天才少年と電脳少女
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新たな舞台へ・・・・・
しばらくして、俺はようやく気が付いた。そして、決心した。
もう一度、電脳世界に向かおうと。さっそく試したが、前のように入ることはできなかった
なんでだ・・・・・どうしてなんだ・・・・・?
パソコンの画面はむなしくもエラーと告げる
もう、どうすることもできないのかと思ったその時
パソコンのウィンドウに、人が現れた。見ると、俺を殺さなかった「いろは」だった
「お前・・・・」
「また会ったな。では、私がここに来た理由を簡潔に述べようか」
「なんだ?」
「私は、お前を助けに来たのだ」
その言葉に、俺は疑問を持った
「どうしてだ?」
「私は、お前の行為に惚れたのだ。好きな者を自分の身を投じてでも助けに行く、それが見事だと思ったのだ」
いろはは、扇子で自分を仰ぎながらそう言った。
「そうか・・・・・それはありがたい」
「お前が前の方法で入れないのは、アインのせいだ。だから、私がここに入るのを助ける。だがそのために・・・・」
いろはは言葉を止めた
「なんだ」
「イギリスまで来てほしいんだ!」
「な・・・・・なに・・・?!」
イギリス、それはこの日本から飛行機を使わなければいけないほど遠い場所だった
「私はお前の携帯に移る。そして道案内をする。お前がナナを助けたいと思うなら、その気持ちを見せてくれ!」
その返事は、当たり前だった。YESだ。
今度こそ負けない。絶対に奈菜を取り戻す。自分の身を犠牲にしようが、何だろうが構わない。今度こそ手放さない。絶対に
「行くぞ、イギリス!」
気持ちを新たに、俺はイギリスへと向かった
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