転生とらぶる
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スーパーロボット大戦OGs
0123話
システムXNの転移により、ギャンランドの真上へと出現する。
アインスト空間の外れにあるこの場所だが、この空間の特色とも言える赤い霧のようなものが消え去り、結晶体や岩塊も次第にその姿を消していっている。
これは……この空間はこれ以上保たないか?
「レモン、空間の状態は!?」
「駄目っ、この周囲の空間が……呑まれるっ!」
レモンのその声と同時に、グロウセイヴァーとギャンランドが次元の狭間とでも言うべき場所へと呑み込まれた。
「うおおおおおおおおおおおっっっ! T-LINKシステム、フルコンタクト! 念動フィールド出力最大!」
最初に感じたのは激しい揺れ。あちらの世界からこちらの世界へと転移した時とは比べものにならない程の振動だ。
おまけにアインスト空間に漂っていたデブリも一緒に次元の狭間へと呑み込まれたらしく、まるで雨のように降り注ぐ。
くそっ、このままでは念動フィールドを展開しているグロウセイヴァーはおろか、ギャンランドですら耐えられない。何か防御する為の……防御?
その瞬間、脳裏をよぎったのは原作のOGsでヒリュウ改とハガネ2隻の最大級の攻撃でようやく破る事に成功した極めて強力なエネルギーフィールドを持つその存在。
こちらの世界に転移してきた時に、よく確保しておいたと自分で自分を褒めてやりたい。
時折バチンッという衝撃を感じるが、念動フィールドを展開しているおかげでまだ大きなダメージを受けてはいない。そんな状況のコックピットで脳裏に空間倉庫のリストを表示し、ホワイトスターを選択する。
「レモンっ、聞こえているか!」
「ええ。何とか聞こえているけど……このままじゃギャンランドも長く保たないわよ」
「これから極めて強力なエネルギーフィールドを発生させる事の出来る衛星基地を空間倉庫から取り出す! 巨大な白い球形だ。確認したらすぐにその中へ入れ。その中なら安心だ!」
「ちょっ、アクセル何をっ」
レモンの言葉を最後まで聞かずに、次元の狭間へホワイトスターを出現させる。そしてそれと殆ど同時にギャンランドがホワイトスターへと向かう。
さすがレモン。何だかんだ言っても良く俺を信じてくれた。
そんな風に考えつつも、グロウセイヴァーもホワイトスターへと向かわせてギャンランドが入ったハッチの中へと滑り込む。
ホワイトスターの中は当然と言えば当然だが、静寂に満ちていた。
「アクセル、これからどうするの?」
グロウセイヴァーのコクピットで人心地付いていると、早速レモンからの通信が入る。どうやら既にギャンランドから降りてホワイトスターの格納庫を見て回っているらしい。
「まずはこのホワイトスターのエネルギーフィールドの機能を復旧させる。そっちで何とか出来るか?」
「この格納庫の中からでも一応操作は出来そうよ。ちょっと待って……緊急防衛装置、これね……作動確認」
レモンのその言葉と共に、ホワイトスターを揺らしていた振動は次第に消えていった。エネルギーフィールドの展開が無事完了したのだろう。
「さて、命の危機が去った所で色々と聞かせて貰えるかしら? この衛星基地の事とか。……これってあれよね? こちらの世界でエアロゲイターとかいう異星人が使っていた前線基地。連邦の情報ではこのホワイトスターにいたエアロゲイターは全員倒したものの、ホワイトスター自体は消え去ったとあったけど……貴男が懐に入れていたのね」
「そういう事だ。詳しい事はギャンランドで話すよ。他のメンバーに対する説明もあるしな。それに、このホワイトスターを盗んだのはいいが施設の中身はまるで知らないから、一度皆で調べてみないと駄目だろう」
「ええ。それじゃあギャンランドの第一ブリーフィングルームで待ってるわ。あそこなら技術班が全員入れるし」
「ああ。俺もすぐに向かうから、技術班に連絡頼む」
「お願いね」
その言葉を最後に通信が切れたので、グロウセイヴァーでギャンランドの格納庫へと移動し、そのまま第一ブリーフィングルームへと向かう。
「……うわ」
第一ブリーフィングルームへと入った俺の第一声がそれだった。なにしろ、部屋の中にいた技術班20人の目が一斉に俺に向けられたのだから。
しかもその殆どが好奇心にギラついており、『早く話せ、やれ話せ、とにかく話せ、何が何でも話せ』と無言で催促している。せめてもの救いはアギラのような濁った好奇心ではないという事か。
少し離れた所でこちらの様子を面白そうに見ているレモンと、その隣に立っているエキドナの姿に苦笑を浮かべつつ皆の前に立つ。
ちなみに、この場に量産型Wがいないのは艦の状況やグロウセイヴァーの修理、ギャンランドを停泊させているホワイトスターの格納庫を調べたりしているからだ。そもそも量産型Wに自我はない。つまりは知的好奇心というものもないので、情報に関しては後で纏めて知らせておけば問題無い。
「さて……まずは皆、ご苦労だった。アインスト空間を何とか抜け出せて次元の狭間に巻き込まれそうになったりもしたが、このホワイトスターがあれば取りあえずの間は大丈夫だろう。それで……ふむ、まずは何から話すべきか」
「アクセル隊長が持っている特殊能力についてお願いします」
技術班の科学者に問われ、口を開く。
「そうだな。何人かは実際に見て知っていると思うが、俺は生まれつき幾つかの特殊能力を持っている。例えば……」
指を軽く鳴らすと、俺の顔の横に空間倉庫の穴が開く。
「これだな。俺は空間倉庫と呼んでいる。どういう仕組みだったりするのかは持ち主の俺でも分からないが、簡単に言えば生きてるもの以外はなんでも収納可能で、この空間の中では時間が止まっている。例えば……」
頭の中で空間倉庫のリストからホットドックとスポーツ飲料を取り出す。
「このホットドックは俺があちらの世界にいる時に購入したものだから最低でも半年前のものだ。だが、見ての通り湯気が出るくらいに暖かいし……」
技術班の人間に見せつけるようにホットドックへとかぶりつく。ソーセージのパリっとした噛み応えと、焼きたてのパン。ケチャップとマスタードに炒めたタマネギがいい味を出している。
「この通りいつでも出来たてのまま取り出し可能だ」
「つまり、あの時ワンダーランドが突然消えたのは……」
そう声を出したのは、ワンダーランドを回収した時にギャンランドの乗降口にいた技術班の人物だった。
「そう。俺がこの空間倉庫に収納した。今もこの空間倉庫の中に入っている」
「そ、その……もしかして、ギャンランドが避難したこの衛星基地も?」
「ああ。つい先程までこの空間倉庫の中に入っていた」
「コロニー並の大きさの物まで収容出来るんですか!?」
また別の技術班の人物の質問に頷く。
「どのくらいの物が入るのかは調べられないから正確には分からないが、この衛星基地、ホワイトスターなら収容可能だ」
「ちょっ、ちょっと待って下さい! アクセル隊長、もしかして今ホワイトスターって言いましたか!?」
「ああ。知ってる奴もいるかも知れないが、あちらの世界でインスペクターよりも前に現れた異星人とハガネ、ヒリュウ改との最終決戦が行われている戦場に俺は転移した。その時にこのホワイトスターからハガネとヒリュウ改が脱出してきたのを見て、もう中に誰もいないんじゃないかと判断。試しに空間倉庫に収容してみたら、見事に出来た訳だ」
「じゃあ、ホワイトスター消失の謎って」
「ご覧の通り、俺のせいだな」
俺の言葉を聞き、室内がざわつく。それもそうだろう。何せホワイトスター消失の謎はあちらの世界でも大きな議論となっていた。その謎があっさりと解決されたのだから無理もない。
「それでは、次に行くぞ」
「え? まだ何かあるんですか?」
「最初に言っただろう。幾つかの特殊能力を持ってると」
そこまで言ってから、空間倉庫から銀色に輝いているスライムを出現させる。それを見た技術班のうち、数人が悲鳴を上げた。いきなり目の前に銀色の塊が現れたのだから無理もないが。ちなみに、現在のスライムは質量的にはPTサイズのものを余裕で包みこんで吸収が可能なサイズにまで容量が増えている。もっともその大半は空間倉庫の中にあり、今出てきているのは大人の頭くらいの大きさだが。
「これが俺の能力の1つ。見た目から単純にスライムと呼んでるが、実際には俺のもう1つの手足のような感覚器と言ってもいいだろう」
「あ、それってもしかしてアダマン・ハルパーの!?」
技術班の1人が気が付き、声を上げる。それを聞いて他の面々も気が付いたのだろう。驚きの声を上げている。
「気が付いたか。そう、これがアダマン・ハルパーの正体だ」
「じゃあ、テスラ研の参式斬艦刀の技術を流用したというのは……」
「ええ、アクセルの能力を有効に使い、かつ隠蔽する為の方便よ」
あっさりとレモンが答えを口にする。
「ちなみにこのスライムは対象を消化・吸収する能力がある。それによって容量を増やす訳だな」
話ながら、ブリーフィングルームに備え付けられていたペンをスライムの方へと投げて吸収させる。すると、ほんの僅かだがスライムの容量が大きくなるのが分かった。
「こんな感じだ」
スライムを空間倉庫へと戻し、空間倉庫の穴を閉じる。
「俺の能力についてはこんな具合だ」
能力の説明が終わったと見るや、早速近くにいる仲間と俺の能力についての推論を話し始める。
「取りあえず静まれ。お前等、大事な事を忘れていないか? 今はまだホワイトスターの中にいるから平気だが、俺達は現在進行形で次元の狭間に取り残されているんだぞ。俺の能力に興味があるのも分かるが、今はまずその事を考えろ」
俺のその言葉にブリーフィングルームが静まりかえる。恐らく技術班の面々にしても事態の深刻さは分かっているのだろう。と言うか、俺よりも頭の良い連中が揃っているのだから現状の危険さくらいは分かっていて当然か。ある意味で俺の特殊能力は現実逃避に最適だったのだろう。
「アクセル、貴男何かここからの脱出の手段に心当たりあるんでしょう?」
レモンのその声に、再び技術班の視線が俺へと集まる。だが、それはこの部屋に入って来た時の好奇心にギラついたものではなく、縋るようなそれだった。
後書き
名前:アクセル・アルマー
LV:34
PP:55
格闘:242
射撃:260
技量:252
防御:249
回避:277
命中:299
SP:414
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:B
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP20
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
???
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???
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撃墜数:170
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