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対決!!天本博士対クラウン

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第五百三十八話


第五百三十八話  他のメンバーも
 美奈子だけではなかった。梨花達四人もだ。
 やはりマラソン大会に向けてトレーニングをしておりかなり違ってきていた。四人共それなり以上の体力と素早さを備えてきていた。
 赤音は体操服の半ズボンの端をなおしながら春奈に言った。四人で放課後グラウンドで走って練習をしていたのだ。
「こうして毎日走ってるとね」
「筋肉痛とかもなくなったよね」
「うん、それもなくなったし」 
 こう春奈に言いながら梨花と美樹も見る。
「梨花と美樹もね」
「ええ、私達もね」
「かなり違ってきたと思うわ」
 二人はそれぞれランニングの後の整理体操をしている。そのうえで赤音に対して言葉を返したのである。
「毎日走っていてね」
「体力も違ってきたし」
「動きも滑らかになってきたから」
「大会にもいい調子で挑めそうよ」
「私も。走るのって苦手だけれど」
 ここで春奈は額の汗をタオルで拭きながら言う。
「こうして毎日走ってるとね」
「慣れてきたのね」
「うん。美奈子ちゃんだけじゃなくて」 
 春奈は自分達のことを念頭に置いて赤音に話す。
「私達もいけそうね」
「そうね。ただ走ってると半ズボンがずりあがってショーツが見えそうになるから」
 赤音が半ズボンをなおしていたのはそれを防ぐ為なのだ。
「それは気をつけないとね」
「ブルマって昔あったけれど」
 春奈はこの伝説の体操着のことを言った。
「それだと形がショーツそのままでもっと食い込みやすかったらしいわよ」
「ブルマってそんなのなの」
「それと比べたら半ズボンはずっとましだと思うわ」
「というかショーツで体育してたの」
「授業中とかもね」
「そんなの恥ずかしくて仕方ないでしょ」
 赤音は春奈の言葉に思いきり引いていた。梨花と美樹もだ、それで三人で貌を顰めさせてそのうえで話すのだった。
「私はちょっと」
「私も」
「私もそういうのは」
 三人で言う。そして春奈もだった。
「何でブルマなんて使ってたのかしら」
「半ズボンかスパッツでしょ」
 赤音は真剣な顔で言う。
「スパッツでもぴっしりしてるから下着の線出るのに」
「あれも困るわよね」
 春奈はスパッツについては赤音と同意だった。
「だから半ズボン、それも膝まであるのが」
「一番だと思うけれど」
 女の子の立場から話すのだった。女の子は体育の時も大変である。


第五百三十八話   完


                              2012・10・25 
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