バカとテストと召喚獣~規格外の観察処分者〜
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『必殺仕……もとい、料理人』
前書き
バカテスト
問題
以下の問いに答えなさい
(1)4sinX+3cos3X=2の方程式を満たし、かつ第一象限に存在するXの値を1つ答えなさい。
(2)sin(A+B)と等しい式を示すのは次のどれか、①~④の中から選びなさい
①sinA+cosB ②sinA-cosB ③sinAcosB ④sinAcosB+cosAsinB
姫路瑞希、司馬飛鳥の答え
(1)X=π/6
(2)④
教師のコメント
そうですね。角度を『°』ではなく『π』で書いてありますし、完璧です
東條深羅の答え
(1)X=30°
(2)④
教師のコメント
惜しいですが、ニアミスです。
象限における角度は『°』ではなく『π』で書いてください。
しかし、東條君がミスをするとは珍しいですね?
東條深羅のコメント
寝ぼけてました!
土屋康太の答え
(1)X=およそ3
教師のコメント
およそをつけてごまかしたい気持ちもわかりますが、これでは回答に近くても点数はあげられません。
吉井明久の答え
(2)およそ③
教師のコメント
先生は今までたくさんの生徒を見てきましたが、選択問題でおよそを着ける生徒は君が初めてです。
翌日、いつも通りに午前の授業を終え、昼休みとなった
「よし、昼飯でも食いに行くぞ! 今日はラーメンとかつ丼とカレーと炒飯にすっかな?」
んじゃ俺は、ラーメン大盛りと炒飯にすっかな~
俺らが食堂へ行こうとした時――
「あの、皆さん!」
突然誰かに呼ばれたと思いきや、姫路だった
「あの……よろしければ、お昼作ってきたので食べませんか……?」
そう言って差し出したのは、風呂敷に包まれた重箱だった
「…いきなりどうしたんだ姫路?」
雄二が若干怪しそうに聞く……そこまで警戒する必要無いだろ
「昨日のお礼と言いますか、何と言いますか……」
若干恥ずかしいのかモジモジしながら言う
「まあいいじゃん! みんなで食べようよ!」
流石明久、食い物になると元気になるよな……俺は無理だが
「そうね、折角作ってきてくれたんだもの。食べましょ」
「そうじゃの」
「……(コクコク)」
「……う、うん。いいと思うよ」
明久達もソレを了承する……俺は死ぬから嫌だし、飛鳥も警戒してる
◆
屋上に出ると、涼風が頬を掠めるように吹き抜けていく。
そんな中、シートを広げ、中心に重箱が置かれる
(さて、この死亡フラグをどう回避するか……)
俺と飛鳥は姫路の腕前の恐ろしさをを知っている……。
去年、俺と飛鳥で姫路の家にお邪魔した事がある。その時に姫路が作ったカップケーキを食べた瞬間、不味い所ではなかった。目が覚めた時には夕方になっていた……あれ以来、料理の指摘すら出来ていない……怖くて
「俺、多分足りねえから何か買ってくるわ」
「それじゃ、付き添いとして私も付いてくよ……あ、秀吉君も来る?」
「むぅ……そうじゃな。それでは行ってくるぞい」
飛鳥、秀吉も救助したか……ナイス
「良いけど、帰って来た時に無くなっていても知らないよ?」
「そん時はそん時さ。どうにかすっから」
明久、テメェはこの後存分に知ることになるだろうな
◇
「それで深羅よ。何故逃げるように来たのじゃ?」
流石秀吉、演劇のホープは欺けないか
「実はな――」
~事情説明中~
「……確かに、逃げたくもなるのぅ……」
「私達が多分、最初の犠牲だと思う……言い方は悪いけど、見方を変えれば兵器になるよ。アレは」
「そう言うこった……ん? 島田か?」
「東條、坂本が早く来いって」
丁度良い、女性の犠牲を出す訳にはいかんな……
「いいさ、アイツらの事だから殆ど食ってんだろうよ。今日は俺の奢りだ、好きなもん頼め!」
こうして俺達4人は難を逃れた
◆
「何かコメンね、ウチまでご馳走になっちゃて」
「いんや、んな事気にすんな。俺が言い出しっぺなんだしな……それに、女の子には笑顔が一番さ~」
「えっ!?///」
カカカッ と軽く笑い、足を進める
◆
「……深羅に惚れるなら、敵は大勢だよ……?」
私は島田さんにふざけ半分で言ってみる
「ウ、ウチは吉っ!?」
あ、墓穴を自ら掘った……へぇ、まさか吉井君に惚の字とはねぇ。瑞希、ライバル登場だよ
「い、今のは言葉のアヤで!?」
「クスッ。大丈夫、誰にも言わないよ……こう見えても口は堅い方だからね」
「うぅ~っ///」
これぞ青春って感じだね。私も負けていられないな……本当に敵が多いケド
◆
場所はとうとう、屋上へ
「さて、どんなざまか……予想通り、だな」
ドアを開け、最初に目にしたのは――転がる三体の死体だった
「な、何が起こったの!?」
「どうせ、満腹で寝てるんだろう。起こすか」
テキトーな言い分で誤魔化す……知らない方が良い幸せってのがあるからな
懐からコッソリとスタンガンを取り出し、死体に向かっていく
「おい、そろそろ昼終わるぞっ!」
先ずは明久の腹部にスタンガンを電源を入れて突きつける
「アガガガガッ!?」
次は康太っと!
「ンググググッ!?」
最後に雄二!
「ンギャアアア゛ア゛!?」
よし、蘇生終了
「ッハ!? 僕は一体?」
「……記憶に無い」
「何があったんだ……?」
どうやらショックで倒れていた事を覚えていないらしい……コッチとしては好都合だ
「おい、授業始まるから行くぞ」
こうして3人の犠牲を払い、昼食を終えた
放課後に襲ってきたのは誤算だったがな……
後書き
今回から三点リーダーを変えてみました。
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