| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

対決!!天本博士対クラウン

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第五百七話


            第五百七話  クラシックを入れるか
 華奈子はクラウンのメンバーで集まっている時に他のメンバーにこんなことを提案した。場所は華奈子の教室だ。そこに全員集まっていたのだ。時間は放課後だ。
 その中でだ。こう提案したのだ。
「最近モーツァルト聴いてるけれどね」
「モーツァルトの歌歌ってみるの?」
 こう返したのは春奈だった。
「そうしてみるの」
「そう考えてるけれどどうかしら」
 華奈子はあらためて言った。
「悪くないと思うけれど」
「ううん。悪くないと思うけれど」
 春奈は首を捻りながら話す。
「それでもね」
「問題があるとか?」
「楽器がね」
 春奈は楽器のことを話に出した。
「ちょっとね」
「楽器が」
「私達バンドよね」
「うん、ギターにベース、ドラムにキーボードで」
 それに華奈子のサックスに美奈子のフルートだ。クラウンの楽器は六人がそれぞれ使うこの六つで構成されている。
 その中でクラシックの楽器はというと。春奈は言うのだった。
「フルートだけじゃない」
「そうね。そういえば」
「そう。フルートだけだから」
 それでだというのだ。
「モーツァルトはクラシックだからね」
「ううん、バンドじゃ無理があるわね」
「せめてピアノでないとね」
「やっぱり難しいかしら」
「アレンジしたらわからないけれど」
 首を捻りながら言う春奈だった。
「ちょっと考えてみる?」
「うん。悪くないと思うから」
 こう言う華奈子だった。
「それも考えてみる?」
「いいんじゃないの?」
 赤音は華奈子の考えをよしとした。
「バンドでモーツァルトもね」
「悪くないよね。じゃあ」
「ちょっと考えてみるわね」
 赤音は腕を組んで話した。
「どうしたらいいか」
「赤音ちゃんがやってみるの?」
「そうしてみようかしら」
 赤音がアレンジに名乗り出た。クラシックの音楽をバンドにしてみることに。しかしここでだった。
 梨花が考える顔になっていた。そうして。
 あらためて他のメンバーを見回した。そのうえでリーダーとして考えてリーダーとして言ったのだった。その言った言葉は。


第五百七話   完


                  2012・7・20 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧