| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

対決!!天本博士対クラウン

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第三百二十九話


             第三百二十九話  あらたなお掃除ロボ
 掃除という名の破壊と殺戮をまたしても行っている博士。だが博士の遊びはこれで終わりではなかった。博士にとっては破壊と殺戮は遊びなのだ。
 こんなことをだ。小田切君に言うのだった。
「あの世紀末の漫画じゃが」
「北斗の○ですね」
「そうじゃ、あれじゃ」
 伝説になっている漫画である。名作と言ってもいい。
「あれの消毒じゃが」
「消毒って。あの漫画で」
「ほら、汚物がどうとかあったじゃろ」
「ああ、そういえば」
 ここで小田切君もわかった。
「ありましたね、そういうの」
「あれはよいのう」
 博士の言葉が感心するものになっていた。
「実にな」
「けれどあれを言っていたモヒカンって」
 その漫画の特徴はモヒカンは悪党というものがある。もっと言えばモヒカンは雑魚である。主人公に惨殺される運命が待っている。登場すれば死ぬ者達だ。
「博士に消毒される口ですよ」
「まあわしもじゃ」
 博士自身も言う。
「ああいう雑魚はじゃ」
「嫌いですよね」
「見ていると生体実験に使いたくなる」
 やはりこう言うのだった。
「どうにもこうにもな」
「じゃあ何で話に出したんですか?」
「まあちょっとな」
「ちょっとって」
「考えていることがあるのじゃ」
 こんなことも言う博士だった。
「あの漫画からヒントを得てな」
「それでなんですか」
「ヒントは至るところに転がっておる」
 やはり博士は天才である。ありとあらゆるものから発明等のヒントを得てしまうのだ。ただしそれが世間の役に立つことは絶対にない。
「だからじゃ」
「それで何をするんですか?」
「それはできた時にわかる」
 今は言わないのであった。
「そういうことじゃ」
「まあ何となく予想はつきます」
 博士の側にいるとわかることだった。
「それは」
「そうじゃろ」
「ええ、それじゃあそれが完成するまでですね」
「研究室に篭る」
 実に素っ気無く述べる博士だった。
「それではな」
「ええ、留守番しておきますんで」
 こうしてまた研究室に篭る博士だった。また騒動が起こるのだった。


第三百二十九話   完


            2010・10・28 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧