(聖刻シリーズ)創造の紡ぎ手と異世界、そして妖精
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序章 願い
自己紹介
「・・助けてくれて、ありがとう」
「いや、別に。通りかかっただけだし、気にするな」
現在位置、森の中。
バルカンを倒したストーリィは、助けた少女に頼まれ"仲間"を探していた。
ストーリィとしては、断る理由も無かったため、少女の"仲間探し"を手伝うことにしたのである。
「そう言えば、自己紹介してなかったわね。あたしはルーシィ。あなたは?」
ストーリィも、ルーシィと言うらしい少女に名乗り返す。
「オレはストーリィ。ただの旅人だ」
「・・ストーリィ?"物語"ね。何か不思議な名前」
クスクスと笑うルーシィを見て、溜め息をつくストーリィ。
空を見上げると、木の隙間から見える空は もう日が暮れかけていた。
「仲間とやらは見つからないな。ここ以外に、どこか居ると思える所は?」
少し考え込むルーシィ。
心当たりはあるのだろうか。
「・・・森以外。もしかするともうギルドに戻ってるかも」
「ギルド?何なんだ、それは」
「え!?あなた魔導士ギルドも知らないの!?」
盛大に驚き、ルーシィはストーリィをまじまじと見る。
あのバルカンを一撃で倒した魔法。
どう見ても、魔導士としか思えないストーリィが何故、魔導士ギルドも知らないのかルーシィには分からなかった。
違和感を抱くルーシィを見て、ストーリィは"円卓"へと接続する。
「まさかもう、"登場人物"とエンカウントしたわけじゃ ないだろうな・・・」
一人呟くストーリィは、こっそりと冷や汗を流していた。
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