対決!!天本博士対クラウン
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第二百四十九話
第二百四十九話 絶大な魔力
先生達はマイクを手に取って。そうして言い合うのだった。
「じゃあ今日子ちゃん」
「ええ、香ちゃん」
声を重ねてそれで。歌いはじめた。
「よし!」
「スタート!」
そうしてであった。一気にはじめた。演奏に合わせて。
歌うと。音符が今までとは比較にならない量が出た。それに動きもだ。六人のそれとは全く比較にならない程凄いものであった。
「何っ、この量」
「それに動きも」
「私達とは全くの別物」
六人は完全に演奏に回っていたがそれでも驚きを隠せなかった。
「これだけ凄いものを見せるなんて」
「何処まで凄いのよ」
「これって」
驚く六人をよそにだ。二人の歌は続く。それはガメオの圧倒的な攻撃のラッシュも次第に押していっていた。それも目に見えてである。
「少しずつ退けていって」
「もう少し」
「そうね」
「あと少しね」
先生達はこう言い合ってであった。さらに歌う。音符達は遂にガメオを囲んだのだった。
「遂に!」
「あのガメオに」
「辿り着いたわよ」
それを見てまた驚く六人だった。
「嘘みたい・・・・・・」
「こんなことって」
「すぐにここまで」
あらためて先生達の実力を思い知るのだった。
「追い詰めるなんて」
「一気に」
「凄い・・・・・・」
「いえ、これからですよ」
「はい、これからよ」
しかし先生達はいつもの穏やかな笑みで六人に返すのだった。
「これからが本番ですから」
「あのマシンはそう簡単には崩れないから」
それを既に見越しているというのである。
「だから。これからです」
「見ていてね」
「はあ、それじゃあ私達は」
「ここはやっぱり」
「演奏に専念ですね」
こう言うとだった。先生達の返答は。
「はい、それで御願いしますね」
「演奏をね」
とにかく今は主役は二人であった。その二人の歌がだ。素晴らしいまでの魔法をそこに見せていた。これまでにない程の魔力をである。
第二百四十九話 完
2009・12・27
ページ上へ戻る