転生とらぶる
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スーパーロボット大戦OGs
0118話
襲いかかってきたクロガネとヒリュウ改の部隊を、何とかグレイプニルの糸を使い行動不能にしていく。
さすがにここまで戦い抜いてきただけあり、その強さは以前何度か戦った時に比べると格段に上がっていた。実際、前は殆ど無傷で完封出来ていたのに対して今日は既に何度か攻撃を食らっており、グロウセイヴァーもそれなりに損傷を受けている。
幾らこちらが殺す気で攻撃していないとは言え、その実力は推して知るべきだろう。
「さて、次は誰だ?」
グロウセイヴァーに向かってきた敵のうち、既に無事なのはオウカのアルブレード、アヤのR-3パワード、そして未だにこちらの隙を窺って息を潜めているリョウトのヒュッケバインMk-Ⅲボクサーの3機だ。
チラリと他の戦いにも目を向けるがシロガネとギャンランドがクロガネとヒリュウ改相手に砲撃戦を繰り広げている。
またエキドナのヴァイサーガがこちらの機体を上手く指揮し、これ以上俺との戦いに援護をさせないように上手くコントロールしてくれている。ただしさすがにガロイカなんかの戦闘に向いていない機体は殆ど全てが撃墜されており、こちらの手札はシャドウミラー製の機体のみとなっていた。
こうして数秒見ているだけでも、エルアインスがアルトアイゼン・リーゼのリボルビング・バンカーに貫かれて爆散しているのが目に入る。
「来ないなら……こちらから行かせて貰うぞ!」
クロノスのブースターを全開にし、狙うのはR-3パワード。ストライク・シールドは全て破壊され、ミサイルはジャマーで無効化される。念動収束式レーザーキャノンはファントムに反射されると、ストライク・シールドを失ったR-3パワードは既に実質的な戦闘力はない。残るはバルカンにビームソードと、遠距離戦メインの機体としては非常に心許ないだろう。そもそも武装からいってグロウセイヴァーとの相性は最悪なのだからしょうがない。
「来なさい!」
それでも少しも諦める事なくビームソードを構えるのは、さすがにSRXチームのリーダーを務めているだけの事はある。
「はぁっ!」
振り降ろされたアダマン・ハルパーと、それを防ぐビームソード。数秒の均衡の末、R-3パワードがビームソードごと吹き飛ばされる。そしてアダマン・ハルパーを振り下ろした隙を狙って……来るっ!
「覚醒!」
精神コマンドの覚醒を使用し、不思議な力が身体と機体に漲るのを感じる。同時に念の結界で鋭い気配を察知。リョウトのヒュッケバインMk-Ⅲボクサーだ。
その姿を確認すると、強化外骨格のようなAMボクサーを解除して巨大な剣へと姿を変え、その上にヒュッケバインMk-Ⅲが乗りこちらへと突っ込んできている。その切っ先には赤い光を纏っており、その破壊力の高さを感じさせた。だが……
「どんなに強力な攻撃でも、当たらなければ意味はない!」
技後硬直とも言える時間を覚醒による不思議な力でキャンセルし、近づいてきた剣を命中寸前で回避。そのまま剣の上に乗っているヒュッケバインMk-Ⅲへと手を掛け、剣から引き離す。
「うわあああああっ」
猛スピードで突っ込んできたヒュッケバインMk-Ⅲを掴んだままその場で一回転し、狙いをR-3パワードへと定めて投げつける。
「アヤ大尉、避けて下さい!」
「きゃああっ!」
悲鳴を上げつつも、何とかヒュッケバインMk-Ⅲを受け止めるR-3パワード。だが、その隙を逃す程甘くはない!
「グレイプニルの糸、起動!」
そしてそのまま他の機体と同じようにグレイプニルの糸で縛り上げる。
「さて、これで残るのはオウカ、お前1人になった訳だが」
「……そうですね。さすがアクセル大尉、と言う所でしょうか」
笑みを浮かべつつもその目には諦めの色はなく、ブレード・トンファーの刃の部分をこちらへと向けてくる。
「私ではきっと時間稼ぎくらいしか出来ないでしょう。ですが、アクセル大尉はシャドウミラー隊の要。それをここに足止めすればその分だけ味方が楽になる筈です。……大尉、最後までお付き合いしてもらいますよ?」
「いいだろう。……来い!」
アダマン・ハルパーを大鎌の状態で構える。
「はいっ! 私の全てを……受け止めて貰いますっ!」
こちらへと急速に接近してきて、右のブレード・トンファーを振り下ろす。それを大鎌で受け止めると、その隙を突くかのように左のブレード・トンファーの刃の部分で突き刺してくる。
「甘いっ!」
右のブレード・トンファーを受け止めた大鎌の柄の部分を跳ね上げ、突き込まれたブレード・トンファーを弾く。
その弾かれたブレード・トンファーの勢いを使い、アルブレードは回転して裏拳のように左のブレード・トンファーで再度斬り付けてくる。
ブースターを小刻みに噴射する事でそれを回避し、回転をまだ終了していないアルブレードの背中へとバルカンポッドを発射。
「やりますねっ!」
「そっちもな」
バルカンは所詮バルカン。牽制程度ならまだしもダメージ的にはたいした事がなかったらしく平然とこちらへと向き直るアルブレード。
「スクールの長姉としてではなく、1人の人間、オウカ・ナギサとして……大尉、私は貴方に勝って、その真意を問いただしてみせます!」
自らの決意を叫びながら、再びブレード・トンファーで斬りかかってくる。その攻撃を先程までと同じように受けつつも、何か違和感を覚える。何故同じ攻撃を2度続ける? 効果がないのは分かっているだろうに……そんな風に考えつつも、振り下ろされた右のブレード・トンファーを大鎌で受け、左の突き出されたブレード・トンファーを大鎌の柄の部分で弾く。ここまでは先程までと全く同じ流れの焼き直しだ。そしてアルブレードがそのまま回転して左のブレード・トンファーを……違う!?
こちらに突き出されたのは、ブレード・トンファーではなくG・リボルヴァーの銃口だった。回転している間に持ち替えたのかっ!?
そう判断するも、既に先程の攻撃と同じだと判断していた俺は今度はその背に大鎌の刃を叩き込んでやろうとアダマン・ハルパーを振り下ろしていた。
「ちぃっ!」
咄嗟にグロウセイヴァーの右手の動きに変更を加え、アダマン・ハルパーをアルブレードの胴体へと振り下ろすのではなく、G・リボルヴァーの銃口とグロウセイヴァーの間の空間へと振り下ろす。
撃ち込まれた銃弾は、キンッという金属音をたててアダマン・ハルパーで受け止める事に成功するが、それで受け止める事が出来たのはほんの数発に過ぎない。残りの弾丸は全てグロウセイヴァーへと命中する。
「ちぃっ……グレイプニルの糸、起動!」
G・リボルヴァーの弾丸によるダメージを受けながらも、咄嗟にグレイプニルの糸を起動。そのままアルブレードを絡め取る。
「大尉っ!」
「惜しかったな。しばらくそこにいてもらおう」
グレイプニルの糸に縛り上げられ、宇宙を漂っているアルブレードをその場へと残して一端その場から離れる。そしてそのままデブリとなったガロイカの影に隠れて機体のチェックを開始する。
「……全体的に見ると小破といった所か。ダメージは左腕に集中しているからその点さえ注意していれば戦闘は十分に可能だな」
アルブレードからの攻撃がG・リボルヴァーであった事が幸いしたのだろう。もしこれがより威力の高いG・レールガンであったら良くて中破。下手をしたら大破にまでなっていたかも知れない。それ程に絶妙のタイミングでの1撃だった。
もっとも、あの状態からではG・リボルヴァーを撃つのが精一杯だったというのも間違い無い。銃身が短く、取り回しのしやすいG・リボルヴァーだからこその一撃だったのだ。もしあの時に取り回しがしにくいG・レールガンを使おうとしていたら、アダマン・ハルパーでその銃口を断つ事により無傷でやり過ごせただろう。
その点を見切ってG・リボルヴァーを選択したオウカはさすがスクールの長姉といった所か。
ガロイカの影から周囲の様子を確認する。既に戦闘も山場を過ぎているのだろう。シャドウミラー隊が次第に押され始めている。
幾らエキドナが指揮を執っていると言っても、所詮量産型Wでは本物の超一流には勝てないという事か。……レモンがこの結果を見たらどうなるだろうか。がっかりする? いや、それはないな。どちらかと言えば、より量産型Wの性能を高める研究に集中して、ヒリュウ改やクロガネの部隊よりも高い能力を量産型Wにもたせようとするだろう。
「さて。取りあえず奴等の強さは分かった」
こちらの世界に来てからの戦いで、ここまでのダメージを受けたのは初めてだ。あちらの世界でもベーオウルフを例外にすればここまでのダメージを受けた事は殆ど無い。
その結果がヒリュウ改やクロガネの実力を示している。チート能力を持っている俺相手にここまで戦う事が出来るんだ。まず間違いなくインスペクターは倒せるだろう。そしてアインストも……倒せたらいいんだが……
俺の持っている情報や原作知識から考えると、まず間違い無く勝てると言い切れる。だが、あちらの世界でのベーオウルフの事を考えるとどうしても勝てると言い切れない。それ程の脅威をベーオウルフは持っていたのだ。
「いや。事がここまで進んでしまった以上、俺に出来るのはあいつ等を信じるしかないな。……だが」
そう、だが。まだ最後にその力を確かめておきたい男がいる。
「ベーオウルフ……いや、キョウスケ・ナンブ」
この部隊の中心人物であるあの男。アインストとも深い関わりを持つあの男の実力は最低限確かめておきたい。アインストのボスを任せました。でも勝てないであっさりとやられてしまい、地球に住む生命体は滅亡して静寂の世界が誕生しました……なんて事になったら洒落にもならない。
奴の得たワイルドカード。それを自らの目で確かめない事には安心して後を任せられない。
「そうだろう? お前もそう思うよな、キョウスケ・ナンブっ!」
ガロイカ越しに撃ち込まれたリボルビング・バンカーの杭を回避し、ガロイカの裏へと回り込む。
そこには、右腕のリボルビング・バンカーをガロイカへと突き刺しているアルトアイゼン・リーゼの姿があった。
それなりの戦いをこなしてきただろうに、機体に損傷は殆ど見られない。あってもかすり傷程度だ。それがキョウスケの今の実力を物語っている。
「お前が何を言っているのかは知らん。俺はただ立ち塞がるモノを撃ち貫くのみだ」
「そうだな。その方がお前らしい。……妙だな、これまでお前とは幾度も戦ってきたというのにこの懐かしい感じ。念動力の共振の時に感じるそれとも違う……そう、これは……あぁ、なるほど。郷愁、という奴か?」
「郷愁だと?」
「そうだな。いよいよ最終決戦なんだ。たまにはこんな昔語りもいいだろう。……キョウスケ・ナンブ。お前はあちらでの事をラミアからどの程度聞いている?」
「……大まかには」
俺の言葉に少し考えるそぶりを見せたキョウスケだったが、情報を得られる機会を逃したくはないのだろう。大人しく俺との会話に応じる。
「俺とお前が初めて会ったのはどこでだったと思う?」
「知らん。ラミアの話からすると何らかの作戦で一緒になったのではないか?」
「惜しいな。ある意味では正解だが本当の正解は違う。俺とお前が初めて会ったのは士官学校に入学した時だ。俺達のクラスに3年の主席として来たのがキョウスケ・ナンブ、お前だった」
その言葉を聞いた時、無愛想な顔が基本である筈のキョウスケの顔は驚愕に染まっていた。
「アクセルが俺の後輩、だと?」
「そうだ。しかも一緒に食事をしたりシミュレータをしたりとそれなりに仲も良かったよ」
「……」
「だが、それが終わったのが……こちらでもお前は経験しているんだったな。士官学校卒業後のシャトル事故」
「!?」
「詳細は知らされなかったが、その事故の唯一の生き残り。それがお前だ。キョウスケ・ナンブ」
「唯一!? エクセレンはどうしたんだ?」
「言っただろう。お前が唯一の生き残りだ、と。その言葉から察しろ」
正確にはその死んだエクセレンがレモンとして生き返ったのだが、それは俺の口から語られるべき事ではないだろう。
「そのまま俺も士官学校を卒業し、シャドウミラーへと配属になった。そしてとある作戦でお前と共闘する事になったが……その時には既にお前はおかしくなっていたよ」
「アインスト、か」
「ほう、そこまでは辿り着いていたのか」
俺のその言葉に再度驚きの表情を浮かべるキョウスケ。
「お前、俺とアインストの関係を知っていたのか!?」
「アインストに感染されたお前は異常な力を持っていた。それこそ乗っている機体、ゲシュペンストMk-Ⅲを変異させる程に。それからはもうラミアから聞いてると思うから省略させて貰おうか」
「……貴様は一体何者だ? 何故当事者の俺ですらつい最近まで知らなかった俺とアインストの関係を知っている?」
「さて、な。ここはやはりこう言うべきだろう。俺に勝ってみろ。そうしたら俺の知ってる事は全て教えてやる。……サービスタイムはこれで終了だ。そろそろ始めようか、最後の戦いって奴を」
「……いいだろう。ならば貴様に勝って、知ってる事を全て吐いて貰うぞ、アクセル・アルマー!」
「来い、キョウスケ・ナンブ! 俺に貴様の力を見せてみろ! インスペクターやアインストにも勝る筈のその力を!」
こうして、俺とキョウスケ・ナンブの最後の戦いは幕を開けた。
後書き
名前:アクセル・アルマー
LV:31
PP:115
格闘:230
射撃:248
技量:240
防御:237
回避:265
命中:287
SP:390
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:B
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP20
覚醒 消費SP32
???
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
???
???
???
???
???
???
???
撃墜数:168
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