに・・・。
「グレイとエルフマンまで混ざってる。」
「本当だ~。」
ハッピーとミントの言葉にナツさんとガジルさんの方を見ると、
グレイさんやエルフマンさんだけでなく、他の人達もケンカに巻き込まれている様だった。
「んだとてめえ!!」
「オラァ!!」
「やってやるァ!!」
「漢なら・・・!!」
「激しくぶつかり合う肉体と肉体・・・ジュビアも!!」
「脱ぐな!!」
ジュビアさんの言葉と行動にルーシィさんがツッコミを入れる。
「久々に暴れるかーーーーーっ!!!」
「たまには便乗して暴れるのも悪くない。」
「やっはーーっ!!そうこなくっちゃ!!!」
「俺も混ぜろ!!ナツー!!!」
何かどんどん増えて来ている様な・・・!!!
「うわぁ・・・。」
「ああ・・・皆さん、落ち着いて・・・!!」
ウェンディは本当にいい子だぜ・・・。頭を撫でようかな?
「やっぱりこうなるのよね~。」
「そうだね~。」
ルーシィさんとミントがそう言う。
「妖精の尻尾はこうでなくっちゃね?」
リサーナさんが俺達の所へ来てそう言う。
「・・・。」
「・・・。」
ルーシィさんとリサーナさんが顔を見て笑っていた。
「所でナツ。」
「ん?」
マスターの声にナツさんが反応した。
「このわしはどんなんじゃった?」
「エドラスのじっちゃん?」
エドラスのマスターですか・・・。
「反対の感じじゃろ?気になるのう。」
「う~ん、そういやあ・・・あ、待てよ・・・。」
「もしかして・・・。」
俺とナツさんはある人物の事を思い出した。
「ギルドは楽しいか?」
「ああ!」
「お兄ちゃん?」
「ああ!そっか!!」
「なんじゃ?」
ナツさんも思い出した様ですな。
「もしかしたら、王様やってんかもな。」
どうやら気づいた様ですな。
「じゃあ俺はどうだよ?向こうの俺はどんなだった?」
ギルダーツさんがナツさんに聞きに来た。
「いや~・・・ギルダーツは名前が出なかったかもな・・・
ひょっとしたら、カエルか魚だったかもしれない・・・。」
「酷ぇ!!!!」
それはないと思いますが・・・(汗)
「お兄ちゃん!」
「ん?」
「何か思い出した様だけど・・・」
「ああ、エドラスのマスターはな・・・」
俺はウェンディだけに説明した。
「という訳だ。案の定、ナツさんも同じだった。」
「そうなの。」
「ああ・・・。」
俺はそう言い、窓の空を見上げた。
「(そういえんば・・・エドラスの父さんと母さんは大丈夫かな・・・?
結局・・・手紙渡す事ができなかった・・・。)」
「お兄ちゃん?」
「・・・ジェラール、頑張ってるだろうな・・・。」
「ジェラールなら、大丈夫だよ・・・きっと。」
「そうだな!」
俺はそう言う。
その後、騒ぎは夜まで続き、全員ギルド内でその場に寝ました。
俺はウェンディを抱き寄せ、俺の左腕で腕枕させました。
翌日、ルーシィさんの左頬が腫れていたのが気になりました。
「ちゅぷ、ごくごく、はーーーーーー。」
森の中で寝そべっていた男は近くの小さな川で水を飲んでいた。
「!」
「グルルル・・・。」
男を餌として狩ろうとする狼の群れが男を囲む様に現れた。
「ボクに近づいてはいけない。」
「グルルル・・・。」
「よすんだ。ボクは君達の敵じゃない。」
男は狼に向かいそう言う。
「ガアッ!!」
狼は男を襲おうとした。しかし・・・
ドサッ
男を襲おうとした狼はその場に倒れた。さらに・・・
ドサッ、ドサッ、ドサッ、ドサッ、ドサッ
周りの狼たちも倒れた。
「ダメなんだ・・・ボクに近づいては・・・ごめんね・・・。」
男は震えてそう言った。
「ボクは誰の命も奪いたくないのに・・・」
シオシオ・・・と周りの草が枯れていった。
「世界がボクを拒んで居るんだ・・・。」
周りの木が彼、偶然近くを飛んでいた鳥が落ちていった。
「ナツ・・・早く会いたいよ・・・。」
男はナツに会いたがっていた。
後書き
どうも、白鋼です。エドラス編、これにて終了します!
次回から天狼島編を開始します。どうか、お楽しみに!!
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