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対決!!天本博士対クラウン

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第四百六十二話


                    第四百六十二話  博士と蕎麦
 博士もまた、だ。蕎麦を食べる。ライゾウ達だけではないのだ。
 今研究所でも食べている。その蕎麦はというと。
「ざるそばお好きですね」
「うむ、これと天麩羅の組み合わせはじゃ」
 見れば天麩羅も一緒だ。海老に烏賊にキスにだ。大葉や茄子もある。
 その天麩羅達とざるそばを一緒に食べながらだ。博士は小田切君に言うのだった。
「最高じゃ」
「ですね。確かに」
「しかし小田切君は今はそばを食べぬのか」
「もう召し上がりましたので」
 それで食べないというのだ。
「お昼はもう」
「早いのう。まだ十二時になったばかりじゃぞ」
「そのざるそばと天麩羅を頂きました」
 メニューは一緒だった。
「三人前ずつ」
「そうか。それでか」
「はい、ちょっと今からやることがありまして」
「何じゃ?仕事か」
「パソコンのウィルスチェックです」
 それをするというのだ。今からだ。
「ですから先に済ませました」
「そうか。ではわしはこのまま食するとしよう」
「お酒はいいですか?」
「ではビールにしようか」
「あれっ、ビールですか」
 博士がビールを飲もうと言ったのを聞いてだ。小田切君は意外といった顔になった。そしてそのうえで博士に対して怪訝な顔で問うたのである。
「博士ビールも飲まれるのですか」
「そうじゃが意外か?」
「ええ。博士はいつもワインですから」
「わしは結構何でも飲むぞ」
「そうだったんですか」
「そうじゃ。無論ビールもじゃ」
 飲むというのだ。そのビールもだ。
「飲むぞ」
「じゃあ今から冷蔵庫から出してきますね」
 小田切君が仕事明けに飲むものだ。それを出してくるというのだ。
「何本いりますか?三五〇ミリリットルですけれど」
「まあ八本じゃな」
 それだけだというのだ。
「持って来てくれ。よいな」
「わかりました。それじゃあ」
 こうしてだ。そのビールが持って来られた。そのビールをだ。 
 博士は自分で空けて飲んでいく。無論蕎麦と天麩羅も食べる。そうしながらだ。
 博士は満足した顔でだ。こう小田切君に話した。
「やはり蕎麦にはビールじゃな」
「日本酒じゃないんですか」
「わし的にはビールじゃ。和洋の折衷がよいのじゃ」
「成程。そういうことなんですね」
「そうじゃ。では昼食の後で酔いざましに外に出てヤクザ者の事務所に毒ガスを撒きに行くか」
 こうしてだった。またしても博士によって多くの人命が失われるのだった。博士にとってテロ行為というものは酔いざましに過ぎない。例え相手がならず者であろうとも。


第四百六十二話   完


                    2012・2・2 
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