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霧の向こうのハーレム

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ハーレム生活
  絶体絶命?

 
前書き
私事で更新が遅れたことをお詫びします。
そして今話は短めです。 

 
 俺は息苦しさを感じて目を覚ました。しかし目の前には竹で編まれた壁があるのみ。ここまではいつも通りだ。
 だがいつもと違う点は首が動かないことだ。しかし手は動くようで金縛りに遭ったわけではなさそうだ。
 俺は目だけ動かして首を見ると何かがあることに気がつく。手を当ててみるとそれは柔らかくスベスベしていた。
 それが何であるか確かめようと俺は身体を動かした。すると背中から心地良い感触がした。

「……?」

 もう一度身体を動かす。やはり心地良い感触がする。
 俺はその心地良い感触の主を確かめようと首を固めているものに沿って身体の反転させる。そこには驚愕の光景があった。

「……!!!」

 そこには目を閉じて安らかに眠っている鈴音がいた。そして彼女からは俺の首めがけて両腕が伸びている。

「鈴音……。」

 眠っている鈴音は昼間にはない儚さがあった。
 しかし、

「んん……。」

 首を絞めないで欲しい。お蔭で胸板は幸せだが、首が幸せでない。ついでに顔同士が近すぎる。鼻が付いたり離れたりしている距離だ。

「苦しい……。」

 女の子に抱き締められて非常に幸せな状況だが身体がもうもたない。いろんな意味で。
 どこかって?もちろん首だよ。いや、たしかにあそこも危ないよ?でもそれ以上に首が危ない。

「うぎぎ……。」
「んん。」

 なぜより力を籠めるかね、この子は。

「んんっ。」
「がぁぁああ!?」

 痛い痛い痛い痛い!アヤメ、助けてくれ。
 あまりの痛さに俺はついに彼女に手を出す。

「いい加減に、しろ……。」
「んん。」

 女の子だというのに。う、動かない……だと……?
 有らんばかりの力を入れても彼女の手は動かない。ならば、

「コチョコチョコチョコチョ。」
「にゃ、にゃははは!?」
「あがが。」

 鈴音の脇をくすぐればくすぐったさで手を離すと思ったが逆に力を強くしやがった。
 俺はここで窒息死するのか?
 ああ、目の前が白く……。

「遼様、いらっしゃ……、きゃぁぁぁっ!?遼様、しっかり。」

 あれ?アヤメの声が……?

「鈴音ちゃん、起きて。遼様が。」
「んん?なにー?」

 ああ、光が………。
 ※遼の意識が途絶えたためここからは第三者視点でお送りします。

 アヤメは鈴音と遼が眠っているベッドに駆け寄り彼女の頬を軽く叩き目を覚まさる。

「んー?アヤメ?」
「鈴音ちゃん、早く遼様から手を。」
「え?あ、遼。大丈夫!?」

 その頃遼はカニのように泡を吹き、海のように青い顔をしていた。
 すぐにアヤメが彼を助けたから良かったものを、もう少し処置が遅れたら彼の命が危うかっただろう。 
 

 
後書き
そろそろことを起こすか。
何が起こるかはお楽しみに? 
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