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ハイスクールD×D~まれびと~

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少年期 始まりの第一話~スイッチが入るお話

 
前書き
いきなりですが半年ほど時間が飛びますので気をつけてね! 

 
神や魔王が存在することを知った村の集会から半年ほど経って、現在六月二十日、この半年の間にスイッチを手に入れた子供を一度に集めてスイッチを入れるらしく、7人の子供が集められた。
オレもめでたくスイッチを手に入れることができ、今回の集会でオレもスイッチを入れる事と為った。
「さて、始めるとしようか・・・・・・それでは初芝那夏(はつしばななつ)くんから―――」
初芝くん周りに三人くらいの大人が監視している。
なぜ監視するのかというと、たまに暴走する子が現れるそうで、一人で止めきれない場合もあるからだそうだ、しかも今回は村長の孫――天津(あまつ)の双子の姉妹がいるからか、他にも十人ほど大人が近くで控えているらしい。
「ふむ、大気操作系か、それじゃあそこでジャンプしてみて・・・・・・ふむ、大体20Mくらいかな? どうですか? 高坂さん、遠野さん」
「18Mだ、強力性は5ってところだな」
「過去の記録から検索して希少性は7、有用性は6ってところですね」
「水流操作レベル6かなかなかに優秀だ、では次の・・・夏目裕二くん―――」
ちなみにあとから聞いた話だが高坂さんは解析(アナライズ)レベル6、遠野さんは記憶の記録・検索レベル7という希少能力らしい。


スイッチができたのを自覚したのが三ヶ月ほど前、この三ヶ月の間にオレは自分の能力がどんなものか、どんな能力がいいかを考えていた。
最初に想像したのは【災害(カラミティ)猿達(モンキーズ)】たち、特にシャノン・ワードワーズの星の巫女を超えた念動力・・・・・・大嵐(テンペスト)、または名無しの(カンパニーマン)と呼ばれた超越者の技、それとメインヒロイン、一条雫(いちじょうしずく)のエネルギー操作、主人公のライバル?だった通り(ファントムキラー)、皇文傑(ホァン・ウェンジェ)の刃の創成。
そしてオレとおんなじ名前を持つ主人公、不知火義一(しらぬいよしかず)の炎の創成と操作だ。
強大な彼らの能力の中で一番憧れたのが不知火義一だ、彼の座右の銘というかなんというか心臓(ココロ)から貰った思い。
【信念は炎にも似ている】その言葉に共感した。
だから―――
「ねえ! ねぇってば!」
「のぅあ!?」
「やっと反応した、まったく、私が何度話しかけても反応しないんだから!」
「あー悪い、それで君は・・・・・・俺の思い違いじゃなきゃ村長のお孫さんの姉の方・・・えっと名前なんだっけな?」
天津香珠姫(あまつかずき)よ、でこっちが妹の美緒(みお)
「・・・・・・あう」
妹の方は姉の背中に隠れていたらしい、にしても恥ずかしがり屋ってことだろうか、目を合わせてくれない。
「こっちみんなです・・・クソ虫が」
・・・・・・・・・・・・。
「ああごめんね、妹は引っ込み思案でね、知らない人にはまず暴言を吐いちゃうのよ」
「いや、そういうことじゃ―――まぁいいか」
それは引っ込み思案というのだろうか? 今世紀最大の謎に俺は出会ったのかもしれない。
「で? なんで俺を呼んでたんだ?」
「あれよ、あれ」
「おーい! 白鷺義一クーン? いないのか、それじゃ―――」
「ちょ! タンマ、居ますここに! ・・・・・・サンキューな香珠姫!」
というわけで俺の番
「それじゃ始めてくれ」







最初に見えるのは火、世界が火に包まれている光景―――俺が想像していたもの。
世界を燃やし尽くせるんじゃないかと思うほどの業火が俺の中に入ってくる、そして見た、炎の階段、進化の―――






「――――――ッ!」
凄まじい恐怖、あれは登ってはいけない。
進化の螺旋に足をかけた瞬間に、凄まじい恐怖が襲いかかってきて一気に現実に戻された。
エヴォリミットで主人公に何でもっとバンバン進化しないんだとか思ったが、進化しなかったんじゃない、進化できなかったんだ。
進化とはすなわち退化である。
その先にゆくには俺は何かを捨てなければならない、例えば主人公は現人神になるのに、太陽の接続者になるのに、進化の先をゆくのにココロを捨てた。
大切なものを切り捨て、身を削ってたどり着く場所に一瞬でたどり着く代わりに、あの階段を登るには大切なものを捨てなくちゃならない。

ては汗が大量に吹き出ている。
オレがあの階段を見ることができたのは知っていたからだ、この結晶(アースサイト)がどういうもので、何のためにあるのかを。
あの階段はすべての生命のなかに存在し、それを必要とする意志と状況が揃った時に認識できる。
「・・・・・・あの階段のことはあとで考えよう」
「どうかしたのか?」
「あ! なんでもありません」
「それで能力は?」
能力・・・階段のことで頭がいっぱいになって忘れてた。
「多分炎かと」
「やはり白鷺だね、それじゃあ見せてくれるかな?」
「・・・・・・はぁ!」
イメージはエヴォリミットの主人公、不知火義一の姿、炎の創世と操作、右腕に炎を纏う姿だ。
「・・・・・・」
凄まじい熱量、だが熱くない、やはり俺が炎だからだろうか?
「・・・・・・それじゃあジャンプしてみてくれ」
ビューンというのが適切だろうか跳んだというより飛んだ。
「あー高坂さん」
「32Mです、強力性は7、あと自らから離して使えないタイプみたいです」
「検索結果は希少性は発火系とはいっても強力なので暫定として5、有用性は熱量から8か9なのですが近距離限定なので7です」
「発火能力レベル6ですか、発火系としては異例の数値ですね―――では次・・・天津香珠姫さま」
「様はやめてよね、おつかれ! ・・・・・・名前なんだっけ?」
「白鷺義一」
「白鷺くん、じゃあまたね!」
「ああ、またな」
「・・・・・・・・・・・・また」
というわけでオレは父に報告するため帰路についたのだった



「星の巫女が生まれたーー!!?」
「な、なんだってーー!?」
帰りの道の中、そんな声が聞こえた。 
 

 
後書き
発火系の能力は数が多く希少性は1で、高レベルの能力者が少ないタイプの能力の一つです。
さて、今回の話でヒロイン登場、次回はまた少々時間が飛びます 
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